女性ヌードはどうなっちゃう?! あおひと君の週間アート情報 9/16-9/22 黄土水とその時代— 台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校 東京藝術大学大学美術館
あおー地球は青い!
アートを愛するみなさま!お元気ですか?
あおひと君の週間アート情報は、展覧会レビューと関東一都六県で開催される絵画、イラスト、工芸など、9月16日、月曜から9月22日、日曜までに始まる展覧会情報5件をご紹介。毎週日曜に更新するアートチャンネルです!
9月に入って、まだまだ東京は残暑が厳しいですが、芸術の秋に向かって、展覧会、イベントが目白押し!
アート情報ウエブサイトTokyo Live&Exhibitsの更新作業がたくさんありすぎて、てんてこまい!
しかししかしかし!少しでもアートファンのお役に立てると思えば、そんな苦労は屁の青かっぱです!
こんな不穏な時代だからこそ、心を豊かにするアートが必要不可欠、エッシェンシャルなのです!
さあ、今週の展覧会レビューです!上野の東京藝術大学美術館で始まった「黄土水とその時代— 台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」をお届けします。
黄土水(こうどすい)は、台湾人として初めて、藝大の前身、東京美術学校に入学。高村光太郎の父、高村光雲に師事。1920年から4回続けて帝展にも入選した彫刻家です。卒業後、池袋に住みながら制作していましたが、惜しくも1930年、腹膜炎で36歳という若さで亡くなってしまいます。今日まで日本では無名に近い彫刻家です。
しかしながら台湾では、近代台湾美術界のリーダー的存在でもありました。
本展覧会の主役で1921年帝展入選作でもある代表作「甘露水」。大理石でできた高さ170cmほどの等身大の彫像です。2023年に台湾の国宝に指定されます。「甘露水」とは「日照りの後の恵みの雨」や、観音菩薩が持つつぼの聖水のことだそうです。遠くから見ても、菩薩のようなその優美な気品と高貴さが、強いオーラとなって放たれているのを感じます。
この作品ですが、黄土水が他界後、夫人により台湾教育会館に寄贈されました。その後、忘れ去られたも同然だった作品を、1958年より2021年まで、ある医師が保管し続け、その後、国立台湾美術館に引き渡され、再び、日の目を見ることになったのです。
黄土水は、15年の短い日本での活動期間でしたが、それなりにパトロンもついて、政治家や有力者などの彫像などを制作しました。しかし彫像も受注するのも簡単ではなかったようで、売れやすい動物なども手がけています。そういった数少ない、いくつかの作品も展示されていました。
また今回、黄土水が学んだ高村光雲はじめ、東京美術学校時代の教師や同時代の作品も展示されていました。教科書に出てくるような有名の作品もあり、見応えは十分でした。
ところで余談になりますが、甘露水は、若い女性の裸体の彫刻作品です。当時の男性社会の目線がこっそり隠れているとも指摘されます。明治時代も後半、裸体の絵画は風紀を乱す、といい官憲から咎められることもあったといいます。それが大正時代になると絵画など作品として認められるように変わりました。裏を返せば、時代が男権社会だった、と言えるのかもしれません。
今後、女性の裸体の作品を制作したり、過去のそういった作品を評価するということは、アートと社会の関わりの中で複雑な問題を引き起こすのかもしれません。
いや、すでにインターネットの中では、AIのセンサーシップに引っかかるのです。今回の展覧会キービジュアルをあるSNSにアップしたら、早速、アラートが出たのです。これからどうなるのでしょう。
さて美術館を出て、上野駅の方へ向かうと、ミュージアムショップのような藝大アートプラザがあります。ここでは教職員、藝大生、卒業生の作品や商品を展示、販売しています。訪れた時は、「藝大アートプラザ・アートアワード受賞者招待展~藝大の星~」が開催されていました。入場無料です。
さあ、今週の展覧会レビューはいかがでしたでしょうか。
続けて今週、始まる展覧会から5件をご紹介。
これからご紹介する展覧会で、面白そう、興味ある、行きたい!と思われた方は、下の概要欄に東京ライブ&エキヒビッツの掲載ページのURLを記載しておきますので、詳しい情報や作品画像など、ぜひご覧ください!
アートは本物を直接、見るのが一番です。
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みなさま、これからもアート情報ウエブメディアTokyo Live&Exhibitsともども、ご愛顧のほどどうぞよろしくお願いします!
では今週のアート情報、スタート!ブルブル
-----展覧会情報9/16-9/22
展覧会レビュー
9月6日~10月20日 黄土水とその時代— 台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校 東京藝術大学大学美術館(台東区上野公園)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tktt_theuniversityartmuseum/
企画展「藝大アートプラザ·アートアワード受賞者招待展~藝大の星~」 藝大アートプラザ(台東区上野公園)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tktt_geidaiartplaza/
9月13日~9月29日 ムーンアートナイト下北沢2024 下北線路街ほか(世田谷区北沢)
https://tokyo-live-exhibits.com/event_moonartnight-shimokitazawa/
展覧会情報
9月18日(水)~11月10日(日) 没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す― サントリー美術館(港区赤坂)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkmnt_suntorymuseumofart/
9月19日(木)~12月1日(日) 田中一村展 奄美の光 魂の絵画 東京都美術館(台東区上野公園)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tktt_tokyotobijutsukan/
9月21日(土)~11月17日(日) 生誕130年記念 北川民次展―メキシコから日本へ/アートディレクターの仕事―大貫卓也と花森安治 世田谷美術館(世田谷区砧公園)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkstg_setagayaartmuseum/
9月21日~12月1日 アルフォンス·ミュシャ ふたつの世界 府中市美術館(府中市浅間町)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkfc_fuchucityartmuseum/
9月21日(土)~11月9日(土) コア·ポア 、レンベル·ヤワルカーニ二人展「Myth In Motion」 KOTARO NUKAGA(六本木)(港区六本木)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tkmnt_kotaronukaga/
Tokyo Live&Exhibits
https://tokyo-live-exhibits.com/
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