午後の傍聴人

趣味で刑事裁判を傍聴しています。 傍聴の記録や、裁判をきっかけに感じたことを綴ります。 司法や制度については全くの素人で、裁判記録は個人的なメモと記憶が頼りのため、正確なものではないことをご了承ください。 事実に間違い等あればお知らせ頂けると助かります。

午後の傍聴人

趣味で刑事裁判を傍聴しています。 傍聴の記録や、裁判をきっかけに感じたことを綴ります。 司法や制度については全くの素人で、裁判記録は個人的なメモと記憶が頼りのため、正確なものではないことをご了承ください。 事実に間違い等あればお知らせ頂けると助かります。

最近の記事

【裁判員制度】裁判官から、裁判員に参加される方へ

地元の地裁で行われた法の日イベントに行ってきました。 タイトルは『みんなで社会科見学~裁判所ってどんなところ?~』 夏休みの開催時は、あっという間に予約が埋まったという人気イベント。 今回はありがたい土曜開催で、午前の部・午後の部とも満席でした。 対象は小学生以上ということで年齢層は様々でしたが、特に小学生を含むファミリーが多かったです。 盛りだくさんの内容 裁判や裁判所についてのクイズでは、司法制度や三権分立から地域にまつわる雑学もあって盛り上がり、法廷見学や法服を着

    • 【国選弁護】聞いたことあるけどよく知らない、そしてとっても大事な制度

      国選弁護シンポジウムに行ってきました 地元開催ということで、現地参加することが出来ました。 内容は「取り調べの立会い」と「逮捕からの国選弁護」。 捜査機関の取り調べに問題があるのでは?ということが取り上げられること増えましたよね。 現在は、被疑者や参考人がたったひとりで取調室に入らなければいけない状況です。 再審無罪になった袴田さんの事件では過酷な取り調べについて報道されましたし、プレサンスや大川原化工機などのえん罪事件も注目されています。 また、弁護士や支援団体の方が熱

      • ダルク視察と、傍聴で知る薬物事情

        更生保護団体の研修でダルクを視察させていただき、支援者の方と当事者の方からお話を聞きました。私の住む自治体にダルクはないので、見学したのは隣県の施設です。 お二人の方から依存症のことやダルクに来るまでの経験を聞きました。家庭環境はごく普通にも思えるのですが、それぞれに自分に自信が持てなくなっていく(そう思わされる)ような背景がありました。お一人がご自身の肌を指差して「刺青は自傷行為」だと言っていましたが、薬物やアルコールも同じ面があるように思います。 ダルクで生活する中で、

        • 9060問題【死体遺棄・詐欺】こたつに座ったまま白骨化した遺体と、受け取り続けた父の年金

          事件の概要罪 名 死体遺棄・詐欺 被告人 男性 65歳 被告人は、自宅で同居していた父親(91)が死亡し、埋葬の義務があったにも関わらず、7ヶ月以上放置したとして死体遺棄罪で逮捕された。 父親は2階建て住宅の1階居間で、こたつに座った状態で白骨化していた。 被告人は死体遺棄罪で起訴され、その後 父親が死亡した事実を隠し年金を不正に受給したとして、詐欺罪で再逮捕された。 被告人は小柄で、額から頭頂部が禿げた見た目から高齢に見えたが、話すと声に張りがあって滑舌も良く、少し印象

          差戻し審【廃棄物処理法違反】ドラム缶で燃やしたものは? 燃やした理由は?

          事件の概要罪 名 廃棄物処理法違反(廃掃法) 被告人 70代男性 冬の朝、男性は自宅から軽ワゴンに乗り、仕事用の2tトラックを置いていた駐車場に行った。待ち時間があったが、ガソリンが少なかったためエアコンをつけられず、自分の軽に積んでいたゴミ袋の中の紙類を、2tトラックの荷室に置いたドラム缶の中で燃やして暖をとった。 このとき燃やしたゴミがプラスチックゴミだったとして、男性は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反」で起訴された。 男性は起訴内容を認めておらず、「チラシや新

          差戻し審【廃棄物処理法違反】ドラム缶で燃やしたものは? 燃やした理由は?

          【大麻・麻薬取締法違反】宗教を離れ、頼ったのは薬物の効果だった

          事件概要罪 名 大麻取締法違反、麻薬及び向精神薬取締法違反 被告人 男性 33歳 被告人は、大麻所持、マジックマッシュルーム(乾燥キノコ)とマイクロカプセル(作用は乾燥キノコと同種)の所持と使用で逮捕された。 当時は温泉旅館に勤務しており、住んでいた寮に家宅捜索が入った。 被告人質問弁護側主質問 小さい時から、入信している両親に宗教施設に連れて行かれていた。一番古い記憶は多分3歳の頃。 宗教の教義は、暴力禁止、淫行姦淫自慰禁止、薬物・酒禁止、盗みなど犯罪行為禁止、輸血

          【大麻・麻薬取締法違反】宗教を離れ、頼ったのは薬物の効果だった

          【車上狙い】窃盗事件で執行猶予判決の翌日の犯行。今度は強盗の疑いで逮捕。

          再犯報道2023年9月、コンビニ駐車場に停めた車の運転席で、10代女性が買物に行った友人を待っていたところ、男(47)が助手席に乗り込んで、女性の肩や腕をつかんだり引っ張ったりと暴行を加えた。女性が車外に逃げ出すと、男は車内にあった財布などが入ったバッグを奪って逃走した。女性に怪我はなかった。 男は防犯カメラ映像の解析によって強盗の疑いで翌日逮捕、その後「暴行・窃盗」で起訴された。被告人は「酒を飲んでいて記憶にない」と、容疑を否認している。 連続車上狙い(罪名 窃盗)事件概

          【車上狙い】窃盗事件で執行猶予判決の翌日の犯行。今度は強盗の疑いで逮捕。

          少年院で「意見発表会」が行われました

          少年院の「意見発表会」に行ってきました。 退院を控えた少年が、他の少年たちや保護者の前で自分の意見を発表する場で、学びの集大成ともいえる行事です。 今回、更生保護の活動に関わっているご縁で、初めて行事を参観させて頂きました。 建物の入口はオープンで明るい雰囲気ですが、少年の生活するスペースに入るときは、鍵のついた重そうな金属製のドアを順に2枚通ります。内部は携帯電話など電子機器の持ち込みは一切禁止です。 行事には検察庁の方も勉強のため参加されていて、開会までの待ち時間に、

          少年院で「意見発表会」が行われました

          高校生模擬裁判選手権を傍聴しました

          先日、ある地裁で高校生の模擬裁判の大会がありました。 人生の中でこういうイベントは経験してこなかったので、最初に知った時はちょっと不思議な世界でしたが、これがなかなか気合の入った取り組みです。 私は午後の一試合のみ傍聴しましたが、みなさん堂々としていてすごいんですよ。 なにより実際の法廷を使っての大会は貴重な経験になるでしょうね。 個人的には、色んなジャンルの方が審査に参加されていてワクワク感がありました。裁判官・検察官・弁護士・ロースクールなどの先生・司法記者、それぞれの

          高校生模擬裁判選手権を傍聴しました