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何度でもアクションを起こせば、進歩は確実にある。

行動を始められれば、ある程度の成果は得られますが、行動を起こす初めの一歩が困難な人も多いと思います。

これは、行動を開始する際のハードルの問題です。

「行動を始められるけれど、途中で集中力を失ってしまう」という問題を抱えている人もいますが、行動の開始に躓いている人が圧倒的に多いのです。

行動の初期ステップを踏み出せないと、何も進展は見られません。

  • 重要な仕事が待っていても、行動を開始できない

  • 近づく期限にもかかわらず、勉強を始められない

  • ジョギングをすると決めても、具体的に始められない

  • 理想的な体型を手に入れたいのに、筋トレを習慣化できない

    など、これらの例は枚挙にいとまがありません。

行動を開始できずに途中で止めてしまうよりも、最初に行動を開始できないことが問題というのは明らかです。

集中力が短期間でも、何度も行動を起こせば、作業は前に進むのです。

「集中力を保つ問題」も、行動を起こす回数を増やすことで解決が可能です。

行動科学には、行動連鎖という考え方があります。

日常の行動とは、一つ一つの小さな行動がドミノのようにつながり、全体となる行動を成立させるという理論です。

例えば、「キャンディを舐める」行動を考えてみましょう。

「キャンディがたくさん詰まった袋を開ける」→「袋から一つのキャンディを選び取る」→「キャンディの包装を開ける」→「キャンディを包装から取り出す」→「キャンディを口に入れる」→「舌を使って口の中でキャンディを転がす」

という一連の流れがスムーズに連鎖することで、初めてキャンディの味を堪能できます。

私たちの日常生活の行動の大部分は、この行動連鎖によって成り立っています。行動連鎖は、最初の行動が起こらなければ、それに続く行動は発生しないのです。

逆に言えば、最初の行動さえ起こせば、その後の行動連鎖は自然と続くでしょう。

とりあえずパソコンを起動するだけでも構いません

何度も強調しますが、大切なのは、行動の開始です。

行動を始めることに問題があるなら、その行動を細分化し、行動連鎖の"最初の行動"を目標にするのが最適な解決法です。

例えば、パソコンを使用した作業では、パソコンを起動することが最初の行動、つまり「目標行動」です。

ノートパソコンを使用する場合は、ノートパソコンをバッグから取り出して開くことが目標行動になります。

つまり、いつも先延ばしになっている作業があるなら、作業をやるかどうかは一旦置いておいて、パソコンを起動することを目標に設定し、「起動することができればそれでOK!」です。

パソコンを起動しても作業をしないのでは意味がないと思うかもしれません。

しかし、パソコンを起動したうちの3回に1回で作業に取り組むことができたら、それだけで十分な成果です。

3回中2回は作業をしないかもしれませんが、野球でいうところの打率.300のバッターは非常に優秀とされています。

常に先延ばしになっている人であれば、4回に1回作業に取り組むことができたらそれは大いなる成果です。

打率が低くても、打席に立つ回数を増やせばヒットの数は増えます。

パソコンを開く回数を増やせば、作業に取り組む時間も伸びます。

心地よい非完璧主義への転換が最適化の鍵

「行動に取り組むなら、最後までやり通さなければいけない」という完璧主義的な考えが頭にあると、時間が許すときや体調が完全に良い状態でなければ、行動に取り組むことが難しくなってしまいます。

完全に行動を遂行できないことへの嫌悪感が、行動の制約を生んでしまうのです。

このように、行動を完璧に完結させる条件で作業を考えると、時間に余裕があり体調が良いという理想の状況が、そう何度も訪れることはありません。

「今は余裕がない」とか、「体調が最高ではない」といった理由を見つけ、結果として先延ばしにしてしまいます。

  • 「時間に余裕がなくても、できる範囲でちょっとでも作業が進められればいい」

  • 「体調が良くないとしても、ある程度ならできる作業がきっとある」

このような思考を持つことで、最終的な作業の完結に到達できなくても、行動を開始することが、先延ばしを防ぐテクニックとなります。

つまり、目標行動を行動の完遂ではなく、行動の開始に設定することなのです。

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