Masukawa Fear Satan

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「指で触れ火にかけかき混ぜ/る振付のレシピ」 記録写真 ~The recipes for choreography

指で触れ  Touch with my fingers, 火にかけ  put on fire, かき混ぜ stir, る振付のレシピ the recipes for choreography

    • 振付のレシピ.ver「指で触れ火にかけかき混ぜ/る振付のレシピ」

      指で触れ Touch with my fingers, 火にかけ put on fire, かき混ぜ stir, る振付のレシピ recipe for choreography 2024年 6/21(金)18:30~ 6/22(土)16:30~ 6/23(日)16:30~ 6/28(金)18:30~ 6/29(土)16:30~ 6/30(日)16:30~ 振付:増川建太 出演:増川建太 ドラマトゥルク:平居香子 レシピ監修:清水りお(sisi) クリエーション協

      • 猫を看取る

        霧の 重い霧 真っ白 目線 方角 吸う 吐くこと 消える 全体 手足 背中とお腹 奪われ 思考、言語 運動感覚 聴く 無感覚 真っ白 忘れ物 空間把握 どこ? 呼吸の仕方 居方 透明に 触ること 聴く 分からず 匂う 跳ぶ 出来ず 踏む 蹴る 宙に浮いてしまう 匂い 無臭 真っ白 歩けない 思考 全体感覚 忘れ物 跳ぶ 無感覚 跳べない 肩甲骨 吸う 忘れ 吐く 分からない 目的 意志 意識 宙に浮く 蹴る 蹴られず 踏めず 歩けず 地にあしつかず 力 血流 吸う 吐く 逆流

        • 5月の傘

          バスに持ち込まれた濡れた傘 5月の濡れた傘 シャツの袖を湿らせる 狭い車内 どうしようもなく 愛嬌ない5月傘 骨組みを伝う雫 誰かの惣菜の匂いや または背広の臭いや 逃げられない生活の酸っぱい臭い 静かに目をつむる バスのドアがひらく音 5月傘は閉じられ しわだらけ 濡れたまま 持ち込まれる 皮膚は湿気は 長い小雨が窓を打つ音を静かに見ていた 前の人の萎れた新聞 遠い国のニュースを小さく報じている 濡れたシャツの袖口や 濡れた傘が 真夏の海だった 光ってい

        「指で触れ火にかけかき混ぜ/る振付のレシピ」 記録写真 ~The recipes for choreography

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          12本

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          遠くから

          遠くから 遠くへ 遠くから 遠くへ 遠くへ 遠くへ 遠くへ 遠くへ 遠くへ 遠くへ 遠くへ

          ゆこう雪が溶ける前に

          ゆこう雪が溶ける前に 雪が溶ける前に ここを離れなければならぬ 雪溶け水が川を下る速さを 峠を下るバスが追い越す 先に春に到達する 悲しいことでもある できるだけ速くゆっくり ここを離れてゆこう

          ゆこう雪が溶ける前に

          山から霧が降りるのを見た

          実に静かな夜 木は眠る 風は止まる 雪は 全て覆う 完璧な夜 外に出る 川沿いをゆく 山から霧が降りるのを見た 川の音は雪に吸い込まれる 冬は全てに沈黙を強いる 沈黙が欲しく 奥へとゆく 完璧な静止を見る 頭を霧が覆う 遠くの街灯にモヤがかかる 涙のようでもある 吸い込む 夜の色と霧の不明瞭さはお互いを求めつつ 混じることがないと知る 全ては灰色の下で 静かな音が鳴り響いていた 山から到来した霧の中 静かな 轟音を聞いた 「身体の川に言葉をながさねばならぬ」

          山から霧が降りるのを見た

          快活の天気の日

          このような 快活の天気の日 気分が 浮足立たぬ よう しっかり 締める からだに湧く ある 幸せの 芽を抑え 脇を、締め ハラを、 込め 足 を 踏む このよう な 天気 を 喜ばず 眼を 保つ 一片 の 雲の ない青空 なら からだに 雲を 流す 白い、白い 雲 冷たさを キープする 暖かい春の 昼下がり 冷たさを キープする それは きたるべき 冬期への 準備 快活 に 霜を おろし 快方 を 湿気くささで 抑制する 悲しさを 観測

          快活の天気の日

          冬の終わりをつげる最初の南風

          待つている 冬の終わりをつげる最初の南風 待つている 丘を越え窪地になだれ込む最初の南風 待つている 触れられそうなあたたかな南風 窪地の底から ずつと見ている もし会えたら 泥のように眠ろうではないか

          冬の終わりをつげる最初の南風

          実家の猫

          君はお日様に選ばれた猫だから

          外の喧騒が怖いか

          外の喧騒が怖いか おとなの人じゃなくてよかったと 肉をうまく消化できない

          外の喧騒が怖いか

          肉をうまく消化できない

          肉をうまく消化できない 午前四時 焼肉は腹を下す カルビ、ハラミ、ロース トイレに篭る 和牛は特に胃腸が支障を来す 玄米、野菜、味噌、豆腐 魚を食べたい(しかし手元にはない) 朝五時、太陽を待つ 夏ならば熱い熱い太陽が来る頃だろう 待つぞ待つぞ 12月、冬、ヨーロッパ 東の方角 熱望する 喝采を送る 遠い国の恐ろしい出来事 私等をかけ離れた大きな力で進んでいく 胃腸の心配などしていて 眠る

          肉をうまく消化できない

          19092023

          朝音を聞いた 北⻄へ向かう 車で山道をゆく 皮膚を指でなぞる窪み 谷が続く 谷 谷 エンジン音 少々荒い運転で進む 足はいつも蒸れて土の夢を嗅ぎたがっている アクセルを踏む 後部座席で揺られる身体 エンジンの振動 車を降りて赤い橋を渡る

          「ベッドルームにて毎晩蝶が飛び立つ」振り返り

          参加していたグループ展で2023年6月、7月に計4回パフォーマンスを行った。 踊りをやっていく上で、とにかく強烈な身体を、と思いつつも、一瞬にしてそれを捨て去ってしまいたい欲求を持っている。 紆余曲折を経て今でこそ身体は、踊りは素晴らしいと思っているが、同時にこれに果たして何の意味があるのかと大変冷たい目をすることもある。 日常生活でも、資本や行政の力、テクノロジーの力で成り立つ街で不自由なく暮らしつつ、何かとても奇妙なことを我々はしているのではないか、と思うことがある。 こ

          「ベッドルームにて毎晩蝶が飛び立つ」振り返り

          雲が立つ

          北の空に 巨大な雲が立つ 夏の入道雲 背中を北へ向け 身体の正面は南 背中で雲を背負い 額で  南十字星をにらみつけろ いつしか星より静かな 北の岬の果て 北極星は 我が足の裏に

          身体よ身体よ

          身体よ 身体よ 饒舌の彼方へ逃げ果せるな もつれた脚のがさつきで 山道駆けた躓きの律動 暗がりでなぞった母音の調べ 歌え歌え 吃音の 新しい国の歌を 滑らかなコンピュータ共の 整然国家の子音の見張り 流暢な朝は 夜が夜でなくなった合図 振り切れ 饒舌の対岸から ふるさとのことばの杭を打て 言い淀んだ身体で 新しい国の歌を歌え

          身体よ身体よ