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あじさいを買おうとした時の「花好きな母VS花が苦手な私」の攻防…ガーデニング系が苦手シリーズ

私は花はキライではないが、育てたり生けたりするのは得意ではない。

▽花より団子な私の話はこちら

それに対して、母は花が大好きで、生けるのもセンスがあるし、大事に育てる。

私が昔、職場等で花や鉢植えをもらっても、帰ったら母に

「お母さん、花もらってん。後、お願いしていい?」

「うわぁ、キレイねぇ!!早速生けるわ!!」

と嬉しそうな母に対して、私は「後は任せた!」という感じで、自分の部屋へ入っていった。

母はとても嬉しそうに、イキイキとしていたが、やっぱり、私には手に負えないものとしか思えなかった。

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小さい時から家族で花屋へ行くと長いので、とても退屈でイヤだった。

しかし、自分で運転して、母を連れて花屋に一緒に行くようになると、いつしか母の喜んでる姿を見るのが嬉しくて、以前より抵抗感はなくなった。

相変わらず、花の種類等はチンプンカンプンで、何となく「この色味のお花どう?」「この鉢どう?」とかは話ができるようになった。

実際母に誕生日とかでもないのに、7千円の鉢を欲しそうにしてるのを見て「買うたろ!!」といってプレゼントしたこともある。母は目を丸くして、びっくりしていたが、とても喜んでくれ、今でも大事に使ってくれている。

今でも実家に行く度に、玄関の花やガーデニングで植えた花を「見た?見てくれた?」とか「これ見て!」と嬉しそうに言う母を見てると、

“何でこのひとのこれだけ良い所が、全く似なかったのだろう?”と呆然とすることがある。

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以前、我が家御用達のディスカウントストアで、あじさいが売られていた。

私は安いし、青色が好きなので、勝手に青色を買っていこうかと思ったが、一応母の意向を聞いておいたほうがいいなと思い、電話をした。

「どんな色があるの?どんな感じ?」とさすが花好きなだけあって、こちらが予想できない質問をしてくる。

「うーん、青とピンクと、あと何て言ったらええんやろ?電話しながらやったらカメラ使われへんから、一回電話を切ってちょっと写してからまた電話するわ。」

と言って、電話を切って「ホンマはスーパーの中、写真撮ったらアカンと思うねんけど…。」と思いながら、写真を撮った。

そして電話をすると「ハッキリ色味が分からない。もうちょっと別の角度から撮ったものも見せて欲しい。」と言い出した。

「えっ?!ちょっと待ってよ。」

と言って、夫に「アンタ悪いけどスマホ貸してくれへん?カメラ撮りながら電話できひんから、アンタのカメラで写真撮ってお母さんにLINEで送ってほしいねんけど。」と頼むと、

「僕のスマホ、車の中だよ。」

「何で車の中にスマホ置いてくるのよ!取られたらどーすんの?」

「だって、らびちゃんが『スマホと通帳類とくっつけない方がいいよ。(注:磁気を近づけることで、通帳やカードなどが使えなくなることがあると聞いたことがあるため)』って言ったじゃん。

「……誰がそこまで離せと言った!!極端すぎるやろ?くっつけたらアカンとは言ったけど、間に他のものを挟むとか何とかすればエエやんか!」

と、思わぬ“二次災害状態”になってしまった。

そこへ別のお客さんが、「このあじさい、キレイやんねぇ~。」と言って、二株カートに入れて行ってしまった。

「えぇえぇえぇぇ!!ちょっと!!あの…。」と言いかけたが、こちらのカートに入れていたわけではなく、買いたい人が買える状況なので、致し方ない。

もう私は半泣きになっていた。母も夫もなぜこんなに私を困らせるのだ。

そして、偶然近くにいた店員さんに「すみません、花を買いたいのですが、母がどういう花か見たいと言うので、写真撮らせてもらってますが、必ず買いますので。」

「あぁ、いいですよ。」

この店員さんの一言に随分救われた。

てんやわんやだったが、持っていかれた二株は母には興味がなかったようで、珍しい色のあじさい(私なら選ばなかったかも?)を選択し、買って帰った。

その後、実家に持って行くまでに、細かい(と私は思っている)水の指示など面倒なことを言われて、更に疲れがドッと出た。

本当はその日に持っていってあげたかったが、この攻防で疲れ切り、父に泣きついて、「悪いねんけど、明日お父さん一人で花を取りに来て欲しい。お母さん絶対連れてこないで。絶対片付いてない部屋見て、また文句のオンパレード聞かんとアカンようになるから。」

と言って、翌朝取りに来てもらった。

数日後実家に行くと、母が「あんな珍しいあじさいがアンタの近所のディスカウントストアで売ってるんやね~。早速庭に置いてるよ。」と言って喜んでくれているようだった。

「あぁ、それは良かった。」と言ったが、かのあじさいの姿はハッキリと現認していない。

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母は花が好きなだけに拘る。それは花だけではなく、食べ物でも何でもそうだが、本人が納得しないと結局喜ばないので、難しい。

今度から、いい花を見つけても、今回のことを忘れずに、夫にスマホを持ってきているかの確認と、写真を撮りながらでないと安易に母へプレゼントができないことを胸に刻まないといけないと思う、らびっとなのであった。

▽花好きな母のエピソードはこちら

▽花好きではないが故に、先輩に申し訳ないことをした話はこちら


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