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〝指殺人〟って…こわすぎてふるえるんですが…

ドラマ『アノニマス』

1月25日から3月15日まで、テレビ東京系列で毎週月曜に放送されていたドラマ『アノニマス〜警視庁〝指殺人〟対策室〜』を観た。

(※ネタバレ内容含みます)

主演は香取慎吾で、SNSで誹謗中傷を行う〝指殺人〟に焦点を当てたオリジナルサスペンスドラマだ。

〝指殺人〟って…。

初めて聞くが、めちゃくちゃ怖いワードだと思った。

それは悪口を書き込まれた人が自殺に追い込まれるほど病んでしまうということを意味していて、一番恐ろしいのは、中にはさほど悪意なく指一本でさらっと書き込みする人が存在するということ…。

実際にそういった悲しい事件が起きていて、社会問題にもなってしまっている SNS というコミュニケーションツール。

同じような内容で記憶に新しいのが、菅田将暉主演の日本テレビで2019年に放送されたドラマ「3年A組 ― 今から皆さんは、人質です―」だ。

まず楽曲が最高

オープニング曲は、アイナ・ジ・エンド「誰誰誰」。

彼女の声は前からすごく魅力を感じていて、初回放送時にこの曲を聴いた時、すぐに彼女だと分かった。

ドラマのストーリーと曲がすごくあっていて、素晴らしいと思った。

しかしMVは恐怖そのもの…。
興味のある方は一度覗いてみてほしい。

【アイナ・ジ・エンド(BiSH)のコメント】

誰が送ってきたのか分からない言葉に一喜一憂する、そんな時代に私も生きていて、不感症になりたいと思う日もありました。
ただ、愛のない言葉を送っている人も実は現実世界で息が絶えそうに苦しく、フラストレーションを指先で発散するしかないのかもしれません。だから誰が悪いのかなんて私にはわかりません。
みんなが優しい気持ちになれる世界になりますように。
もう誰も消えてしまいませんように。
そんな今の葛藤を曲に落とし込んでみました。

(※テレ東 HPより)

そして主題歌は、香取慎吾「Anonymous (feat.WONK)」。

初回放送時、ドラマのエンディングで突然オンエアされた楽曲は、主題歌「Anonymous」とだけ書かれていてアーティスト名は塗りつぶされて明らかにされておらず、第2話放送となる2/1のAM0:00にオフィシャルHPや本人のSNSが更新され、ようやく香取慎吾が主題歌を務めていることが明らかになった。

3万9000枚限定でパッケージ化(CD+DVD)されることが決定し、5月19日に発売となるそうだ。

とにかくMVがめちゃくちゃカッコいい!
ドラマの役もそうだったが、『さすが香取クン!』と、久しぶりに観させてもらった〝スター香取慎吾〟の姿に感動した。

主なキャストとストーリー

警視庁生活安全部内に新設された悪質性、事件発生可能性、社会的関心の高い SNSトラブルを捜査する部署、指殺人対策室。通称「指対(ゆびたい)」。

香取慎吾演じる万丞渉は、指対に配属となった元捜査一課の刑事。
抜群の洞察力を誇り「捜査一課の狼」と呼ばれていたが、2年前に相棒のシム・ウンギョン演じる倉木セナが重傷を負った「大田区社長刺殺事件」を契機に第一線を外れ、倉木が言い残した「アノニマス」の正体を独自に捜査していた。

シム・ウンギョンは、テレビ朝日系で昨年放送されたドラマ『七人の秘書』で院長秘書の役をしていた女優さんだ。

重傷を負い心神喪失で意思の疎通を図れなくなる役を熱演。
また覚醒後も心神喪失を演じながらも自分を裏切った警察組織に復讐するという難しい役も見事に演じきっていた。

私個人としては、覚醒してからも実は心を病んだまま暴走してしまうという設定で、シム・ウンギョンは演じていたのではと、彼女の台詞の言い回し方でそう感じた。

山本耕史演じる羽鳥賢三は、万丞の元同僚で、警視庁捜査一課刑事。

アノニマスの正体を少し感じさせるような存在として作られたキャストだったのかなと感じた。

香取クンと大の仲良しの山本耕史とのシリアスなシーンは、ちょっと笑ってしまったのは私だけだろうか。
演技は素晴らしかったのだか、プライベートな2人を思い出さずにはいられなかった。

ストーリーは、「アノニマス」と名乗る者がSNS上のサイト「裏K察」へ警察内部の人間しか知り得ない情報をリーク。

社会悪を制裁することで世論を味方につけ、自分を裏切った警察組織に復讐するという話し。

全8話で構成されており、日常で実際に起こりそうな事件をたくさん扱っている。

ある事件が起きると、そのターゲットは犯人へと向かい、誹謗中傷だけでなく、その人の個人情報がどんどん流出する。

たったひとりの間違った書き込みがどんどん拡散され、いつしかそれが当たり前のように真実として扱われていく。

観れば観るほど、SNS の怖さが身に染みる内容で、ほとんど SNS をしない私にとって未知の世界というか、本当にあってはならない話しだと実感したのだった。

ラストシーン

倉木が〝アノニマス〟の正体と分かり、乗り込んだ万丞。

信じていた警察に裏切られた倉木は、

「これからはネットユーザーたちの知能で捜査する」

と言う。

それに対し、万丞は

「ネットの力を使った〝正義〟が1人の命を奪った。
一人ひとりの目を見て、直に声を聴いて初めて分かることもある。
SNS のネット炎上のようなみんなで一斉に叩くやり方じゃ見えない真実もあるんだ!
生まれる犠牲者だっているんだよ」

と続けた。

〝名もなき正義〟と言いつつ真実を見誤った倉木への、これまでの事件で関係者や犯人と直接向き合うことを大切にしてきた万丞の心からの訴えであった。

それは顔が見えない人々の意見を妄信することがある、ネット社会への警告でもある。

共犯の男が発砲し、倉木をかばって撃たれた万丞。
ベッドに横たわっている万丞と、それを横で見る倉木。

2年前の逆の立場になったふたり。

「一旦裏警察は閉じます。
けど私は諦めません。
ネットの未来にはその可能性がある。
私は私なりの正義を探し続けます」

倉木は寝ている万丞にそう言い残し去る。

「俺も俺なりの正義を探し続けるよ」

目を閉じながらそれを聞いていた万丞がつぶやく。

まとめ

ことの発端は、『国家公安委員会委員長で国務大臣による不正献金の隠蔽』という、ドラマでありがちなエピソードであったが、見応えはかなりあったと思う。

アノニマス (anonymous) は、「匿名」を意味する英語だそうだ。

私は怖がりなので、Twitter も Facebook もしていない。
Instagram だけはアカウントを持っているが、見る専門で自分からはなにも発信していない。

誰が見ているかわからない場所で自分をさらけ出すなんて『???』と思っていたが、気付けばここ〝note〟で思いっきり自伝まで書いて全てさらけ出している私がいる。

ここは誹謗中傷が受けにくいように上手く作られていて、だからここを選んだわけなのだが。


指一本で人を死にまで追い詰めることができてしまう SNS。

このドラマでその恐ろしさが充分すぎるぐらいよく分かった。


そもそも〝正義〟とはいったいなんなのか…。

『人の心』は機械では操れない。
人を傷付けるのは人だ。
しかし人を救うのも人なのだ。


自身もツイッター・インスタ・ブログ・YouTube などさまざまな SNS を活用しているという主演の香取慎吾は、ドラマの記者会見でこう話したという。

【香取慎吾からのメッセージ】

今問題になっているSNSに関するドラマになっていますので、今のSNSについていけてない方も、僕のようにたくさんSNSを使って生活している人も、こんな世界になっているということを少しは知れるのかも。
今は指対策殺人室のような部署は存在しないようですが、いつの日か、もしかしたら近いうちにこういう部署ができるかもしれない。
その時、世界はどうなっているのか? 
今だけでなく未来も見えるドラマになっていると思います。
このドラマで、SNSの闇だけではなく、ちょっとでも光の部分が見えればいいですね。
毎週ワクワクするような楽しいドラマを作っているつもりなので、たくさんの人に愛されるドラマになったらうれしいです。

         (※テレ東プラスHPより)





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