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「飲料水=買うもの」の感覚:2021年10月17日(上水道の日)

マレーシアで水道水を飲んでいた時期がある。
マレーシアの水道水は蛇口をひねってコップに注ぐと透明な水。

もちろん、そのままでは飲むことはできないので、浄水器を通して一度電気ケトルで沸かしてから飲む。
海外に行くと水で体調を崩す人もいるけれど、私はお腹が強いのか今までマレーシアの水道水で特に体調が悪くなったことは無い。

今の家には浄水器がついていないので、普段の飲料水は1.5リットルのペットボトルを月に約2ダースのペースで消費している。
水はDrinking Water(ドリンキングウォーター)と呼ばれる不純物がろ過された水は1ダース12本で10リンギット、月に20リンギット(約550円)ほどのコストなので、大きな負担にはなっていない。

マレーシアのペットボトル飲料水はキャップの色での区別がある。

Drinking Water(ドリンキングウォーター)は白いキャップ、Mineral Water(ミネラルウォーター)は青いキャップだ。

ミネラルウォーターは日本でも売られている天然水。Evian(エヴィアン)なども売られていて、ドリンキングウォーターよりも値段が高い。
特にEvianのような輸入品は500mlのペットボトルが10リンギットなので、ドリンキングウォーターなら1.5リットル1ダース分だ。

安全な水であればドリンキングウォーターで十分。毎日飲むものなのでコストも大事だ。


10月17日は上水道の日。明治20年に横浜に日本で初めての近代的な上水道が造られ、10月17日に給水を開始したことが由来とされている日だ。

日本では一時期飲んでいた硬水以外、ほとんど水を買ったことは無くて水道水に頼りっぱなしだった。

小中学校のときには、体育の後には手洗い場の蛇口を逆さにしてよく水を飲んでいたし、家で夜に喉が渇いたときには水道の蛇口をひねってコップに水を注いで飲むことができる。

マレーシアでは水道水を飲むことはできないけれど、その代わりに水道代が安い
水道代は住んでいるコンドミニアムによって異なるのだけど、うちは月に12リンギット(約330円)だ。シャワーの水圧も弱いということもないし、トイレの水も普通に流れる。

毎月購入する2ダースの水も、コンドミニアムの下のミニスーパーから無料で家の前まで宅配してもらえるので困らない。

水に関しては、日本にいた時とすっかり感覚が変わって「飲料水=買うもの」となった。

水道水をそのまま飲める国は日本を含めて世界の中でも11-15か国ほどだそうだ。また、その中でも特に日本の水道水は世界的に見ても非常に安全性が高いと言われている。

ただ、マレーシアでの毎月の水道代と飲料水代を足すとマレーシアのほうが日本よりも安い。

日本の上水道の発達は、安全性も含めて安心で素晴らしいものだと思う。

きっと国によって水事情ひとつをとっても差があるのは、別に国が発展しているか、していないということではなくて単にどこに重きを置いて生活をしているかの生活スタイルの差なのだろう。

以前、別の記事でも日本人が変態的にトイレにこだわっているのはなぜだろう?ということを書いたのだけど、衛生観念が高いことは確かだ。

色々調べていると、日本では水道水を飲むことはできるが、実際には水道水を飲まない人も少なからず存在するという記事があった。

水自体は安全でも水道管の老朽化や錆びによってせっかく水自体は安全でも飲むのは不衛生だと考えられているそうで、確かにそうだと思う。

水自体は安心でも、それを運ぶパイプが汚染されていたら本末転倒。
なんだか、日本社会の側面を表しているのでは?、ってちょっぴり皮肉を思った。

だとしたら、最初から「飲料水=買うもの」でいいよね?

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