國嶌りょう

1994年生まれ。俳優(活動休止中)。エッセイ・小説の執筆のほかに、詩の朗読。最近は曲とお菓子をつくっています。

國嶌りょう

1994年生まれ。俳優(活動休止中)。エッセイ・小説の執筆のほかに、詩の朗読。最近は曲とお菓子をつくっています。

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

たまには弾丸のように喋りたくて

今回は、すごく思考の途中というか、いままでのエッセイとはちがう感じになってます。 そして長い。のでやすみやすみ。 ~はじめに~ わたしは、おっとりしたひと、だと思われることが多い。 けれど、頭のなかでは常に言葉が飛び交っていて、とてもいそがしい。 なにを話すか話さないか、話した場合どうなるのか。 いまの会話のなかで、相手にとって重要なのはどこで、どの言葉を選べば相手は話しやすくなるだろう。 そういったことを頭のなかで高速に、慎重に、演算している。 話す速度はしぜんとゆっ

    • ある朝の覚え書き

      一昨日、わたしは感情がいろいろ終わっていて、人間なんてじぶんの感情でさえ軽薄で残酷なのに、他者のことなんてとても信じられないと、変わらないものなんてこの世にないんじゃないかと、散々泣いた。 そして昨日は記憶がまったくなく、今朝は煙草を買いに外へ出た。 いったいなんなんだ。 生きるためなのか、ゆるやかに死に向かっていくためなのか、わからない。 わからなくて混乱する。 薬を飲む。 こんなものがなくても、生きていける人たちがうらやましいなと思う。 煙草と一緒に栄養ドリンクを数本

      • こないだ大事な友達に誕生日おめでとうって言ってもらえて、それでもわたしはひきつった笑顔しか返せなかった。それが悲しかった。間違えて生まれてきてかろうじて生きてきた、いまもぎりぎりで生きてる。そんなわたしをおめでとうとは思えなかったんだ。

        • この2年間の闘病の振り返り

          先日Twitterで病気(うつ病、愛着障害、複雑性PTSD)を公表した。 いろいろな言葉をいただいた、その大半があたたかい言葉だった。ありがたかった。 隠す必要がなくなったいま、この2年間の闘病生活を振り返ってみようと思う。 ついでに病気のことも知ってもらえたらうれしいな、同じように苦しんでる人のもとへ届くといいな、ささいな力になれたらいいなという気持ちを込めて(いままでのnoteとは毛色の違うものになっちゃうのは許してね)。 〜はじまり〜 それは突然だった。 ある日、

        • 固定された記事

        たまには弾丸のように喋りたくて

        • ある朝の覚え書き

        • こないだ大事な友達に誕生日おめでとうって言ってもらえて、それでもわたしはひきつった笑顔しか返せなかった。それが悲しかった。間違えて生まれてきてかろうじて生きてきた、いまもぎりぎりで生きてる。そんなわたしをおめでとうとは思えなかったんだ。

        • この2年間の闘病の振り返り

        マガジン

        • 11本
        • エッセイ集
          9本
        • 創作 短編小説たち
          6本
        • なんども読む
          5本

        記事

          言葉の水面に石を投げ入れてみる わたしのなかで波紋が広がっていくと信じて それでもたまらなく静かな夜は いつか見た海を想って泣く いつか握った光を想って泣く

          言葉の水面に石を投げ入れてみる わたしのなかで波紋が広がっていくと信じて それでもたまらなく静かな夜は いつか見た海を想って泣く いつか握った光を想って泣く

          ここ数週間、"わたしにとってのお守り"について書きたくて、でもなかなか書けない日が続いていた。組み立て出すと、端からぽろぽろとこぼれていく感じ。さらさらの砂みたく、言葉に、形におさまってくれない。でも、今日あらたにお守りが増えた。これを待ってたってことだったらいいなと思う。

          ここ数週間、"わたしにとってのお守り"について書きたくて、でもなかなか書けない日が続いていた。組み立て出すと、端からぽろぽろとこぼれていく感じ。さらさらの砂みたく、言葉に、形におさまってくれない。でも、今日あらたにお守りが増えた。これを待ってたってことだったらいいなと思う。

          誕生日が苦手だった。友人の誕生日はうれしい。どうか愛よ降り注げ、と願う。けどじぶんを祝福することに関しては私は希薄で、いつも居心地が悪く。でも、今年ある友人が「一年間おつかれさま」と言ってくれた。この一年のじぶんを労っていいんだと思うと、はじめて楽だ。懸命に生きてきたね、えらい。

          誕生日が苦手だった。友人の誕生日はうれしい。どうか愛よ降り注げ、と願う。けどじぶんを祝福することに関しては私は希薄で、いつも居心地が悪く。でも、今年ある友人が「一年間おつかれさま」と言ってくれた。この一年のじぶんを労っていいんだと思うと、はじめて楽だ。懸命に生きてきたね、えらい。

          書いては消し。手を止め、息を吐き。心に確認をとる。そんなことを繰り返している。今朝はひさしぶりにパワフルなものをたべれる予感がして、たまごサンドをつくった。火からあげるのが早くて、たまごがとろとろすぎて沈んでしまったけれど、見た目もたべにくさも、ぜんぶ含めておいしいね。

          書いては消し。手を止め、息を吐き。心に確認をとる。そんなことを繰り返している。今朝はひさしぶりにパワフルなものをたべれる予感がして、たまごサンドをつくった。火からあげるのが早くて、たまごがとろとろすぎて沈んでしまったけれど、見た目もたべにくさも、ぜんぶ含めておいしいね。

          おかしづくり続いています。これは、朝を待つスコーン。そろそろ言葉にしたいなと思っている、いろんなこと。けれどもうすこし温める。いい夢を。

          おかしづくり続いています。これは、朝を待つスコーン。そろそろ言葉にしたいなと思っている、いろんなこと。けれどもうすこし温める。いい夢を。

          大きな生き物が眠っているみたい、いい夢を。

          大きな生き物が眠っているみたい、いい夢を。

          たしかめながら話していこうね

          『たまには弾丸のように喋りたくて』に続いて、今回も思考の途中になってます。 でも、前回よりは落ち着いて話したいような、そんな気持ち。 今回も長いので、やすみやすみ🦭 ~からだと意識のこと~ ○ 入手した自転車を、順調に乗りまわしている。 行動範囲がひろがって、シンプルにうれしい。 ↓ 歩いて行くには遠かったお菓子屋さん。縁の金色、ほれぼれする。 すこし遠くにある、大型スーパーにも足を延ばせるようになった。 その帰り道、なだらかな上り坂をこぎすすめていると、自然とからだ

          たしかめながら話していこうね

          わたしの詩集 12 ふたり

          顔をあわせれば ぼくらどうかしてる かみあわない会話 季節ももう 呆れはじめて 大事にしたいほど ぼくらおかしくなる 不都合な真実 おなかすかせて こっち見てる きっとすこし つかれてしまった さきに行ってて うんと遠くへ 約束もしないしさせない それくらいがちょうどいい どうしようもないほどに

          わたしの詩集 12 ふたり

          わたしの詩集 11 再会

          悲しい音が鳴ったから 手を止めた そうするのが自然だった 波がうがつ船底 こぼれゆくままの光る砂 なにもしなくていい いまはただ眠ってて せめてものねがい 聞きいれて きみはよくやってる 言葉に託してる だれもが 熱い瓦礫の上を 歩けという この国にはとうに 神さまはいないから なにもしなくていい いまはただ眠ってて せめてものねがい この先に ひかりを すべてを許せる 一筋のひかりを ぼくたちが きみの目に映す日を

          わたしの詩集 11 再会

          1ヶ月前に買った今川焼をやっとたべるまでの話

          今川焼がおいしかった。おいしくて、それだけでうれしかった。 すきだと思っていたたべものを、からだが受け付けなくなって数ヵ月が経つ。 おおまかには、肉と魚、パン。 どれも日常的に選んで、たべていたものたち。 スーパーの精肉売り場、鮮魚売り場の前を通っても食欲のセンサーは反応しなくなった。 陳列されている赤やピンク色の柔らかそうな肉の断面、青々と光る魚の切り身をみただけで、「う」と思う日もある。 じぶんのからだにこんなことが起きるとは。 正直、肉と魚のショックはあまり大きくな

          1ヶ月前に買った今川焼をやっとたべるまでの話

          帰れる場所・帰りたいと思える場所を現実世界や心の中に持てていることは、当たり前じゃない。 そして、そのような場所を持てなかったことから生じる精神的な弊害や可能性の損失を、本人の自己責任として語られることに、わたしたちは怒っていいのだと思う。どうにか光をあてられないかと考える日々。

          帰れる場所・帰りたいと思える場所を現実世界や心の中に持てていることは、当たり前じゃない。 そして、そのような場所を持てなかったことから生じる精神的な弊害や可能性の損失を、本人の自己責任として語られることに、わたしたちは怒っていいのだと思う。どうにか光をあてられないかと考える日々。

          わたしの詩集 10 約束はできない

          木でできた椅子と暮らす 浮遊する日曜日 光にすけたコップ いつかの水面のようだね せっかく晴れたから ひさしぶりに布団ほそっか 今日の夜はほんのすこし やさしくなれそうな 必死なのこう見えて ひどい言葉ぶつけぬよう 首が折れた扇風機 捨てられないな ずっとこうだよ だからまあ しばらく帰らないよ そのうち帰るよ 約束はできないけど

          わたしの詩集 10 約束はできない