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夢の探求もの

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夢と無意識の世界に関する記事をまとめました
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記事一覧

私を弔う

私を弔う

郊外の駐車場に私の運転する小型車が静かに停まる。私が車を降りたあと、父と母と姉も一緒に連れ立っていることに気が付いた。

20年近く飼っていた愛犬の亡骸を父は両腕に抱え運んでいた。そっと地面に下ろす。犬はうずくまったまま動かない。私はその首から背中にかけてを手の甲ですっと撫でた。少し硬い毛並みが手からじんと伝わる。亡くなっているはずなのに感触はやわらかい。

私はその亡骸をぼんやりと見下ろしていた

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あんのんとした夢🍒

あんのんとした夢🍒

ちょっと季節は遡るが、今季サクランボ(🍒)を食べ逃した。スーパーに行って「何もかもが高くなったな…。」なんて思っているとたいてい果物なぞ買い逃すことになる。食べなくても栄養不足にはならないし、甘いものならプリンやアイスクリームで間に合わせられる。子供の頃から果物の酸味もちょっと苦手だったし。そうゆうわけでサクランボを食べずに私は今年の夏を越してしまった。                     

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ターミナル駅は集合的無意識の象徴

ターミナル駅は集合的無意識の象徴

夢と無意識にまつわる妄想話をひとつ。ターミナルの駅は集合的無意識の象徴(私にとっては)という話です。                  

ターミナル駅。例えば東京であれば乗降客の多い駅として東京駅や新宿駅、渋谷駅などいくつもあります。なんでも新宿駅は世界で最も利用者数の多い駅だそうでJRと私鉄をあわせると1日に350万人にものぼるそうです。確かに新宿駅には老若男女さらには外国からの観光客など大勢

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この世にすべて置いてゆけ

この世にすべて置いてゆけ

私の夢はカラーです。細部にわたりくっきりクリアです。そのためまるで夢のなかにもうひとつの世界があるみたいに感じます。パラレルワールドって実は夢の世界のことなんじゃない?とすら思い込んでいるフシがあります。

現実世界でもあらゆることに意味づけをして、ああでもない、こうでもないと考える私は当然に夢の世界においてもいつもそんなことをしています。                  

先日、三途の川をわ

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私の「夢」をあなどるなかれ

私の「夢」をあなどるなかれ

■夢のパッチワーク旅行
2日前に見た夢は、1人であちこちを巡る小さな旅の夢だった。過去に出かけたであろう場所、見たであろう景色、それらがパッチワークのようにつなぎ合わされた想像上の旅の夢だった。

目が醒めてから、何故このような夢を見たのだろうと思った。どうも仕事が煮詰まっているから気晴らしに旅行の夢を見ることで心理的閉塞感から解放されたかったのだろうか。というか、私は日頃からどこかへ出かける夢が

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「三途の川」を見てきたよ!

「三途の川」を見てきたよ!

三途の川を見てきた。といってもそれは夢の話。だが、私の夢は解像度が高いのでさすがに丸々信じ込んではいないけど半分くらいは三途の川を見てきたつもりになっている。いや、私だけの主観に限っていえば完全に「見てきた」になっている。

ということで、三途の川が果たしてどのようなものか見たことの無い方には多少なりとも興味があるのではないかと思ったのでここに紹介をしたい。

一言でいえば、三途の川、けっこう「シ

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夢はもっと夢らしくあってほしいものだ

夢はもっと夢らしくあってほしいものだ

覚醒の一歩手前で見る夢は、実際の出来事や現在自分が置かれている状況に似通った内容であることが多い。

今朝の夢はまさにそんな夢だが現実の延長線上にある夢物語などまったく夢でも何でもない。そう、夢はもっと夢らしくあってほしいものだ。

私はこの日、何か所要があったのか会社の出勤時刻をとうに遅れていた。すでに新入社員研修は始まっており、私の同僚も研修に駆り出され全体進行に追われている。その同僚は慣れな

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解像度の高すぎる夢は危険だ

解像度の高すぎる夢は危険だ

私は夢の世界が好きで目覚めたら忘れる前に寝床のなかで夢の内容を反芻することが日課である。夢の世界を必死に手繰り寄せる一方で、現実の気迷い事やこなすべきタスクがどんどん浸食してくるので、そのせめぎ合いでたいてい二度寝は出来なくなり日々早朝覚醒に悩まされている。            

悪夢を見ることは無く、私の夢の世界は結構淡々としている。車を運転して旅行に出かけたり、電車に乗ってどこかの目的地へ

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底引き網漁船「ごしょ丸」無意識海沿岸を連日操業なり

底引き網漁船「ごしょ丸」無意識海沿岸を連日操業なり

私は、無意識のメカニズムを自身の体験に基づいて解明したいと思っています。メカニズムといっても全く科学的なものではありません。「○○だから✕✕なのかも…」程度のゆるいメカニズムです。こんないい加減さをもってしても自分にとっては真理を突いた気持ちになれるのでホントに良い御身分です。ですので、これから私が書く内容は「個人の感想」いえ、ほぼ「個人の妄想」です。                       

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我流夢分析2 (後)私の矜持

我流夢分析2 (後)私の矜持

私は、ユングの「夢分析」に少々影響を受け、気になる夢を見たときは、夢の意味について探り当てる「我流夢分析」をしています。夢そのものから発せられるメッセージに加え、その意味を捉えようとするその時も無意識の領域が意外と働いてくれており、自身の深層心理に影響された解釈を得ることができて自己理解に役立ちます。私たちが思う以上に、無意識の世界は意識界である現実世界のなかに広く深く入り込んでいるということを最

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我流夢分析(前)エレベーターホール

我流夢分析(前)エレベーターホール

目が醒めても夢のストーリーを覚えているときは、極力メモに留めるようにしています。夢の世界の興味半分、夢の示唆するメッセージを受け取ることが半分。このようなことをしていると、夢を生み出す無意識の世界がだんだんと私の内部で広がって行くような気がします。世界とは、外にも内にも自分自身の手で押し広げることが出来るものなのだと実感しています。            

さて、先日、興味深い夢を見たので夢の内

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我流夢分析③ いまここにあるもの              

我流夢分析③ いまここにあるもの              

■無意識による夢と妄想の物語

ある日の夢から端を発して独り歩きを始めた妄想仕込みの物語。私の無意識に潜むアニマとアニムスを抱き込んで、物語は更に心の奥底に向かって深く潜ってゆく…。                

私とワタシは、同じ男性を好いてゆくなかで、同じ人を求める行為=二人が同一の存在なのでは、という認識を次第に深めてゆく。一旦、そう思い始めると、私とワタシは急速に惹かれ合い、抑え難い衝

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我流夢分析② ユング「元型」との対話

我流夢分析② ユング「元型」との対話

私は、ユング心理学に関する書籍を少し読み齧った程度の素人分析見習いである。よって「夢分析」に関する解釈やユングの提唱する無意識世界の概念を正しく理解し、自身の夢にそれをきちんと適用しているとは言い難い。ただ、自分なりに夢を解釈し、自分だけに通じる何かしらの意味を見出すことは出来ると思う。なので、以下に記す事柄はパーソナルなものであり、全般的にあてはまるものでは無いことを予めご承知おき願いたい。  

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我流夢分析① 無意識が作る夢と妄想                                              

我流夢分析① 無意識が作る夢と妄想                                       

■何故ひとは夢を見るのか                       

私は寝ざめの夢をよく覚えている。夢の中では、パラレルワールドと疑うようなリアルな世界が繰り広げられている。何故このような夢を見たのだろうと内容を目覚めてから振り返ることも多い。                         

これまでの夢の傾向から導いた推論であるが、人が夢を見る理由は大きく2つあると思っている。1つには

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