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“食べなくても分かる”商品づくり-基本編-のお話

お世話になっております。
minoteの蓑島です。

今回は、前回の記事で触れた『食べなくても分かる商品づくり』についてお話しをしたいと思います。


■食べなくても分かる商品とは?

ズバリ言います。
食べなくても分かる商品とは、パッケージから中身・価値・用途が伝わる商品のことです。

  • 中身(どんな内容、形状か)

  • 価値(独自性、強みがあるか)

  • 用途(いつ、どうやって食べるのか)

今回は基本の「き」として、一般小売店での販路を目指した“商品パッケージの考え方”についてご説明をしていきたいと思いますので、どうぞ最後までお付き合いください。


①中身を伝える

ここに新商品のみかんの缶詰があります。

うーん、、
これはこれで素朴でかわいいとは思いますが、お店の売場に並ぶことを考えると、もっとみかんの“みずみずしさ”が欲しいトコロです。

そこで、みかんのイラストを写真に変更してみます。

「みずみずしさ」や「美味しさ」といったシズル感が表現できましたね。
またこれにより「みかんが粒状になっていること」「すぐに食べられる形状であること」が分かります。

さて、これで無事中身は伝わるようになりましたが、お店で売れなければ意味がありません。
次のステップに続きます。


②価値を伝える

実はこの商品、“採れて3時間以内の国産みかんだけ”を缶詰にしています。
そこで、この「鮮度感」を“価値=強み”として『採れたて』『フレッシュ』というキーワードを追加しました。

下部には『採れたてとはどういう意味なのか』『なにがフレッシュなのか』というキーワードのエビデンス(根拠・裏付け)を記載しています。

このように自社商品の価値をアピールすることで、同じ売場に並んでも埋もれない競合他社との差別化が図れました。

今回は考え方の一例として「フレッシュ」や「採れたて」というワードを使いましたが、このような単語は消費者に魅力的に映る一方で、誤解を与えるリスクも伴います。消費者に誤解を与えず、かつ商品の特徴を正しく伝えるための表現を意識しましょう。


③用途を伝える

太陽のイラストを挿入することで、視覚的に「朝食で食べる」という利用シーンへの訴求ができました。
またこれにより「朝食」と関連のある「家族」「健康」「時短」といったキーワードも、今後の販促活動に活かすことができそうです。

さらに忘れてはいけないのが食べ方の提案です。
今回はスプーンで掬うヨーグルトの写真を使いましたが、盛り付け例の写真を挿入しても良いでしょう。


■まとめ

はい、いかがでしたでしょうか?

繰り返しになりますが、“食べなくても分かる商品”とはパッケージから中身・価値・用途が伝わる商品のことです。

これらに注意してパッケージを作ることで、ただのみかんの缶詰に『朝食に採れたてのみかんを手軽に食べれられる缶詰』という新たな価値が生まれ、お客様が商品を購入する理由・目的を作り出すことができました。


今回は一般小売店での販路を目指した、商品パッケージの「基本」についてお話をさせていただきましたが、あまりにも基本的すぎて『そんなこと知ってるよ!』とお叱りを受けるレベルの内容となり申し訳ありません。

ただ、この「基本」を理解していないがために商談がうまくいかなかったり、せっかく取引きが決まってもすぐに終了してしまう。といった残念な経験をされる作り手さんが多いことも事実です。

まずは基本を理解して、より良い商品づくりを目指していきましょう!!


今回もお読みいただきありがとうございました。
よろしければホームページもご覧ください。

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