long▸tones / ろんぐ▸とーんず

アニメーションを作ったり、アニメーションについて書いたりしています。また、面白かった本や映画についても書いたりします。

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【随想】文体について

三島由紀夫は文字が宝石のように硬い 理知的でカチカチである 人工物に対する美意識 谷崎潤一郎の場合 人間の自然美への執着 直情的な文章で大変流麗ではあるが艶かしくはない 美でいえば よほど坂口安吾の方が妖しく艶かしい 夏目漱石は観念と道徳 一文は短く、一切の無駄がない 厳選された文字の連なりが格式高い 江戸川乱歩も研ぎ澄まされた 無駄のない文章 しかしおどろおどろしい、毒々しい内容をも 淡々と描くことでさらに薄気味悪さが増す 村上春樹はモダン、文字は軽やか 文字が存在から離れ

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      【イラスト】オリジナルキャラクター4

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        【イラスト】オリジナルキャラクター3

        • 【随想】映画『名探偵ピカチュウ』ロブ・レターマン

          集中して見ていなかったからか、よく分からなかった。なぜミュウツーはそんなまどろこっしいことを?ピカチュウとそのパートナーであるハリーがミュウツーを逃して、ハワードの陰謀を阻止しようとした。しかしハリーとピカチュウは逃げる途中で追手に車ごと吹き飛ばされる。そこをミュウツーが助ける。瀕死のハリーはミュウツーによって精神と肉体を分離され、精神はピカチュウに入れられる。そして、ミュウツーは記憶を失ったピカチュウに息子を連れてこいと命令する。何のために?なぜ精神と肉体を分離し、ピカチュ

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        【随想】文体について

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        • Original Illustration
          4本
        • Hint(まどろみ文庫)
          153本
        • Gake Over Series
          120本
        • Original Animation
          19本
        • 今日のあなたの運勢は?
          16本
        • Original Pet Series
          28本

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          【随想】ドラマ『海のはじまり』『スカイキャッスル』『笑うマトリョーシカ』

          海のはじまり 音楽が『いちばんすきな花』と同じすぎた。 ほぼ続編だ。 内容は全然違った。 過去と現在の行き来がシームレスなので 最初の方少し混乱した。 『踊る大捜査線』の再放送を見ていて こちらはまったく回想とかないので 最近のドラマは結構回想が多いなと思った。 過去の因果が現在に影響を与えているというストーリーをよく見かける。 逆に回想が入らないドラマの方が新鮮だ。 事件は現場で起きてるんだby青島。 『踊る~』では、今目の前の出来事が物語を突き動かす喫緊の課題。 そこに

          【随想】ドラマ『海のはじまり』『スカイキャッスル』『笑うマトリョーシカ』

          【随想】キングオブコント2024 ラブレターズに寄す

          キングオブコント決勝。 多くの組を面白いと感じたが、ラブレターズのファーストステージのネタが心を打った。 もちろん笑ったのだが、ストーリーが上質な短編小説のようで素晴らしかった。 引きこもり息子を持つ家族の話。 息子の部屋着を洗濯する母は、息子に関わろうとしない父にイライラしている。 ヒステリーになった母は父に部屋着を投げつける。 父はイライラしながらその部屋着を拾い、母に手渡そうとすると、部屋着のポケットからどんぐりが一粒落っこちる。 なぜどんぐりが? どんぐりが存在する

          【随想】キングオブコント2024 ラブレターズに寄す

          【随想】小説『俺ではない炎上』浅倉秋成

          いやー読んでよかった。中盤ちょっとページを繰る手が止まってしまったが、後半にかけて一気にアクセル全開で面白くなっていった。あまり聞いたことのない出版社(双葉文庫)から出ていて、本屋でも平積みされていなかったので、探し出すのに一苦労だった。最近文庫化されたばかりだから、しかも人気作家だし、平積みされてるだろうとたかを括って探していたのが悪かった。前作が角川から出ていたから、また大手出版社だろうと思い込んでいたのもダメだった。まるで見つからない。結局ネットで検索して出版社を調べて

          【随想】小説『俺ではない炎上』浅倉秋成

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          【アニメ】Gake Over 120

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          【アニメ】Gake Over 119

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          【随想】展覧会『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』

          フォロン展を観に行きました。 面白かったです。 じっくり見たので、1時間半くらいかかりました。 @東京ステーションギャラリー。 フォロンの絵は、ポスターや画集などで見たことはありましたが、 本物の絵を見たことはありませんでした。 全体的な感想としては、 とてもピュアでわかりやすい人だなと思いました。 もちろんいい意味です。 コンセプチュアルで難解なアートではない。 でも、かといってジャンクな粗悪品でもない。 時代を越える普遍性(抽象性)と大衆に受け入れられる親しみやすさがある

          【随想】展覧会『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』

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          【イラスト】オリジナルキャラクター2

          【イラスト】オリジナルキャラクター2

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          【随想】小説『N』道尾秀介

          Nを読みました。 久しぶりの道尾秀介。 文章に安定感がある。 読みにくさみたいのを感じない。 好きな章から読んでいい。 1章ごとに逆さまに印刷されているので、本をひっくり返しながら読まなくてはいけない。 読む順番によって、720通りの物語が表れる。 というのがウリの小説なのだが、 このギミックは弱かった。 ありそうで意外とない面白い試みなのだが、 ハードルばかりが上がってしまい 想像の域を出ることはなかった。 まあ、そうなるよね、という感想。 似たようなギミックだと 「いけな

          【随想】小説『N』道尾秀介

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          【イラスト】オリジナルキャラクター

          【イラスト】オリジナルキャラクター

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          【アニメ】Gake Over 118

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          【随想】ドラマ『笑うマトリョーシカ』早見和真(原作)

          ハヌッセンは誰なのかというサスペンスで物語をラストまで引っ張ったのにも関わらず ハヌッセンなんていませんでしたという壮大な梯子外し それまでの過程が、謎解き(取材)が、回想エピソードは、いったいなんだったんだ 鈴木も 浩子も 佐々木も 諸橋も 富樫も 美和子も 羽生首相も こいつ怪しいと思わせるだけに登場したのか いや彼らは清家がどういう人間なのかを伝えるために存在していたのだ 「空っぽな部屋の真ん中で大丈夫と笑って見せた」 自分は空っぽなんだ 器でしかない だから人が寄って

          【随想】ドラマ『笑うマトリョーシカ』早見和真(原作)

          【随想】映画『ラストマイル』塚原あゆ子

          うーん。どうだろうか。あんまりよく理解できなかったのか。爆弾の数あってる?そんなことはいい。散りばめられた情報は結構あった。犯人探しが主題の娯楽作品ではない。わりかしちゃんと社会問題を扱った映画。いかんせん社会の一構成員として、客観視することができず、自分には何ができるだろうと、見てる間に辛くなった。様々な問題が解決せぬまま、凝縮されていて、その歪みが事件として顕在化して、ようやく人は目を覚ます。そのくらいのことが起きないと、起きてからでないと、人は気づけない。いや、起きてか

          【随想】映画『ラストマイル』塚原あゆ子