今週もアートざんまい。京橋1丁目で自然との対話に感動! あおひと君の週間アート情報 11/11~11/17 アーティゾン美術館 展覧会レビュー
アートを愛するみなさま!こんにちは!
今週の展覧会レビューは、前半で、11月2日より始まった「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子ーピュシス」を。後半では、同美術館で同時開催の「ひとを描く」、と「石橋財団コレクション選 マティスのアトリエ」です。
東京駅よりほど近い京橋1丁目1番地にあるアーティゾン美術館。前身は、この場所にあったブリヂストン本社2階にあったブリヂストン美術館です。
2020年、現在の23階建ての高層ビル、ミュージアムタワー京橋が完成し、4階から6階にオープンしました。アートと地平を意味するホライゾンを組み合わせた、新たな地平を切り拓くアートをもっと知ってもらうことを願い命名されたそうです。
現在、アーティゾン美術館、ミュージアムタワー京橋、TODAビルディングが一体となりアートをたくさん取り入れた京橋彩区というまちづくりを進めています。来週は、ミュージアムタワー京橋、TODAビルディングのアート巡りをお送りする予定です。乞うご期待!
さて、今回お届けするジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子ーピュシス。毛利悠子さんは、今年、イタリアで開催された第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館の展示もした国際的に活躍するアーティストです。
毛利さんは、絵画は絵の具の色を使って表現しますが、絵の具の代わりにソーラー発電でモーターを動かしたり、電磁力で生じる磁石でモノを動かしたり回転させたり、風で布を煽ったり、機械で音を出したりする感覚に訴える作品を主に制作しています。
物理的な動きを取り入れるキネティックアートは、20世紀中頃に登場した現代美術の1ジャンルです。代表的な作家にモビール作品で有名なアレクサンダー・カルダー、マルセル・デュシャン、機械仕掛けの彫刻のジャン・ティンゲリー、日本人では風で動く彫刻の新宮晋氏や飯田善国氏などがいます。
3階にある美術館エントランスに入ってまず6階フロアーに上がり、会場に入ると一般的な展覧会のような壁に飾られた絵を見ていくのとは違う空間に遭遇します。広いメインフロアーは、空調など設備機材が剥き出しのスケルトンの天井からいろいろな装置がぶら下がり、色々な音やメロディが耳に飛び込んできます。会場全体の光量も抑えられた中、あちこちでランプが点滅したりして、静かな中でも感覚は賑やかに飛び回っている印象です。
本展覧会のタイトル、ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子ーピュシスとは、同美術館が収蔵する著名なコレクションと、毛利さんの作品を一緒に陳列し、ジャズセッションのように各々の作品が、鑑賞者と作品を行き交い、感性を響き合わせ、新たな地平(ホライゾン)を生み出そうと試みる企画です。5回目となる本セッションの共演者は、クロード・モネ、コンスタンティン・ブランクーシ、パウル・クレーなど8人の豪華メンバーです。
毛利さんは事前にこれらの作品と対話をして、作品に反映させています。例えばクロード・モネ《雨のベリール》については、実際、毛利さんは、フランスのベリールまで行って、そのキャンバスに描かれた光景に実際に触れ、絵の具に変わる映像や音の素材を収集し、作品を構想しています。画題となっているベリールは、パリから2日もかかるほどの僻地にあるそうで、150年も前にモネがここにきていることに、毛利さんは驚きを隠せません。今回の展覧会のフライヤーはベリールの海岸の写真です。
そして古代ギリシャ語で、自然、本性を意味するピュシス。毛利さんは、一貫して自然をテーマに制作をしています。機械仕掛けの作品が、自然とどうつながるか一瞬、悩みますが、ピュシスとは、万物の始まり、万物の原理を探すための唯一の対象物だったといいます。自然を見極めることで、万物の法則、本質を見つけ出すのです。
毛利さんは、人為的にならないように注意しながら、ソーラー発電の電力やコイルから発する磁力、風などでモノに動きや音を与える。つまり自然を顕在化させる装置を作っているのです。そこには予期しない動きやノイズも生じます。それも含めて見る人に思考の奥底に潜んでいるピュシスに触れるように促すのです。つまり毛利さんの作品は、厳密にいうとその装置ではなく、鑑賞者がその時、見たり聞いたりした動きや音そのものが作品なのです。難しいかもしれませんが、そんな謎解きをするのもアート鑑賞の醍醐味だと思います。
人類は、ギリシャ哲学のように、モノの存在から人間が存在する意味や正体を常に探ってきました。アートも然りで、アーティストは、万物や人間の本質や本性を通奏低音のように作品に埋め込んでいるとも言えるのです。私たちは、そんな作品を見て感じて、奥深くに潜んでいる自分の本性と共鳴し、心が動かされるのです。まさにアートと自分のジャムセッションですね。
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今週の展覧会レビュー
11月2日~2025年2月9日 ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子ーピュシスについて/ひとを描く アーティゾン美術館
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkchu_artizonmuseum/
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