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教育記事から教育を考える

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教育関連の記事の中から気になるニュースをピックアップ。現在の日本の教育事情を解説していきます。お子さんをお持ちの方、教育関係者の方の参考にしていただければと思います。
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#大学受験

形式的な平等と実質的な平等をどう実現していくのか(医学部合格率、初めて男女逆転 昨年の入試 文科省調査 朝日新聞 2月20日)

形式的な平等と実質的な平等をどう実現していくのか(医学部合格率、初めて男女逆転 昨年の入試 文科省調査 朝日新聞 2月20日)

全国に81ある国公私立大の医学部医学科の2021年度入試(21年春の入学者を選抜する試験)で、女性の合格率が13・60%となり、男性を0・09ポイント上回ったことが、文部科学省の調査で分かった。データのある13年度以降で、女性の合格率が男性を上回ったのは初めて。女性の方が男性よりも合格率が低い大学の割合も初めて半数を切った。

2018年に話題になった医学部の男女差別による合格率の問題が、2021

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こんな茶番があってもだれも責任を取らない!(英語民間試験、導入断念へ 大学共通テスト、記述式も 朝日新聞 6月23日)

こんな茶番があってもだれも責任を取らない!(英語民間試験、導入断念へ 大学共通テスト、記述式も 朝日新聞 6月23日)

大学入学共通テストの目玉の2つである、記述式問題と民間英語資格試験の導入は、結局、断念するようだ。2021年の大学入学共通テストから2つの目玉問題を導入する努力を文科省はしてきたが、各方面から色々と反対があり、また変な会社が発覚し(一部の企業に利益誘導をする会社のように見られた)、記述式問題や民間英語資格試験を先送りした格好になったことは記憶に新しいところだ。そして、2025年には、どうにかこうに

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オルタナティブ教育の進化系なのか、それとも私事性のための道具なのか!(通信制高校から東大や海外大へ? 人気のわけは 朝日新聞6月8日)

オルタナティブ教育の進化系なのか、それとも私事性のための道具なのか!(通信制高校から東大や海外大へ? 人気のわけは 朝日新聞6月8日)

通信制高校は、高校の中退者がピークを迎えた1990(123,529名)以降から各地に出来始めた。広域通信制高校の走りである「クラーク記念国際高等学校」が誕生したのが、1992年で、広域通信制高校としては、6校目だ。そして、高校の中退者だが、その後、徐々に減り始め、2002年の教育の自由化で(世間では、ゆとり教育元年と言われているが)、更に大きくカーブを切って、減少する。

そして、2017年には、

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結果の平等と機会の平等を分けて考えるべきだ!(東大の合格者、女子が過去最多の21%「到達点でない」朝日新聞3月10日)

結果の平等と機会の平等を分けて考えるべきだ!(東大の合格者、女子が過去最多の21%「到達点でない」朝日新聞3月10日)

森さんの軽口が、大騒動を引き起こしたのは記憶に新しいところだが、あえて、男女差別の問題をここで取り上げたい。今回の記事にある福田東大副学長の発言は、男女差別的に問題はないのだろうか。

入試担当理事の福田裕穂副学長は10日の会見で「いろいろな人が学びの場にいることが大切。現状が到達点であってはいけない。30%、40%となるように努力をしたい」と話した。

東大の合格者の男女の比率を学内の努力で変え

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