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カラスが頭にとまった話

私が『頭にカラスがとまったことがある』と話すと、大抵の人がとても驚いてくれる。

私が笑いながら話すので、「この人、喜んでるのか?やっぱり弁護士ってちょっとくらい変わってるくらいじゃないとできないんだろうな(憐)」とか心の中で思われていると思う。

カラスが私の頭を踏み台に?飛び立ったのは25歳くらいの頃のことだ。
私はベージュのチノパンに迷彩柄でよく使われる色合いの、だけど迷彩柄ではない(迷彩柄はきらい)、カジュアルなシャツを着ていた。迷彩柄は森の中で隠れるために開発された色合いだろうから、ベージュのチノパンと相まって、多分本当に木に見えたのだと思う。

カラスは私の後方にあった塀から少し飛んで私の頭にふわりととまり、すぐに「これ違う」という感じで飛び去った。

!?!?

人通りが多くて叫べなかったが(あれを見た人はどう思ったんだろう)、カラス様の落とし物が頭についていないか気にしつつ、私は涙目になりながら猛ダッシュで目的地まで走り、そして「今、今、カラスにとまられました!!」と謎の報告をした。

この体験は、人によっては、「最悪な話」で「思い出したくもない話」じゃないかなと思う。

私はそれを「面白い話」という包装をし、今またそれを久しぶりに披露している。

真面目に生活し、働いているのに(だからこそ?)、思いがけないことやとんでもないことが起こったりする。

「そういうときこそ<チャンス>ととらえ、前向きに」とビジネス本には書いてあり、それはそうだとは思うが、難しい。

じゃあ、ちょっと面白がるというのは、どうだろう。

同じ出来事が、ある人にとってはただのヒドイ話になり、ある人にとっては笑える話になる。

しあわせとか、成功も同じではないか。

同じ出来事を、どんな風に包んであげたか。
ラッピングは自分次第。

ものごとを深刻にとらえ過ぎていませんか。
悩み過ぎていませんか。
ツイてないと嘆いていませんか。

…でも、どこかに面白がれる要素は潜んでいませんか。

落ち込み過ぎて突然ソファで<でんぐり返し>をしていたら、それってもう、ちょっと面白い。

笑うと免疫力がUPするらしいですよ。
いろいろ面白がっていたら、会社も自分も、少し、強くなります。

今日の質問:ねえ、ちょっとだけ、面白がってみない?

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弁護士岡部真記
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