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一年かけて150冊以上読書して気づいたこと Part 2. 読書を通して得られた様々な視点の話

こんにちは 作曲家・シンガーソングライターなどなどやっております
Mami Lab (Mami Laboratory)です^^
私は年末年始に史上稀に見る長旅に出ておりましてこの連休が日本でのお正月休みの如く、ゆっくりしておりました^^

先日、ここ数年熱心に続けてきた(というより普通に面白くて習慣になったので続いている)読書についての記事を書いてみたところ、嬉しい反応を頂けたので、今回、大本命である表題の内容についても掘り下げてご紹介できたらと思います。(長文になりますがご容赦ください)

前回の記事はこちらをご覧ください。

年末には出したいと思っていたのに重めの風邪にかかってしまったり旅の準備などで完全に年越してしまいました…(楽しみにしてくださっていた方いたらすみません🙏)

早速ですが、1年ほどで私が150冊以上読書を続けた結果、見えてきたことについて触れていこうと思います。まずはざっくりいうと以下の変化がありました。


150冊以上読み続けていると起こること

①ジャンルによっては展開が予想できるようになる

まず、最初がこれか!という感じもしますがある程度の冊数読み込んでくると読んだことがない小説・エッセイ・専門書的なものでも「あ、これこのあとこういう筋書き来るな。こういう人出てきてああいう事件が起きて最終的にはあんな感じで落ち着くだろうな」とか、「たぶんこのあと〇〇の説みたいなやつを参照に出してきてこういう風にまとめてくるな」という感じで
設定が出てきた段階でなんとなく予想はつくものが増えてきます。笑
これが一概に読書の楽しみがなくなるとも言えず、プロットどおりに進みつつも著者の文才で全然予想通りでもおもしろく読めるものもあれば、
全く予想外の結末になって驚きつつ楽しめることもあるし、
小説などのように味わって読むものでなければある程度は読む時間を省けるというか知っているところはさらっと読めば良いので効率的にはなるかなという感じでした。

②世間一般的に受けるジャンルが何パターンか分かるようになる

これは先ほど触れた①と関連してくる気づきなのですが、展開が予想できる=似たジャンル・設定・説を述べた本が多い=一定の需要がある。ということなんだなと発見しました。
これが文字でパッと書いちゃうと「何も150冊以上も時間と労力と費用をかけなくてもマーケティングとかAIとかでわかることなんじゃない?」と言えなくもないのですが、そういうものでは表面的に出てこないもっと複雑な需要というか…例えば小説の場合だと「え…またこういう展開。世間一般の人が求めているというか興味を持つ設定って結局こういう感じなのかぁ…^^;」とかエッセイ・自己啓発系だと「う〜ん…やっぱり日本人(世界中の社会人の場合もある)みんなすごく頑張って働いてるけど根本的にみんな生きづらくて癒しを求めてるな」みたいな、世間一般で言語化されないけどみんなが思っているであろう思想みたいなものがちょっとわかるようになってきました。これはすごく自分の中で大きな発見でした。
※作品自体はこれだけ読んでいて9.5割くらいほとんどが面白いものばかりだったのと著者へのリスペクトを込めてあえて具体的にどの作品の何がそう感じたか。は割愛させていただきます。
(逆にいうとマーケティング頼みという感じでかなり流行っているけど内容が酷いというか、もはや不快にすら感じるようなものも実はありました。
それももちろん個人の趣味嗜好なので明言はせずにおきます…!)

③人の気持ちや状況が前よりもいい意味でわかるようになる

これも①、②と関連してくることではあるのですがよくいう「読書をしていると想像力がつく」というものが体感で分かった感じがありました。
実はここ数年、すごく大変な時を過ごしておりましてその中で昨年、また困難が立ちはだかった時期がありました。ただ、ちょうどその時読んでいた小説の主人公が自分と同じ名前で、同じような状況で自分のことを棚に上げて身近な人を責めてしまい、結局誰も周りにいなくなってしまうような描写がありました。
その時、実は現実世界でもリアルで関わりがある人に対して咄嗟に何か言ってしまいそうな感情が高まっていて危なかったのですが、すごくその本に諭されるような感覚になり、言葉を飲み込み、しばらくその人の気持ちや立場について考える時間を持てました。そのおかげで責めるのではなく寄り添う形というか起こったことに対してすごく穏やかな気持ちで受け入れることができたのですが、これは本を読んでいなかったら起きなかったことだと実感しました。
これはたまたま自分と名前が同じ登場人物の話でしたが、そうでなくとも


(あの小説のあの登場人物はあの時、こんな気持ちだったから結果としてこういう行動に出たんだったな…ということは、現実世界のこの人も特に言ってこないけど(もしくは言葉にできないけど)こういう気持ちなのかも)


と思うことが実は読書を続けて前よりも多くなり、ワンクッション置いて行動したり、周囲の人にもストップをかけられるというか、そんな可能性もあるかもよ?と言えることが多くなりました。

④身近な人たちの良き相談相手・話し相手になれる(衝突が減る)

こちらもこれまでの①〜③と関連する形になるのですが、結果として
上述のとおり、起きている事象に関してのいろんな可能性・背景を考えられる余裕ができたので会話をしていても返答にバリエーションが出るというか
Yes or Noとか白か黒か以外の選択肢が一気に増えたように思います。

⑤日本の生きづらさの原因の片鱗が少し分かるようになる

+著者の方々が提唱したい日本や世界の理想像が見えてくる

これまでの①〜④は割と関連している感じですが、ここが今回の核というか
ハイライトかもしれません。
今の日本って炎上騒ぎが多くて、みんなが監視しあっているというか、生きづらい感じが強いですよね。
(日本だけでなく世界的にこの感じはありますよね。)それについてですが、根本的にはパンデミック禍でさらに強まったのもあると思うのですが日本は特に「必要以上に我慢をして生きていかなければいけない状況」になってしまっているからだと思います。我慢に対しての報酬が少ない、または無い状況も多いですよね…。
それに反比例するように私が気づいたこととしてここ数年のヒット作・受賞作では以下のようなテーマが多かったように思います

ここ数年のヒット作・受賞作で多かった設定(個人的な分析です)


・新しい家族の形
(複雑な家族関係や不倫関係を経て新しい家族の形を築くものや血のつながりが全くない子供を引き取って家族を形成していく形)
・新しい愛の形
(同性愛もあり、立場的に特殊な恋愛
(推し活、物やAIやロボットへの愛、社会的に立場が違う人同士の関係)を肯定するもの)
・それらを踏まえて移住して一から新しい生活や仕事を始める話
・新しい生活スタイルを推進する話
(コロナ禍やコロナ禍明けの生活に馴染めなかった人たちも柔軟に生きていける世界)
・新しい生活スタイルを題材にした話
(良くも悪くも。もしくはデリバリーサービスなど特有のサービスを面白く描いたもの等)
・自己啓発系なら「がんばらない生き方」を肯定するもの
・時間の良質な使い方、セルフケア、セルフラブを推進するもの
・日常生活系なら周囲の期待から背いていくことを肯定するもの
・女性の社会進出の葛藤を描くもの
・持病や介護といった医療の問題を自分や周りの人が抱えながら共生するリアルな生活を描いたもの


私はこの傾向に気づいた時に、「なんだ。日本人ってすごく他者に厳しいけど実際はみんな自由な生き方、非日常的な刺激や人生をものすごく求めているか、興味があるんだな」と感じました。
もしかしたら錚々たる作家の方々が日本の世の中はこうなってほしい!とコロナ禍を経て作品を発表するにあたり、たまたま似通ったテーマが集まったのかもしれないですが、その作品たちが軒並みヒット作・受賞作になっているということはやはり世間がそのようなものを求めている、評価しているということなんじゃないかな?と感じました。
ここに気づいてからはいろんな炎上騒ぎ、ニュースについても根底にこの感情があることを思い出して少し冷静になりながら見ることができるようになりました。

⑥どん底な気持ちの時の解消法の選択肢のバリエーションが増える

これは少しこれまでと毛色が違う収穫だったのですが、どん底になった時の気持ちの解消法がちょっと楽しいものに変わりました。
例えば、あの小説みたいに思い切ってなかなか行けないところに旅に出てみようかな?とか、あえてこう発言してみるのもいいかもしれない。とか、
このエッセイの主人公は思い切って大胆な行動に出ていたけど大丈夫だったし、結果的になんとかなるかもしれない。私もやってみようかな?
と今までみたいに自分自身で何とか自己解決する方向で消費してやり過ごすような形ではなく、消費にしても良い消費だったり、せっかくならどうなっても意外となんとか生きていけるものだから、少し変わった選択をしてみよう!と思えるようになりました。なかなか経験するものでもないようなことでもむしろそれをどう楽しんでやろうか、までポジティブ野郎な感じではないですけど、どうせならこれを活かしてただ耐えるとか自分を責めるんじゃなくて今まで選択しなかったことをやってみよう。と思う感じですかね…?

⑦今まで読んできたいろんな本の内容が混ざってクリエイティブな発想が増える

これもまた嬉しい収穫というかクリエイターとしては良かった副産物なのですが、本を読んでいるときに過去に読んだ本の登場人物を思い出して勝手に脳内で二次創作的な考え方が始まる時があって、今この本の登場人物としては窮地に立たされているけど、もしあの登場人物がこの本の世界にいたらきっとこういう風に助けたり、助言するかも?と想像して楽しくなることがあります。笑
自分の現実世界でもふと、そんな考え方を当てはめることがあったりもして
本の世界って面白いなと思います。


以上、大変長々と書き綴ってまいりましたが、紛れもない読書家というほどそんなに飛び抜けて多くもなく、かといって少なくもないリアルな数の読書を通して得た私なりの視点の一部を紹介してみました。

先日、読書の目標を掲げすぎると読書体験の質が低下する。といった研究が発表されたという投稿も目にしたので、くれぐれも「楽しむことを最優先」に私と皆様が今年も素敵な読書ライフを送れることを願っています♬

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