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佐藤芽衣
2021年1月4日 17:56
安部公房の『砂の女』を再読した。昭和37年(1962年)に新潮社より出版され、昭和56年(1981年)に文庫化されたものを読んだ。新潮文庫の解説は、ドナルド・キーンである。はじめて読んだときの印象とそう大きくは変わらなかった。結末のおかしみ、何とも言えぬ脱力感がある。ただ、主人公の男が、思ったより、アグレッシブで、いやったらしいインテリ風で、翻弄されるという感じに欠けていて、あまり同情
2021年1月17日 13:13
峰なゆかさんの『AV女優ちゃん1』を読んだ。2020年12月に扶桑社から出版された本である。ジャンルとしてはコミックエッセイに相当するのだと思う。フィクションとノンフィクション、おそらく著者自身の体験や他人のエピソードが編集されたもので、大変わかりやすかった。そして、AV女優という職業の過酷さはもちろんのこと、あまりに安すぎるギャランティに驚く。これでは一生分の貯金などできやしない。こ