資産○○億円の仕事術 vol.9 その提案依頼、本当に受けますか?
(このnoteは1話目を無料で読むことができます)
"本当にすごい人は、自ら人前に出ず、周りを引き立たせる"
これは私がその人の立ち振る舞いを見て思ったことです。
自分の仕事スキルを伸ばすには、「いかにすごい人と一緒に仕事をする」かが一番だと思います。
その時に、その人の考え方や、マインドセットを自分のものにしてしまうのです。私は、その人と出会えたことによって、自分の仕事に対するマインドセットを大きく変えることができました。仕事に"楽"はありませんが、常にワクワクしながら向き合っています。
(私自身、その経験から、"人材育成"というテーマに非常に関心をもち始めています)
『mameka、今日、飲み行く?』
ここから、その人との関係が始まりました。
『大丈夫、ここは僕の奢りだから。でさ、僕は実際、もう仕事をする必要ないんだよね』
「何でですか?」私は聞き返しました。
『既に、○○億円稼いでしまっていてさ、この仕事やっているのも、息子に「お父さんは何でいつも昼間家にいるの?」と言われているからなんだよ』
その人は続けました。
『僕は、これからの日本が非常に心配だ。これまで、日本経済の最前線で働いていたけれど、これから、僕の息子が大きくなる頃には、日本がどうなっているのか分からない。そこでだ、mameka君に僕の仕事術を伝授する。これをできるだけ多くの日本のビジネスパーソンに広めて、日本経済を立て直す活動をして欲しい。そうすれば、僕の息子が大きくなる頃には、僕も安心して暮せる。もっとも、僕の息子には、今、英語を学ばせてるから、その頃には日本にいないかもね(笑)』
何かスケールの大きいことを考えているなと思った。
『でさ、今日は何について学びたい?僕は元々、外資系コンサルのパートナーをしてたんだ。この1時間の授業料は高いよ(笑)』
(大体vol.10.を想定してます。こちらを読むにはマガジンをオススメします)
『mameka、お客様から提案依頼が来たら、全部受ける必要があると思うか?』
「いいえ。前回、聞いた中でいうと、「③トップマネジメントの切迫度」と「④お客様の予算(キャッシュ)状況」、「⑥相手の能力レベル」あたりを評価してから判断する必要があると思います。」
『どんどん、筋が良くなってきているな。まあ実際は、提案依頼を受けると、基本的に提案するのが普通だ。』
『そこで、考えるべきは、「その提案活動は力を入れるべきか?」だ。次の3つのケース、どれに当てはまるのかみる必要がある。』
『「①単なる情報源として期待されているケース」
この場合は、時間をただただ浪費してしまう。いわゆる"当て馬案件"と呼ばれる。仲のいいクライアントのお付き合いであれば別だが。ここでは、「クライアントの責任者と自社の責任者の同席が可能か?」ということを、先方担当者に確認すればいい。あとは、逆に、打ち合わせに多めの時間をとってもらおうと依頼をすることだ。先方にも、申し訳ないという気持ちがあるから、ここで、引く場合もある。』
『次に、「②体力の提供先として認識されているケース」
自社で行うより、外注した方が、コスト的に合うと思われている場合だ。この場合は、単にコストしか見られないため、お互い消耗戦になる。コスト以外の価値をアピールすることが重要だ。』
『そして、「③課題解決のパートナーとして期待されているケース」
この場合は、対等にプロジェクトを進めることができるので、そのクライアントは大事にすべきだ。他にも発注しようとしている競合もいるだろうが、無理に案件を取りに行くべきかは、その時の状況による。どうやって、「③課題解決のパートナーとして期待されている」かを判断するかというと、「時間を多めにとってくれるか」「他社の成功事例を聞いたうえで、提案を期待してくれている」場合は望ましいパターンといえる。』
「①〜③に当てはまらない場合もあるのですか?」
『必ずしも、全て①〜③に当てはまるとは言い難い。その都度、状況を見て、判断する必要がある。そして、もう一つ気にして欲しいポイントがある。』
『それは、「"自分のフィールド"に持ち込めるかどうかだ。」クライアントからの提案依頼が常に正しいとは限らない。そこで、自分たちの得意領域であれば、"それが正しいかどうか"ある程度判断できる。そして、自分たちが知っているということで、当然、他社に勝てる可能性も高まる。競合の動きも見る必要がある。』
「いわゆる、3C(自社、お客様、競合)でみるってことですね。」
『お、勉強してるな。いい調子だ。』