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Hint(まどろみ文庫)

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2024年8月の記事一覧

【随想】映画『仄暗い水の底から』中田秀夫

【随想】映画『仄暗い水の底から』中田秀夫

あなたの風邪はどこから?仄暗い水の底からということで、角川シネマチャンネルで2週間限定で無料で見られたので、初めて見ました。有名なやつですよね。今更リングも見て、貞子を知ったくらいですから、ホラーの名作はほとんど通ってきていません。なんで、わざわざ怖いものを見たいと思うのか。お化け屋敷にも行けないし、いまだに怖いものには抵抗がある。映画館でホラーはまだ無理な気がする。だって、周りが暗いから。座って

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【随想】小説『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

【随想】小説『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

そう言えば感想を書いてなかった。だいぶ前に読んだ。文字数が少ないのであっという間に読めた。相当話題になっていたのと、作者が爆笑問題のファンということで、太田光もラジオで絶賛していたので、読まずにはいられなかった。本屋大賞や数々の賞も受賞していて、話題としては近年稀に見る、盛り上がり方だった。そんなこともあって、だいぶ期待値が上がっていたのだが、読んでみてどうだったかというと、満足はしたけれども、上

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【随想】小説『店長がバカすぎて』早見和真

【随想】小説『店長がバカすぎて』早見和真

読みました。もっと駄文認めないと駄目ですね。読んだことすら忘れてしまう。吉祥寺にある架空の本屋が舞台。そこで契約社員として働く主人公から見た店長やその本屋に関わる悲喜こもごもが描かれる。テイストとしては伊坂幸太郎の『チルドレン』、最近のだと宮島未奈の『成瀬は天下を取りにいく』が読み心地として近い。『チルドレン』であれば、陣内というトリックスターを、『成瀬は天下を取りにいく』は成瀬という風雲児を、周

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【随想】小説『方舟』夕木春央

【随想】小説『方舟』夕木春央

一気読みしてしまった。他にも読んでいる本があったが、冒頭読み始めたら止まらなかった。どんでん返しものは、ここのところ結構読んだので、もういったんいいかなという気持ちになっていたが、つい設定に惹かれてしまった。なかなか特殊な設定で、ストーリー運びも力技感は否めないが、なるほどこういうことをやりたかったんだな、というのはラストまで読んで納得した。自分の予想していた展開(極限状態における心理バトル)では

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