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町谷東光
2023年1月29日 12:30
「詩の本」を読んで (26)◇リルケ、フランツ・カプス著「若き詩人への手紙」 (未知谷 2022年6月刊)副題に「-若き詩人F.X.カプスからの手紙11通を含む」とある。これまで何度もリルケ側の手紙を中心とした本は出ているのだが、「若き詩人」の手紙は割愛されたものが多かったよう。手紙は、往復書簡の体をもって完成する。この本はその不完全を補う存在。20世紀初頭の手紙のやりとりだが、若き詩人
2023年1月13日 00:30
「詩集」を読んで (25) 不定期刊※Xに投稿済※都内でも屈指の進学校「武蔵中学高校」の中学生時代にいじめ体験があり、そこから脱しきれず、一種落伍した人生を送る中、短歌の世界で見いだされたのに、自死した若き歌人。その処女歌集であり、遺作集となった本である。◇萩原慎一郎 「滑走路 -歌集-」 KADOKAWA 2017年12月刊内容ぼくの感想Wikipediaの作者の項目にかなり詳
2023年1月12日 00:30
「詩集」を読んで (24) 不定期刊公立図書館のほとんどが仕事納めの12月28日で終わる中、都内の某区立図書館だけが大みそかまでやっていた。他に行くところがないためか、大みそかのそこは案外に混んでいた。ぼくもその一人で、地元の図書館に行けないので、電車に乗って都心をかすめ、その図書館に行った。新聞だけ読んで帰ろうと思ったとき、詩の棚を冷やかすように眺めていたときに手にした「詩集」2冊のレビューで