一室で繰り広げられる男たちの見栄 会話劇 映画「スオミの話をしよう」感想
舞台演劇を見ているかのようだった。
詩人で大金持ちの男、寒川しずお(坂東彌十郎)のもとから失踪したスオミ(長澤まさみ)。スオミの行方を追って、寒川の邸宅にこれまでの夫たちが集まり、会話劇を繰り広げる。男たちの会話は、多くは邸宅のリビングのセットのなかで映される。俳優たちの全身を映すロングショットの長回しで、途切れることなく俳優たちのセリフの掛け合いが展開されていく。観客は彼らの会話を近くで見つつ、その行く末を見守るような形を取る。(スオミと草野圭吾(西島秀俊)の回想シーンでや