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なんにもわかってないけど、ぜんぶわかっている

あーもー
辛い辛いつらいわ!

辛いと辛いってなんでおんなじ漢字なの。
ちなみに今、からいとつらいって書いた。
こんなに意味がちがうのに同じ漢字にした
のか。怠慢か。
なんで?
めんどくさかったんか?

何がつらいって、(もうひらがなで書くわ!)
この世界で起こっていることがつらい。

休みの日の朝から、夫が
「NHKスペシャル」
の、録画を観ている。次から次へと。
内容はとにかく戦争ドキュメンタリー。

つらい現実に直面すると、逃げたくなるのが
わたしで、目を逸らさずに観るのが夫だ。

あたたかい部屋がひとつしかないため、
家族みんなが冬の間はその部屋にいる。
8畳ほどの。ぎゅうぎゅうやで。
そこにテレビがあるから、いやでも目に耳に
入ってくる。

パレスチナ問題。太平洋戦争の真実。
つらい内容に、気持ちがどんよりして
動けなくなってしまう。

まず、こどもがケガをしている映像や、
お腹を空かせている映像がだめだ。
母親ていうのは、それが一番こたえる。

休みだって、洗濯や、ごはんやいろいろ、
しなくてはならないの、女は。
現実を直視することも大事だけど、
生活も大事なのよ。
次のごはんが作れなくなりそう。
その元気すら奪われそうである。

つらい気持ちから逃避させてくれるのは、
もうあれしかない。


わたしはコジコジを読みます。
誰も話しかけないでください。

コジコジはさくらももこの作品だ。
わたしはさくらももこの創作物がすきだ。

中でもコジコジがすきで、いままで、つらい
ときや、しんどいとき、もうなにも考えたく
ないときなどに、読むことにしている。

コジコジを知らない人のために。
愛すべきキャラクターたちを紹介したい。
暇なひとはお付き合いください。

愛すべきキャラクター、と言ったが、
この子たちは、ほんとうに、キャラクター
なのだ。

この子たちが住むのは
「メルヘンの国」
で、立派なキャラクターになるための
学校に通っている。

どのキャラも、ちょっと微妙なので
将来有望かどうかわからない。

担任の先生

このメルヘンの国の、一番の出世株は
スヌーピーとミッキーマウスであり、
みんなはこれらになることを
目標にしている。
みんな、立派なキャラクターになるために
学校に通っているのだ。

この子たちは、それぞれに悩みや
コンプレックスがあるし、
生活の中に善も悪も、
だましも、ズルもあり、いろいろな問題が
起こる。
人間世界と同じ。

しかし何があっても、どんな出来事も、
どんな悪いことをする子のことも、
「オールオッケー」
と全て受け入れるのがコジコジなのだ。

コジコジは
「宇宙生命体」
というキャラクターである。
家とかもないし、ひとりぼっちで生きている。
でもこの世界のもの、すべてとともだちだ。

勉強とかも全然しないので、いつも先生に
呼び出され、ミッキーやスヌーピーを
見習え、と叱られるのだが、
凹んだり悩んだりもしないし
反省も後悔もしない。

真理

コジコジは、思考が実にシンプルで、
ブレがなく、真理を得ている。

さくらももこは、自分が伝えたいことは
すべて、コジコジの世界に表現したのでは
ないか、
とわたしは思っている。

ちびまる子ちゃんもそうだが、
大切なことは、いつも日常に詰まっていて、
その日常は、たいがい、しょうもないことと
とるに足りないことで出来ている。

コジコジは、すべてのものを受け入れる。
すべてのものは、そのままでよくて、
過不足なし、なのだ。

コジコジは全然わかっていないが、
全部わかっている。

般若心経?

興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

ちなみに、メルヘンの国、唯一の人間は、
人間界から記憶を消されてやってきた
ジョニーだが、たぶんブルガリア人、
と思われているのは、発見されたときに手に
ヨーグルトを持っていたからだ。

くだらねえ。。

ああもう、わたしは地球を抜け出して
メルヘンの国で暮らしたい。
この学校で、この子たちと机を並べて
ばかばかしくも愛おしい毎日を過ごしたいよ。

もう人間がやることには
うんざりなんだ。

わたしはどんなキャラクターでやっていこう。さしずめ、
「いねむり脱力キャラ」
は決定かな。

人気が出そうにないし、なんの能力もないが、コジコジなら受け入れてくれるだろう。



やゆようこさま
イラスト使わせていただきました、ありがとうございました!

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