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「思いを書く」より「書きながら思う」

「話しながら思ったんだけど…」とか、「書きながら思ったんだけど…」という言い回しをする人がいた。それが、何となく気に入っている。

Noteを書く時、何か書きたいテーマをまず決めてから、実際に書き始めることが多くなりがちになっていて、その方が、多分まとまりはよくなると思う。一方で、書きながらふと思い浮かんでくるような、新しい発想は出てきづらい。

「随筆」ー筆の赴くままに書くーのように、自分の体験、見聞きしたことを基に自分の感想・思想をまとめて記すことで、自分でも思ってもいなかったような自分の内面にある感情に触れることができる。


自分がどういう人間で、どういうことを考えているのかということ、それは、自分の感想を綴っていくことでなんとなく見えてくるものだろう。

そういう意味で、「隙あらば自分語り」といって自己表現を否定することが嫌いだ。自分を理解するためには、自分の事・考えを言語化する癖をつける必要がある。自分について話すのが上手な人は、魅力的な人だと思う。もっとも、相手との関係性・会話の流れによっては、自分語りしすぎると相手にストレスを与えてしまう可能性があるのだけれども。


子どもの頃の教育に由来するのだろうか。何か書きたい答えありきで、それを書くというのが習慣になっている気がする。書きながら新しい考えを生まれさせることで文章がより豊かになるのだろう。

三島由紀夫が東大全共闘との討論会で述べた、「言葉は言葉を呼んで、翼を持って、この部屋を飛び回ったんです。この言霊がどこかにどんな風に残るか知りませんが、その言葉を、言霊を、とにかくここに残して私は去っていきます。これは問題提起に過ぎない」をはじめて聞いた時の気持ちを思い出した。

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