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「オレンジ色の月世界」―詩―

明るい 中空に浮かぶ 月は
フルムーン衣装を 纏う
オレンジ色が 輝く
馬車に乗り ユラリユラリと
空の 馬車道を 渡っていく
馬車が 動くたび
金色の星屑が こぼれ散る

庭で 一人 空見上げていた
ピンクのコスモスは 爪先立ちして
自慢のドレスを 風に揺らし
月に 笑顔の花びらを振る
月は そっと 光る指で
その顔を 撫でてあげる

街灯の 二つの影は
ひとつの 影法師となって
カステラ色の 月明かりの中
つないだ手を 握り締めて
この時間が 永遠であれと
月に 願いを託す
二人の気持ちは 蠟燭の炎のように
朧げに 燃え続ける
月の光りは 影法師を
オレンジの 幸せ色で
やさしく 包んであげる

いつまでも 幸せでいようね

待宵草に 止まって
眠っていた モンキチョウは
黒い目を パチパチさせ
青い月の光りの 舞台に立ち
傷ついた羽根を 思い切り羽ばたかせ
馬車に 乗せてくれるように
月に おねがいする

月を 注意深く眺めていたら
月への階段を 小さな蝶のシルエットが
昇っていくのに 気づいたかもしれない

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