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【随想】展覧会『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』

フォロン展を観に行きました。
面白かったです。
じっくり見たので、1時間半くらいかかりました。
@東京ステーションギャラリー。
フォロンの絵は、ポスターや画集などで見たことはありましたが、
本物の絵を見たことはありませんでした。
全体的な感想としては、
とてもピュアでわかりやすい人だなと思いました。
もちろんいい意味です。
コンセプチュアルで難解なアートではない。
でも、かといってジャンクな粗悪品でもない。
時代を越える普遍性(抽象性)と大衆に受け入れられる親しみやすさがある。
水彩やシルクスクリーンのイラストレーションが多かったですが、彫刻やアニメーション、コラージュなどもありました。
モチーフはずっと一貫しています。
ビル、矢印、メガネ、帽子、空のグラデーション。
政治的な絵もいくつかありました。
そういう絵も描いていたとは知りませんでした。
でも、結局政治的な絵を描いてもフォロンはフォロンでした。
空想旅行エージェンシー。
フォロンは自らの名刺にそう書きました。
今で言うと
小林賢太郎や佐藤雅彦の仕事を想起させます。
絵の方向性としては、
パウル・クレーやたむらしげる、マーク・ベイカーの絵に通じるものがあります。
頭部が変化していく「○番目の考え」は、うわ!発想がかぶったと思ったけど、もしかしたら無意識にフォロンの影響を受けていたのかもしれない。
いや、その発想はきっと、
リトルハットマンと一緒に空想旅行をしたことがある人なら誰でも
一度は訪れる場所に違いない。

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