たまには固い本を読んで己を試した方がいいと思う
最近、アニメについての本を買った。アニメ評論家・藤津亮太さんの『アニメの輪郭』という本だ。
アニメの評論が書かれていて、いろんな作品を例にあげながら演出や表現手法を論じている。
アニメをもっと深く知りたくて、評論というかっちりしたディープな分野にも興味があった。それで読みはじめたわけだけど……
む、むずかしい!! お恥ずかしながら3割くらいしか頭に入ってこない!!
いや、評論だし固い内容なのはそりゃ当たり前なんだろうけど、普段読みやすい本ばかり読んでいる身としてはひさしぶりの感覚だった。
でも、「なんか小難しいから読む気失せたわ……」とは1ミリもなっていない。むしろ「お、おもろ~!」ってなった。
固い本って高い山だと思う。まだまだな己の“力”が試されるというか、チャレンジするっていう気持ちが強い。
内容が分からなくても、かろうじて分かるところだけでも見落とさないぞという強メンタルで読み進めている。
この本を読み終わったら達成感がすごそうだ。アニメについての新しい見識もきっと得られるだろう。
小学生のころ、僕はガツガツとむさぼるように本を読破していた。東野圭吾の『白夜行』みたいなぶ厚い小説も読んでいたおぼえがある。
読書に達成感を求めていたのだ。読み終わった後のふぅ~~~っていう心地よい疲労感と、本棚に並べたときに「こんなヤベェの読んだった」ってンフーって浸るのが好きだった。
ライターとして文章を書いていると、いかに読みやすい文章を書くかが求められる。
スマホ画面をサッサッとスクロールして情報を流し見するスタイルが基本の今、「読まれない前提で書いた方がいい」といわれることもある。
だから、書き手は読みやすさをすごく意識する。実際かみくだいた言葉で分かりやすく書いた本が世の中にはたくさんある。
そんな中で、ある程度の知識や単語の意味を知っていないとおいてけぼりになる本はぶっちゃけ難しい。
でも、たまにはそういう固い本を読んで自分を試すことも大事だし、必要なんじゃないか。
こんなに手軽にグヌヌ……ってうなるようなチャレンジができる読書は貴重だし、やっぱりしなきゃ損だ。