双極性障害の人
双極性障害と診断されたあたりに、双極性障害に興味をもって色々本を読み漁っていた。色々読んで分かったことが、よく分からないということだった。また、読んでいても参るということだった。唯一の例外として、坂口恭平の『躁鬱大学』は読んで良かったと思った。また、『躁鬱大学』は『神田橋語録』をもとに書かれているのだが、この『神田橋語録』も良かった。読んで良かったと思ったのはこの2つくらいだ。
『躁鬱大学』も『神田橋語録』も双極性障害の本の中では結構異質なものとなっていると思う。それは病気という観点から書かれていないからだと思う。他の本は大体病気として捉えられている。だから読んでいると参ってくる。もう一冊異質な本として、内海健『双極Ⅱ型障害という病 改訂版 うつ病新時代』という本がある。この本は正直言って難しかった。鬱の時に読める本ではない。さすがの坂口恭平も読んでいるらしく11年前にツイートされていた。
まさにこの通りである。鬱の時に読む本ではない。研究者向けなのだ。
今手元にないので内容は忘れてしまったが、この本では病気的な面や人文的な面で書かれていたと思う。この本で気に入った文章があるので引用しようと思う。
今手元にこの本が無いので、どういう文脈でこの文章が書かれているか忘れてしまった。とにかく、僕は診察の場でこんなことを言われたら泣いてしまうかもしれない。「一生ついて行きます」と言ってしまうかもしれない。ただ、主治医がここまで考えて診てくれているなら、そりゃ嬉しいが、実際のところここまで踏み込んで考えていないと思う。また、ここまで考えていなくてもいいと思う。そりゃここまで考えてくれていたら感動する。ただ、実際のところ難しいのだと思う。なぜならこのことが双極性障害を患う万人に当てはまるのかどうか分からないからだ。ただこの方の解釈なだけなのかもしれない。また、双極性障害を問わず、誰にでも当てはまるようなことなのかもしれない。それは坂口恭平の『躁鬱大学』にしても『神田橋語録』にしても同じことだ。