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月明かりの仁和寺ー世界遺産の宿坊で過ごす特別な一夜

京都で世界遺産に泊まる。
仁和寺の宿坊、御室会館でお世話になりました。

早めにチェックインして、御所庭園をのんびり散策。
(宿泊者は、チケットがいただけます)

仁和4(888)年、宇多天皇によって創建された仁和寺は、天皇家との結びつきが強い門跡寺院。
御殿とお庭も、優美ですばらしい眺めです。

この桜、土台も枝も花びらも、すべて紙で作られているのだそう。
宿坊の夕食は懐石料理。お腹いっぱい幸せです。


「御室桜」で知られる仁和寺ですが、初夏には青もみじのライトアップをしています。
宿坊に泊まると、夕食後、オプションで僧侶の方によるガイドツアーに参加できるのですが、これが本当に素晴らしかった!

満ちてゆく月に照らされた夜の境内は、人の姿もまばら。
静寂の中に浮かび上がる緑と、お堂の佇まいはぞくぞくするほど美しいです。


境内には、蔵をリノベーションしたお洒落なカフェも。
ガイドしてくださったお坊さんの解説も楽しく、忘れ得ぬ夜になりました。

翌朝は、宿坊滞在の最大の魅力でもある朝のおつとめ。
早朝、凛とした空気の中、国宝の本堂(通常は非公開)へ向かいます。
400年前、御所から移築された歴史ある建物に響く、厳かな読経の声。
おつとめの最後には、高僧の方が心に沁みるお話をしてくださいました。

朝食の時間まで、まだ一般の参拝者がいない、早朝の境内を散歩。
若い修行僧の方々が、たくさんあるお堂をひとつずつ回り、読経をされる声が境内に響きます。

自分の内側を静かに見つめる極上の時間。
心身をすっかり洗濯したような、すがすがしい気持ちでお寺を後にしました。


読んでいただきありがとうございます! ほっとひと息つけるお茶のような文章を目指しています。 よかったら、またお越しくださいね。