サブスクとドラマの「一気見」~ビンジウォッチングとは?~
今年の年末年始は色々とあり、どこにも行かず一人高松で過ごしました。
基本的にダラダラと過ごしてしまったのですが、時間があるのでAmazon Prime Videoでドラマの一気見をしてしまいました。
そこで改めて感じたのが、サブスクリプションサービスの利便性。
かつて、レンタルビデオ・DVD全盛期においては、お店に行って逐一レンタルする必要がありました。しかし、サブスクの普及によって、自宅にいながらドラマや映画を一気見することができます。
寒い中あまり外に出たくなかったので、サブスクに感謝する日々でした。
動画配信系サブスクリプションサービスと一気見
さて、動画配信系のサブスクリプションは、Amazon以外にも、NetflixやHuluなど様々なサービスが存在します。
サービス利用者数も2015年ごろから右肩上がりで伸びており、2022年では28.9%に利用率が伸びたそうです(※1)。
上述したように、サブスクリプションサービスの普及によって、自宅でドラマを一気見することができるようになりました。
このように、「テレビドラマなどのように複数回のシリーズとして配信される構成のコンテンツを、数話まとめて、あるいは最初から最後までひといきに、まとめて見るような視聴方法のこと」をビンジウォッチングと言います(※2)。
動画配信サブスクでビンジウォッチングをしてしまう要因はいくつか考えられますが、「僕らはそれに抵抗できない『依存症ビジネスのつくられかた』」という本によると、最大の要因の一つに「自動再生機能」があると言われています。
基本的にテレビドラマは、次の話が観たくなるような設計がされています。テレビで放映されている際は、どれほど見たくても翌週まで待つしかありません。しかし、サブスクでは見ようと思えば何話も連続で視聴可能です。
NetflixやAmazon Prime Videoでは、ある一話を見終えると、ユーザーは自ら次の話をクリックして再生する必要はない仕組みになっています。第一話が終わって数秒すると、自動で第二話をスタートしてくれるためです。こうした機能を、「自動再生機能」といいます。
すると、次回の続きが気になる視聴者は、自動再生機能によってズルズルと動画を見続けてしまう・・・結果として、ビンジウォッチングが起きてしまう可能性が上がりました。
最近ではYouTubeやtiktokなどのショート動画にも、似たような特徴が見受けられるかと思います。こうした動画では再生ボタンを押さずとも、スクロールをしていくだけで動画が自動で再生されていきます。
さらに言うと、ショート動画では利用時間が増えるにつれて、ユーザーが好きそうな動画を学習するため、その人が好きそうな動画が延々と流れてきます。そのため、ユーザーはなかなか動画を止めることができません。
動画の長さの長短は関係なく、多くの人にとって、自ら「動画を止める」という作業は、想像以上に難しいようです。
MMD研究所の調査によると、10代女性の約16%が、1日のスマホ利用時間が10時間を超えていることが分かっています。若年世代を中心にスマホ時間が増えており、スマホをはじめとしたデジタルへの依存症は社会問題化してきています(※3)。
私自身もいつからか、ちょっと時間があるとスマホをいじってしまうようになりました。何もしない時間があると、どこか不安になり、ついついスマホに手が伸びてしまっているような気がします。
新年のスタートこそビンジウォッチングをしてしまいましたが、スマホの利用時間削減も心掛けていきたいと思いました。
※1: インプレス総合研究所「有料の動画配信サービス利用率は28.9%に続伸、コロナ禍で動画が生活に深く浸透 『動画配信ビジネス調査報告書2022』」より
※2: IT用語辞典BINARYより
※3: MMD研究所2020年版:スマートフォン利用者実態調査