またまた京都へ。前
おわりのはじまり
えっ、また行ったの?
ほんとに京都が好きなんだね。
そんなことを思われるかもしれないけれど、
今回京都へ行くことになったのは自分の招いた失態を回収するためだった。
その失態というのは
からである。
終電近くまで上司と盛り上がってしまい、またお酒も進む進むで帰る時には僕だけすっかり酔っ払い人間が完成してしまっていた。
上司のみんなはいつもケロッとしているからこの人たちのアルコール分解能力の高さには心底驚きを隠せない。
いや、もしかしたら人じゃないのかもしれない。
いやいや、そんなことは置いておいてすっかり出来上がってしまった僕は上司に誘われて終電の電車に乗り込むことに成功する。
この電車内の会話は覚えていない。
そこから家に帰るまでも正直定かではないが、電車を降りた時にスマホを忘れてきてしまったことははっきりしていたから、上司へと
ぼく
「やばい、スマホ電車に置いてきてしまいました。」
上司
「大丈夫大丈夫。」
ぼく
「そうですね。また取りにきます。」
思えばここから伏線がそっとはられていたことに今更ながら笑いが止まらない。
そう、どこの忘れ物センターに届けられるかなんてこの時点ではわからないのだ。
とりあえずその日はなんとかして家に帰ると、自身が以前使っていたiPhoneを取り出して、
"iPhoneを探す"機能を使って、忘れたスマホのGPS機能を活かしてどこにいまあるのかを確認した。
時刻は午前0時30分。
どうやら僕のiPhoneは終点の駅を通り過ぎておそらく車庫に入っているであろう車内にあることは確認できた。
よし、車掌さんが拾ってくれて近くの駅まで届けてくれるだろうなという淡い期待を胸に抱えてお風呂に入って布団に潜り込む。
おわりのはじまりの終わり。
異変
次の日午前7時をちょっと過ぎて目が覚める。
二日酔いの頭痛に襲われてとりあえずトイレに鎮座する。
そこでスマホを置いてきてしまった現実をそうだそうだと思い出し、"iPhoneを探す"機能で位置情報を確認する。
えっ?
最寄駅にあると予想していた僕のスマホはもうそこにはなく神戸駅にあった。
えっ??
そういうことである。
電車の中から回収されることが叶わなかった僕のスマホは電車に乗って1人旅をしていた。
いや、一台旅をしていた。
とりあえず受け止めきれない現実をなんとか受け止めるとそこからはひたすらに位置情報を追いに追いまくった。
神戸
大阪
高槻
京都
そう、京都がここで登場する。
もうここまで来たら笑いが止まらなくなっていた。
ここまできたら米原まで行っちゃうのか??
いや、それは辛い。
なんとか西行き方面に切り替えてもらって僕の最寄り駅まで戻ってきてくれないだろうか??
ほんとにいろいろなことを考え、京都の次に示される位置情報の更新をいまかいまかと待ち侘びる。
待ち侘びて一時間。
観念した。
おそらく京都の忘れ物センターにあろうことか回収されてしまったようだ。(ほんとに回収していただいてありがとうございます)
そこで僕のやることのない休日に予想もしない理由で京都に行く理由ができた。
だから、京都に行ってきた。
異変 終わり
とりあえず今回はここまで。
忘れないうちに続きを残しておきたい。