夜が濡れる音 1267日
雨音を聞きながら微睡む23時
瞼を閉じるには少々忙しなく
起きているのも億劫だから
布団の中でみじろぎ寝返り聞き入る雨音
夜が濡れる音
雨足がさっきより強まり窓を打つ音に
濁音が混じっている
ザバァザバァと可愛らしくもない
大きな雨粒が割れる音
夜にはにつかわしくない騒がしさ
もう少し大人しめな音色の方が僕の好みだ
寝つくにはそんな音色の方が子守唄代わりに
聞こえるのに、、
、、ザバァザバァ、、
ザバァ、、ザバァ、、、
天気予報によれば明日は一日中雨らしい
だからって僕の日常に何かしらに影響が
あるわけでもなくただ雨粒をその身に受けるか
雨音に聞き入るかの違い
朝7時には起きて仕事に向かう準備をしてる
自分をイメージしてもつまらないけれど
イメージしてみるとその中にもきっと
染みているであろう雨の気配
肌寒い空気の中に雨の気配
着込む上着も少々湿っていてそこにも雨の気配
玄関のドアの隙間から漏れる雨の気配
そんな雨の中へと踏み込んでいく僕を取り囲む
雨粒の群れ
頭の中で描く明日の朝の様子
灰色多め
雨粒いっぱい
水浸しのあちこち
足を滑らせないように気をつけなきゃ
雨音の隙間に見え隠れする
眠気の尻尾を捕まえては逃げられて
いまだに眠れない僕は
真っ暗な部屋の中で一人
見えないが確かに壁から染み出してくる雨の気配
ザバァ、、ザバァ、、
音は絶えず僕を取り囲んでは
楽しそうに踊っている
口ずさみは鳴り止まない
夜が濡れる音
さっきよりますます調子を上げ始めた雨音が
窓の外で楽しそうにはしゃいでいる
あぁ眠れない