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甘酒あんと柚マロンっていう言葉がすでにおいしいの



自分だけにかかる魔法の言葉の組み合わせというものがある。

「黒豆抹茶」とか「メープルバナナ」とか「全粒粉くるみ」とか「ゆずはちみつ」とか「大葉チーズ」とか「ごまとさつまいも」とかさ。ぐっとくる。思わず手が伸びる。そして大体おいしくて幸せになる。そう、これは食べものの話です。

わたしが特にそういう魔法にかかりやすいのがパンである。パン屋さんは危険である。魔法にかかるといつのまにかトレイがパンで埋まってる。あら不思議!

そして魔法の言葉は買うときだけではなく、自分でつくるときにも効果を発揮するということに最近気づいた。今更やけど。


月1くらいで通ってるABCクッキングのパン教室。ここは、何十種類のレシピから、自分で自由にすきなパンを選んでレッスンを予約できるのがいいところ。予約時は「どれつくろうかな〜」って悩むのが楽しいのだけれど、もう名前見ただけで「これは必ずやつくらねばなるまい」と使命感が芽生えるパンがある。めっちゃある。

名前の響きだけで魅力的な自分好みのパン、パン、パン!コウカはバツグンだ!

そんなパンを最近ちょこちょこつくりに行ったので、なんとはなしにご紹介。

①甘酒仕込みのあん食キューブ

甘酒ぇ!めずらしくないですか!仕込み水に甘酒使ってるパンってパン屋さんであんまり見たことないなあ。そんであんこってもうおいしいしかない。

しかも「あんキューブ」って丸い昔ながらのあんぱんじゃなくて、ちょっとハイカラ感出してきてる感じがいいよね!すごくすきだよ!

ちなみに甘酒が入るので、砂糖は入れないレシピでした。前はABCでレシピもらっても深く考えたりしなかったけど、自分でもいろいろ作るようになってからはレシピ見るのがなんか楽しい。

焼き上がりがこちら。桜の塩漬け🌸かわいいし美味しいし、あんぱんには絶対桜の塩漬けが欲しい派です。

おやつに食べる。キューブ型のパンってあんまり食べたことないけど、積み上げやすくてとてもよいと思う。潰れにくいし。見た目も清楚。

中はうずまき系です。甘酒の独特な風味が香る。甘いけど甘ったるくない絶妙なまろやかさがとてもいい。一気に2個食べた。うま。

ところであんこと甘酒の組み合わせ最強すぎんか。この組み合わせ考えた方、ありがとうしかない。

②柚マロン

名前がかわいすぎる。クラスにいたら絶対すきになる。たぶん薄茶のほわほわショートカットで、背は低め。目はくりっとしてて、近寄ると柑橘系のいい匂いがする。派手じゃないけど、隠れファンが多い女の子だと思う。異論は認める。

そんな妄想しながら生地を捏ねる。
ライ麦配合なのがさらにテンションあがるポイントォ!ライ麦とか全粒粉とか、お米であれは五穀米とか玄米とか、そういうのだいすき。これらも魔法の言葉のひとつです。気をつけて。

柚ピールを混ぜ込んで、分割してから栗の甘露煮を中に入れて成形する。もうわかる、君はおいしい。
成形の仕方がちょっと独特で、ただ包むんじゃなくて折り畳んだのをまるんとさせる…ってなんか説明しずらいけどそんな感じで焼き上げたのがこちら。

コロンコロン…!

小さめかと思いきや、拳くらいあって意外とどっしりしてる。華奢かと思ったら意外と筋肉質みたいな…。そういうのもすきだよ。全部すきだよ。

焼きたてはその場で食べたんだけど、生地はもっちり歯切れよい感じ。素朴だけど噛み締めるほどおいしいやつ。栗の食感もたのしいな〜と感じてると、時折ふわりと柚の爽やかな香りが鼻に抜ける。最高。

千切った断面で申し訳ないけれど、栗、割としっかり詰まってます…!

これはとっても秋らしいパンになったな。うれし。

甘酒あん柚マロンという響きに引き寄せられたパンたち。どちらもめちゃくちゃおいしかったので大満足。魔法の言葉に間違いはない。

もうひとつ、魔法

余談ですがABCって同じテーブルで最大5人がパン作るんだけど、みんな基本作ってるのバラバラなんだよね。
だから他の人がどんなパンつくってて、それが自分のつくってるパンとどう違うのか、が間近で見れるの。すごいたのしい。

そして当たり前だけどみんなパンがだいすきで。

「そのパンこねるの大変そうね〜」
「わあ〜いい匂い〜!」
「このパン作ったことあります?」
「これおいしいんですよね〜!」
「すごい綺麗に焼けてますね!」
「わたし次はこれ作ります!」
「かわいい〜!!」


たまたまその日にレッスンを予約した、次また会うかわからないような他の生徒さんとの何気ない会話がとてもわくわくして、うれしい。人見知りで初対面の人には必ずあわあわしてしまうわたしも、パンを介せば笑顔で知らない人とも話せるのだよ。これもある種の魔法だと思うんだな。

これからも、ゆるりとパンをつくりに行くよ🥐

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