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新卒では、「おばあちゃんとの思い出」の百貨店に就職した

私は大学を卒業後、百貨店に6年間勤務しました。
はじめに配属されたのは、「おばあちゃんとの思い出」の店舗でした。

〇子どもの頃
子どもの頃はおばあちゃん子で、祖母とおでかけに行っていました。
広島市内に行く時は、市内の超一等地!?に数件ある、百貨店をはしごしていました。

私が小学生の頃、祖母とある百貨店の屋上近くに行きました。そこには、広島の街中が見渡せる窓がありました。

祖母は、生まれてからずっと広島在住です。
戦争の時代も、原爆の時も・・広島の街を見てきました。

祖母は、百貨店の窓から市内を見渡してこう言いました。
「原爆の時はのう、ここらへんは建物も草も木も・・何もかも無くなったんよ。しばらくは復興できんじゃろうと言われとった。でも今はこんなに栄えて・・すごいのう。」

私は「そうだったんだ・・」と思って、祖母と一緒に街中を見渡しました。
私が見た広島市内は、ビルが立ち並び、美しい並木があり、ゆったりと市内電車が動き・・栄えている穏やかな街並みです。

〇新卒で就職した百貨店は・・
新卒で、百貨店に就職しました。
いくつか店舗があったのですが、私が配属されたのは・・あの、「おばあちゃんとの思い出」の、広島市内の一等地にある百貨店でした。

思い出の店舗で働くことができて、何だか嬉しく思いました。

〇私が6年働いた頃・・
私が百貨店で働いて5年経ったころ、別店舗に異動しました。
その頃、一等地の店舗では衝撃的なニュースが・・

「店舗の閉店。家電量販店となる。」

思い出の店舗は、家電量販店となりました。

その後、何度かその家電店に行ったことがあります。もちろん、家電も好きなので散策するには楽しいのですが・・

店内はもう完全に改装され、家電が立ち並びます。でも、店内を歩くと自分が働いていた頃の売場が目の前に現れ、オーバーラップするような・・不思議な感覚がしました。よほど、元の売場に思い入れがあったのでしょう。

〇数年後、再開発で、、
この店舗は数十年、増改築を繰り返しながらも「外観」はあまり変わっていませんでした。

報道によると、この「おばあちゃんとの思い出」の店舗は、再開発のために完全に取り壊され、新しく生まれ変わる予定だそうです。

思い出の店舗・・新しく生まれ変わるとしても、広島の街中をずっと、ずっと見守ってくれるはずです。

#この街がすき


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