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「詩の本」を読んで

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2021年2月からnoteに自作詩を投稿しています。詩を書きだしたのがその前年20年12月から…という詩も文学もまだまだ勉強途上。そんな私が読んだ古今の詩集、詩に関する本を読んだ…
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2022年2月の記事一覧

■自分の感性、感情にはまった

■自分の感性、感情にはまった

「詩集」を読んで(9)中桐雅夫「会社の人事」 (晶文社、1979年10月刊)

表題作でもある「会社の人事」は、多くの現代詩のアンソロジー(選集)に採用されている。そうした中の1冊で読んで、面白いと思い続けていた。4行4行4行2行計14行、起承転結の流れを取るソネット形式で書かれた短い詩だ。
初めてこの詩に触れた時から、わかりやすく、サラリーマン経験者なら誰しもが共感するような内容に惹かれた。

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■「前衛」ということで、よろしいか

■「前衛」ということで、よろしいか

「詩集」を読んで 吉増剛造(8) 不定期刊「Voix」 (思潮社2021年10月刊)

現代詩壇の大物作家の1人の最新詩集である。
御年、今月22日に83歳になる方だ。日本芸術院会員なんだから、お国も認めた大詩人だ。日本芸術院で詩人として会員になっているのは最も若い、我らが荒川洋治先生(72)、高橋睦郎(84)、弁護士でもある中村稔(95)を含めて4人なのだから、その立ち位置は想像できるだろう。

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