弁護士岡部真記

オリンピア法律事務所/愛知県弁護士会所属 ちいさな会社、NPOを応援しています。弁護士になって16年。 noteを書くのは、書くことがシンプルに好きだから+私という人を知ってからご依頼頂きたいと思っているからです。 気の合うお客様とのお仕事は2倍くらい成果が出ます(肌感覚)。

弁護士岡部真記

オリンピア法律事務所/愛知県弁護士会所属 ちいさな会社、NPOを応援しています。弁護士になって16年。 noteを書くのは、書くことがシンプルに好きだから+私という人を知ってからご依頼頂きたいと思っているからです。 気の合うお客様とのお仕事は2倍くらい成果が出ます(肌感覚)。

マガジン

  • 毒にも薬にもならないシリーズ

    日々の生活の中で、心動かされたこと、感じたことをまとめます。

  • スタートアップ・中小企業

  • 勉強方法

    勉強方法の勉強が好き。勉強の方法、学びについて書いた記事をまとめます。

最近の記事

【ノイズを愛そう】~2024ノンフィクション大賞『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』×インクルーシブ教育・豊中市立南桜塚小学校訪問で考えた一番大切なこと~

1.働いて本が読めなくなった大きな本屋でブラブラし、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆、集英社新書)が入口に大量に積まれているのを見て気になった。久しぶりに「呼ばれた」という感覚があった。 「この本を読めるということは、働いていないということかい?このタイトルおかしくない?」とケチをつけながら、私はサッとこの本をお買い上げした。呼ばれたら買わねば。 本が読めなくなった理由は、私の場合シンプルである。  本を読むと、生活に支障が出るから 特に物語はイケナ

    • インサイド・ヘッド2がオトナに教えてくれること(考察)~シンパイが暴走する現代人へ~

      1.最近大切にしていること駒崎弘樹氏の『ミドルエイジ男性こそ「インサイド・ヘッド」を見るべき理由』(note)をネタバレ前まで読んだところで、ミドルエイジ男性(おじ)のマインドとさほど変わらないであろうミドルエイジ女性(おば)の私も、早速「インサイド・ヘッド2」をみに、映画館に走った。 最近、とにかく「直感」と「感性」を大切にしている。 ミドルエイジにもなってくると、かなりのことが予定調和になってくる。 感情が揺さぶられる経験は、待っていてもなかなか来ない。 そういう

      ¥250
      • 弁護士を目指したきっかけ

        ご質問をいただき、 初めてInstagramでリールを作ってみました。 何か伝われば、とても嬉しいです。 きっかけはこれ…でも決意したのはだいぶ後です。

        • 『冒険』できる会社ですか?

          久々に雨雲から解放されて、急に真夏のようになった5月。自転車で官庁街をかっ飛ばしながら、熱風の中にいた学生時代のタイ旅行を思い出していた。 はじめての「一人旅」で、緊張しすぎ、過呼吸になりそうになった飛行機の中。 「冒険が始まる」はずの一人旅だったが、…9割は一人ではなかった。 タイ人の友人らやその家族が、ほとんどすべての日程にアテンドしてくれたからだ。 アユタヤに行きたいというと車を出してくれ、タイ式マッサージを受けてみたいというと有名らしい寺院に連れて行ってくれた。

        マガジン

        • 毒にも薬にもならないシリーズ
          16本
        • スタートアップ・中小企業
          1本
        • 勉強方法
          1本

        記事

          大人の社会見学:2.5次元歌い手グループ【いれいす】武道館ライブビューイング

          社会見学に行ってきた〇〇億円の取引について検討した1時間後に、イカのゲソの天ぷら398円を万引きしたおじいさんのためにスーパーに謝罪に行く。 それが弁護士の仕事である。 弁護士の仕事は幅広い。 分野を絞る方が「売れる」とよく言われるが、この幅こそが魅力的でもあると思う。 いろんな人に出会うので、自分の人生が、自分一人分以上の濃さがあるような感覚になることもある。弁護士になって16年以上経つと、引き出しも増えてきた。 けれど、まだ会ったことのない、見たことのない世界がある

          大人の社会見学:2.5次元歌い手グループ【いれいす】武道館ライブビューイング

          12月の神様

          目の前にやたら姿勢のよい女性がいた。 80歳は超えていると思われるその女性はふんぞり返るように歩いていたが、突然、街路樹に手を添え、立ち止まった。 細い都会の木から力をもらっているのだろうか。 しかし、再び歩きだすと、腰がひどく曲がっている。 数歩歩くと突然老女は姿勢を正した。 ググっと腰に力を入れ、驚くような姿勢のよさで歩き出し、今度はトラックを見てにっこりとほほ笑み、頷きながら通り過ぎた。 知り合いでもいたのだろうかと思い、自分もトラックを通り過ぎると、荷台にた

          プロフェッショナル

          上品なクラッシック音楽が流れるホテルの朝食会場で、「キャッ」という短い悲鳴が聞こえた。 一斉にガタガタと椅子から立ち上がった家族の視線の先に、緑色にきらりと光るヤツがいた。 5センチは優に超える大きさの、仮面ライダーによく似た緑色のソレは、どこから入ってきたのか、堂々としている。 朝日が差し込む窓側のテーブルの下で、「みんなオレを見ろよ」と言っているようだった。 皆が遠巻きに見ていたが、誰も捕まえる様子はない。 これからバッタが飛び回る朝食会場になるのだろうか…、と

          プロフェッショナル

          ひっつきむしとクラスメイト

          おでこにもほっぺにも、Tシャツにも、さらにはカバンにも「くっつきむし(オナモミじゃなくてツヅジの葉っぱだったらしい)」をくっつけて、爆笑している学校帰りの彼(小学一年生)の写真を見ながら、ひとりでニヤニヤしている。 子ども用の車いすに座っている彼は、重度の障害がある。 表情は豊かだけれど、話はできない。食事はペーストにしなければならず、自分一人では移動できない。 そんな彼は、今年一年生。 お姉ちゃんと一緒に地域の小学校に通っている。 私は弁護士として、彼が、地域の小学

          ひっつきむしとクラスメイト

          座禅

          突然雨が降り出し、小走りでお寺の中に入った。 あたりが急に暗くなり、雷の音が鳴り響く。 お寺の中にはたくさんのお坊さんがいる。こんなにたくさんのお坊さんと一度に対面することは初めてで、それだけで、『日本昔話』の世界に紛れ込んだような不思議な気分である。 【やさしい座禅体験会】と名付けられたその会は、若いお坊さんたちが企画しているイベントらしい。座禅の前に法話があり、定員オーバーの老若男女が熱心に法話に耳を傾けていた。雷がズドンと落ちる度に騒ぎそうな子たちも、みな静かだった

          白いジャケット

          白いジャケットを着た彼女は、司会者が「では、質問のある方は‥」と会場を見渡そうとしたとき、直ぐに「はい」と手を挙げた。   全員がダーク系の就活スーツだった。その中でただ一人、白いジャケットにワンピース。 目立っていた。   私は、就活セミナーの運営をするイベント会社でアルバイトをしており、その時、会場でマイクをもって走る担当だった。   どこかの企業の社長の講演は面白く、「なるほど」、「ふーむ」と思いながら聞いていたが、特に質問も浮かばない中、颯爽と手を挙げて、的を射た質問

          白いジャケット

          深呼吸

          頂いた京線香を焚いて、朝の時間を過ごすようになった。 呼吸がしやすい。 夜に焚くと、よく眠れる。   そんな香りのするものと一緒ではダメでしょう、と怒られそうだけど、コーヒーを飲んだり、自由に過ごしている。チョコも食べる(私はプロフィールに書くくらいチョコレートが好きです)。   お作法も色々あるのだろうけれど、本当に大切なのは、<生活の中にある>ということだと勝手に思っている。   私は東京の寿司詰め密閉状態の通勤ラッシュの電車に閉じ込められてから(そんなに長時間でもなかっ

          ブランコおじさん

          中国に住んでいたときのことである。 私の住んでいたマンションから、遊具のある広場が見えた。 その広場は、ビルのオフィス棟につながっていて、お昼にはたまに誰かがテイクアウトを食べている、そんな場所だった。 ちょっと暑くなりはじめたある平日の朝10時頃、オフィス棟から、短パンに白いシャツのカジュアルな服装のおじさんが現れた。 誰もいない広場で、そのおじさんは真っすぐブランコを目指し、座った。そしてかなり高くまでブランコを漕ぎながら、携帯電話をかけはじめた(声は聞こえない)。

          ブランコおじさん

          あなごのしっぽ

          事務所の外で打ち合わせをして、回転寿司で一人、少し遅めのランチを食べることにした。見た目は回転寿司だけど、お寿司は回っておらず(コロナからかな)、値段もちょっと高級である。昼はランチセットがあった。 やっぱりお寿司は美味しいなぁと、エイヤと頼んだ上から2番目にお高いランチセットを食べていると、近くの席に70代後半から80代の、上品な雰囲気のマダム2人が座った。 マダムのうち一人が席につくなり、中で寿司を握る職人に言う。 「私ね、アナゴの尻尾が食べたいのよ」 職人は明ら

          あなごのしっぽ

          アリさんの声

          静かな静かな平日午後の図書館。 タッタッタッタと小さな走る音が迫ってきて、「キャキャキャッ」と甲高い声がした後、<ゲゲゲの鬼太郎>のテーマソングは始まった。 2歳くらいと思われる彼女は、「大人たちよ!人生はかくも楽しく喜びに満ち溢れているではないか!!!」という感じで周囲を見渡し… 「じぇっ、じぇっ、じぇじぇじぇのじぇ~♪ふんふーふふふふふ ふんふんふ~ん♪」 「じぇっ、じぇっ、じぇじぇじぇのじぇ~♪ふんふふんふふ~ん…♪」(ループ) と歌い出した。 ゲゲゲの鬼太

          カラスが頭にとまった話

          私が『頭にカラスがとまったことがある』と話すと、大抵の人がとても驚いてくれる。 私が笑いながら話すので、「この人、喜んでるのか?やっぱり弁護士ってちょっとくらい変わってるくらいじゃないとできないんだろうな(憐)」とか心の中で思われていると思う。 カラスが私の頭を踏み台に?飛び立ったのは25歳くらいの頃のことだ。 私はベージュのチノパンに迷彩柄でよく使われる色合いの、だけど迷彩柄ではない(迷彩柄はきらい)、カジュアルなシャツを着ていた。迷彩柄は森の中で隠れるために開発された

          カラスが頭にとまった話

          じゃんけんしてる?

          とてもとても暑い日、小脇にバインダーを挟みつつ、作業道具と思われる大きな荷物を抱えた作業着姿の男女が前から歩いてきた。二人とも30代前半という感じ。 もうすぐ訪問先に到着するのか、突然2人は立ち止まった。 そして…、真剣な、じゃんけん3回勝負が始まった。 女性が負け、「仕方ないか~」という表情。男性は小さくガッツポーズ。 大人がじゃんけんをするところをあまり見ない。 子どものころは、なんでもじゃんけんで決めていたのに。 何をかけた勝負だったんだろう。 昼ごはんかな(

          じゃんけんしてる?