【日記】カラオケで顔知らぬ女の子に慰められた
恋をしていてもしていなくても、
恋愛ソングは私の心をゆるませ
溶きほぐしてくる。
会社に行けなくて、
カラオケへ足を向けた。
別にとりわけ歌を歌いたくもなくて、
けど、ほかにしたいこともなくて。
*
ひとしきり曲を入れて
2、3曲歌ったのちに
つまらなくて、辞めた。
なんとか自分を誤魔化しながら
取り繕い隠してきた
全てがイヤ、が溢れ出して全てがイヤで
ルール違反かもしれないけれど、
カラオケルームのソファで
上半身のみを倒してうなだれた。
*
「会いたいとかね そばに居たいとかね」
となりの部屋から知らない人の歌声が漏れ聞こえてきた。
わけもなく涙がこぼれる。
雑みがなく、音程が正確で少し抑えめの歌い方。
そのシンプルさが
今はストレートに私の胸を打つ。
若い女の子のハスキーな声音。2人で来ているらしい話し声。
きっと、あなたたちにも悩みがあるよね。
*
「会いたかった〜 会いたかった〜
会いたかった〜
Yes 君に〜」
泣き虫を救いあげてくれるのも、
また、歌だったりする。
どこからか来たまったく知らない、声しか知らない女の子。
ありがとう。
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