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「強者の流儀」を読んで… 異端の格闘家朝倉未来さんを私なりに解釈してみました

格闘家になる前から喧嘩に明け暮れて、たとえ相手が50人であろうが、暴走族であろうが喧嘩を売られれば必ず買う。

自分より弱い人には手を出さない。喧嘩の世界と縁の無い人は巻き込まない。

一度道を踏み外しかけたけれど、そこから奮起して格闘界でスターダムにかけ上がる。

なんとなく経歴だけを見ると、「あしたのジョー」の矢吹丈を彷彿させるような人ですね。

私はキックボクシングは良く観るのですが、総合格闘技の試合はあまり観ません。

それでもキック界のトップ選手ですら畏怖を感じている存在としてよく耳にし、この朝倉未来選手のことは結構前から知ることになりました。

恐らく格闘家のなかではYouTuberとしての先駆者でもあると思います。やはり毛並みが違うな、と思いました。

それで今回は朝倉未来さんの著書「強者の流儀」を読んでみました。

知性派で堅実な戦略家

「高い戦闘IQを持つ」というフレーズが触れ込みにもなっていますね。

「路上の伝説」のキャッチコピーにもあるとおり、強引に自分のペースに巻き込み、喧嘩殺法の荒々しい闘いをするのかと思いきや(もちろんそのような闘いもできるのですが)、相手を見切ってリスクを最小限に抑えて確実に勝利を手繰り寄せる戦法を採ります。

荒々しいといえばどちらかというと、弟の海選手のほうがそうかもしれません…

たとえば一発良い攻撃が決まり、相手の膝が一瞬揺れるような場面があったなら、

海選手なら自分も被弾覚悟で一気呵成に攻め込みます。

この野性動物の狩りを彷彿させるような一瞬の爆発力こそ海選手の魅力であり、KO決着が多いのも特徴です。

そして未来選手なら、

相手が反撃の余力を残しているうちは深追いはせず、次のターンの臨戦態勢を整えます。

試合運びも堅実で確実にポイントも取っていきます。

なんとなく、ボクシングの元世界王者の内山高志さんのような戦い方だな、と思いました。

内山さんはKOダイナマイトの異名のとおり、桁外れのパンチ力と高いKO率がトレードマークの選手でしたが、堅実な試合運びでポイントを確実に取り、自分は被弾せず、安全運転する戦い方でした。

試合後半になると、相手からすれば判定勝ちの勝機が奪われてしまっているので、勝つにはKOしかない、もう飛び込んでいくしかない、という状況に追い込まれます。

その結果、試合終盤であの強打の餌食になってKO負け、というのがよくあるパターンでした。

内山さんが倒すというよりは相手が自滅するような感じ。オセロや将棋のように、時間をかけて相手を袋小路に追い詰めるようなゲーム展開でした。

朝倉未来さんも将棋が得意だと明言しています。

よく格闘は気合いだ!とか言われていて、相手のペースに付き合わず、強引に気迫で自分のペースに巻き込んだほうの勝ち(うちの師範の教えはそうです…)!とも言われたりしますが、

未来さんの場合は、将棋のときのように相手を見定め勝機を削っていき、一か八かをとらずにより安全で確実な勝利をものにする戦略を取ります。

そういうところが、格闘技だけではなくYouTuberとしても収益を上げる姿勢にも反映していると思います。

格闘家で食べていくのはかなりリスクがあるのはよく言われることでもありますね。だからそのリスクを削れば良いということです。

機転が利きイタズラが得意


朝倉未来さんは相手をやり込める頭脳がとても優秀だと言われていますがそれがYouTubeでも観てとれます。

ドッキリや検証動画です。

疲れたときにはいつも笑わせてもらって元気を分けてもらっています笑

イタズラが好きな人ほどクリエイティブだとも言われています。発想が自由で物事を色んな角度から考えることができ、奇抜なアイデアも思い浮かびやすいのだとか。

また、YouTubeの撮影当日にコラボ相手から急遽撮影中止の話があったときなどにも、それならそれでと別の企画を考えて撮影するなど、機転を利かせて能動的に行動できる対応力もあります。

格闘技などでは、目まぐるしく状況が変わるので、その変化に応じて機転を利かせなければいけませんね。おそらくは普段から身に付けているのでしょう。

常識を破ることを恐れない

一時期社会のレールから外れた経験があるのも少し関与しているのかもしれませんが、みんなが特に疑問に感じずに考えずに従っている常識に疑問を感じて、自分が不要だと思ったものには従わない、そんな姿勢も併せ持っています。

私的にはこれが朝倉未来さんを異端で強い存在にしている大きな要素だと思っています。

これは世界の常識を変えてきた、偉大な発明家とも共通しているところです。

たとえば、朝倉未来さんは練習でロードワークやウエイトトレーニングをしない、直接総合格闘技に繋がる練習ではないから、と明言しています。

ロードワークは格闘技において基本のトレーニングとして定着していると思います。そのため、スタミナをつけるために走り込みをする人も多いかもしれません。

ただ、私的にも30分走り続けるときと5分全力で闘うときの出力は全く異なるので、果たして長い時間の走り込みで試合中全力で動き続けられるスタミナ作りができるのか疑問です。

加えて、ロードワークという時間も体力もたくさん消費するトレーニングを削減してしまえば、かなりの余剰ができます。その分をより効果のありそうな練習や収入に繋がりそうな時間に使うことができれば、より有意義かもしれません。

副業格闘家って悪い?むしろ素晴らしいと思います

朝倉未来さんのことを揶揄して副業格闘家という人もいるようです。

格闘技に本気ではなく、趣味くらいでやっていると言いたいのかもしれません。

それを言うならあのメイウェザーは格闘技以外でもかなりお金を稼いでいますが…

しかし、格闘技以外の道で大きな収益を上げられるのはとても凄いことです。

また、今は格闘技の団体もさまざま林立していてそのせいでベルトの価値が暴落してしまう、ベルトインフレーションという現象も起きています。

世界王者になってもファイトマネーだけでは食っていけないというのもよくある話だそうです。格闘技が好きだけれど、生計がたてられないから志半ばで諦める、そんな人だってたくさんいます。

また、人は強迫観念で必死に頑張るよりも、楽しみや快楽を追い求めたほうが、視野が広くクリエイティブになり力を発揮できることもわかっています。

皮肉にも「自分には格闘技しかない!」とそれだけに必死になるほど視野が狭くなり、リスクを恐れ新しいことにチャレンジできなくなり、成長が止まり、成功が遠退いていってしまうということでもあります。

プロのスポーツ選手にもよく見られるかもしれません。粗削りだったデビュー当初のほうがほかの選手には無い強みが垣間見えて魅力的だった、キャリアを積む毎に個性も無くなっていき、なんとなく無難なスタイルに落ち着いてしまったというような。

やはり負けられない戦いに身を投じているうちに、「勝つこと」よりも「負けない」ことに重きを置かれるようになったせいでしょう。

勝つ意欲に燃えて自分の長所を磨くよりも、敗けを恐れて自分の粗を削っていこうと。そうしているうちに自分の良さを見失うこともあります。

また、何より危険なのはそのように強迫観念で頑張っていると当然ですが、その格闘技をいずれ嫌いになるでしょう。必ず燃え尽きるときが来るということです。

朝倉未来さんにとって闘うことは生き甲斐のようなもの。だからこそ生涯通して好きで居続けなければいけないものでしょう。

負けは許さないかもしれませんが、負け自体を恐れはしないでしょう。

強迫観念でやるのではなく、好きで趣味として追求していく、それにより永久に成長を続けることができます。

そのためにも格闘技と並行してYouTube並びにブランドの立ち上げなども行うことは正解だと思います。

あのDaiGoさんからも認められている!


これも朝倉未来さんに興味を持つ理由です。

滅多にコラボをやらないDaiGoさんが数度に渡ってコラボをしています。

DaiGoさんは基本的に高い知性を持っている人しか相手にしないので、未来さんにもそれ相応の資質があることが窺えます。

今回もかなり長くなってしまいました。

私個人的にも朝倉未来さんは異端で独特の魅力があるかただと思います。

よろしければ読んでみてください。

ありがとうございました。


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