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【日記】カラオケで顔知らぬ女の子に慰められた

恋をしていてもしていなくても、
恋愛ソングは私の心をゆるませ
溶きほぐしてくる。



会社に行けなくて、
カラオケへ足を向けた。

別にとりわけ歌を歌いたくもなくて、
けど、ほかにしたいこともなくて。

ひとしきり曲を入れて
2、3曲歌ったのちに
つまらなくて、辞めた。


なんとか自分を誤魔化しながら
取り繕い隠してきた
全てがイヤ、が溢れ出して全てがイヤで

ルール違反かもしれないけれど、
カラオケルームのソファで
上半身のみを倒してうなだれた。

「会いたいとかね そばに居たいとかね」

会いたいとかね そばに居たいとかね
守りたいとか
そんなんじゃなくて
ただ僕より先に死なないでほしい


となりの部屋から知らない人の歌声が漏れ聞こえてきた。

わけもなく涙がこぼれる。


雑みがなく、音程が正確で少し抑えめの歌い方。
そのシンプルさが
今はストレートに私の胸を打つ。

若い女の子のハスキーな声音。2人で来ているらしい話し声。
きっと、あなたたちにも悩みがあるよね。

「会いたかった〜 会いたかった〜
会いたかった〜
Yes 君に〜」


泣き虫を救いあげてくれるのも、
また、歌だったりする。


どこからか来たまったく知らない、声しか知らない女の子。

ありがとう。

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