「心によりそう」―詩―
人の悲しみに
一緒に 涙をながし 嘆き
ため息の砂山 作りを 手伝い
二人で 古い アルバムを繰って
昔のキラキラの 想い出を探す
ボクにはそんなことしか
出来ないんです
人の 嘆きに
辛抱強く 耳を傾け
共に この世の 不公平を呪い
カナリアのように
か細く 語りかける
ボクには こんなことでしか
こころに 寄り添えないんです
難しい 心理分析や
効果的な 慰み言葉の 声かけには
頭が 働かないんです
ただ 人の喜びに出会うと
思い切り 跳びあがり
歓声を あげて
庭じゅうを 子犬のように
「おめでとう!!良かった やったぁ!!」
とひたすら 叫びながら 駆け巡る
ボクには これが
精一杯の 嬉しさの
表現なんです
これが 母さんが ボクに残してくれた
不器用で 精一杯の 取柄なんです
(2022年の作品のリライトです)
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