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NDT1 Japan Tour 2024 全5作品鑑賞の感想
オランダのNDT(ネザーランド・ダンス・シアター)の来日公演。2019年の横浜公演を見て以来のNDT鑑賞だった。5人の振付家による5作品が、3作品ずつ上演されており、5作品を見るには2回公演を見に行く必要がある。
「Solo Echo」クリスタル・パイト振付カンパニー キッドピボットの振付家。クリスタル・パイトの作品を見るのは「The Statement」「リヴァイザー/検察官」に続いて3作目。
『饗宴/SYMPOSION』演出・振付:橋本ロマンス、音楽:篠田ミル
橋本ロマンスさんの作品は、自身の作品としては初という『イヴ』を2019年にスパイラルホールで見ていて、印象に残っていた。プロフィールからは「駆け出し」と見えたが、作品に独自性と力があった。
▼以前のブログで稚拙な感想を綴っていた…
その翌年に、横浜ダンスコレクション2020「コンペティションII」最優秀新人賞を受賞したと知り、やっぱり、などと思っていた。
そして今回の世田谷パブリックシアター
Co.山田うん『ノクターン』世田谷パブリックシアター
日本のコンテンポラリーダンスのカンパニーとしてよく知られているCo.山田うんによる新作だが、若手新人振付家の作品のようで、それでいて新鮮味は感じられず、既視感だけが残るような公演だった。以前見た規模の大きい公演とは違う魅力があったのかもしれないが、感じ取れなかった。
日程:023年12月1日(金)~ 12月3日(日)
会場:世田谷パブリックシアター
上演時間:約1時間20分(休憩なし)
チケット
アップデイトダンスNo.101「踊るうた3」勅使川原三郎、佐東利穂子(カラス・アパラタス)
勅使川原三郎さんが踊る「踊るうた2」がとてもよかったので、今回も見に行った。「踊るうた」シリーズでは勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんがそれぞれソロで踊るらしい。どの回でどの方が踊るかは(おそらく)公表されておらず、勅使川原さんだといいなあと思いながら行ったのだが、佐東さんが登場。一瞬がっかりしたが、踊り出すと素晴らしくて、佐東さんの回を見られてよかったと思った。
上演後に佐東さんが「歌で踊るとい
平山素子×笠井 叡『「フーガの技法」を踊る』バッハのピアノ生演奏でダンス
バッハの「フーガ」14曲をピアノ生演奏で2人のダンサーが1時間強踊る公演。
もともとはより少ない楽曲数で公演時間も短い、舞踏・オイリュトミーの笠井叡さんが平山素子さんに振り付けた作品だったという。当初は曲は録音音源を使用していた。その作品を発展させ、笠井さんも踊りに加わって生演奏としたのが本作。笠井さんの本拠地「天使館」や愛知でも上演されている(横浜公演のピアニストは佐藤浩一さん、愛知公演のピア
康本雅子『全自動煩脳ずいずい図』KAAT 神奈川芸術劇場
再演のダンス公演。
赤ん坊と性愛がクロスしたり?冒頭に赤ん坊の泣き声がセクシー声に変質しかけるみたいな声をダンサーたちが出してスマホに録音していたので、後で使うのだろうなあと思ったら、案の定最後にその録音音声を流していた(舞台の冒頭で録音したものかどうかは実はわからないが)。
出演者は服を脱いで水着のような格好になるのだが、一人脱がない人がいて、黒子的にも働くような立ち位置。
激しい曲に乗っ
『エアー~不思議な空の旅~』ラルンベ・ダンサ(シアタートラム)
せたがやこどもプロジェクト 2023《ステージ編》。スペインのダンスカンパニーによる、子ども向けのダンス×3D映像シリーズの舞台。
ラルンベ・ダンサは、マドリードを拠点とし、2021年に設立50周年を迎えたダンスカンパニー。社会問題などを取り入れた子どもや若者に向けた作品を発表している。本作は「環境問題三部作」の一つ。
同じマンションに住む顔見知り程度の仲の2人がエレベーターに閉じ込められる。
ダンス『ランボー詩集 ー地獄の季節からイリュミナシオンへー』勅使川原三郎(東京芸術劇場)
「芸劇dance」シリーズとして上演。
最初から最後まで吸い込まれ、終盤泣きそうになる。
舞台中央に置かれた、開いて縦置きした巨大な本のセット。そこをダンサーが出入りしたり、本が最後はページを繰られ閉じられて神殿や扉のように見えたり。
音楽の急激な変化や照明の切り替えなど、一部の隙もなく観客を引き付ける演出。聖なる調べの歌声から激しい電子的な音へ。舞台セット・美術が変化したくらいのインパクト
「バラ色ダンス 純粋性愛批判」川口隆夫(シアターX)
チラシのヴィジュアルと紹介文を見て意味がわからないけど見に行こうと思ったのだが、見た後にチラシを見返したら、ヴィジュアルと紹介文どおりの公演だった。
1960年代の舞踏の文脈を知らずに見たのだが、妙な明るさを感じる舞台。暗さや気持ち悪さも明るさに昇華している。現代のお利口さんの風潮とは違っていて、心なしか、すかっとする。
開演前に舞台上に横たわる全裸の男性、その上で繰り広げられるバトミントン、
『Rain』鈴木竜 × 大巻伸嗣 × evala、米沢唯主演のダンス(新国立劇場)
サマセット・モームの短編小説『雨』を原作とし、「舞踊・美術・音楽の三位一体」をうたうダンス公演。2021年夏頃からリサーチを開始して小説を読み込み、ディスカッションを経て制作を進めたという。
原作小説は1921年にイギリスで発表された。感染症まん延のため南の島で足止めされた医師夫妻と牧師夫妻、そして売春をする女性らを巡る物語。牧師は毎晩、売春をやめるよう諭しに女性の部屋を訪れるがーー。
ダンス