愛用の洗濯乾燥機の延命 その9 “超越”した快感 〜極めて身近な事例で(笑) 仕上げメンテナンスで完全復調を超える 連続技(個体モリブデンとフッ素樹脂の) 修理編 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
ネタバレですが、”昔取った杵柄“。
しかも
運と勘としつこさ
の人生の面目躍如で
完全復調を超える
というお話です。というか、メンテナンスでの潤滑剤が効きすぎて前よりも高回転で滑らかに動作するようになったというお話です。
(まぁ量産製品ではなく主治医、お守り役が居るなら行けちゃ世界。F1みたいな感じかなぁ…(笑))
この波乱万丈話にも近いかも(笑)
コンパクトな身近な例だと
こんな仕事が習慣化されれば地に足のついた人類に…
という壮大な思いで…
………………………………………………………………………………………経緯
実験物理の世界で超高真空を扱っていたときお世話になった個体潤滑剤…二硫化モリブデンがブレイクスルーを起こした…
というお話でした。
熟考した上で1度買ったからには大切に…
これが私の大切にしている習慣。
こ20年位前に買ったドラム式洗濯乾燥機。異音からの不動に見舞われてからのお手入れが続きました。
小手先では改善しない…
買い替えもピンと来ない…
ボールベアリングの寿命か、モーターそのもののシャフトが寿命か… という見立てで、分解して修理するかぁ~と決断。しかし開けてビックリ…
軽いノリでの分解、モーターと台座との固着からモーターへの配線を一本毀損するも、3時間を2クール使って分解完了。ついでに洗面所も綺麗に…
修理。ドラムの軸のボールベアリングは錆びて固着し交換不能だけどベアリングは注油で使える状態に。ブラシレスモーターも至る所錆びて固着していたものの浸透性潤滑剤で処理、有機モリブデン系とフッ素系の油脂で仕上げ小康を得たのでした。
前回の作業でコネクターからモーター駆動用の配線を切ってしまった後始末を辛くもし、全てを組み上げ直して修理完了。
その後不具合の再発。しかも機械構造系と電気系と…
難易度高く、一晩寝て落ち着いて…
ウトウトしながら思考実験を繰り返し、電気系統も回転系も新しいアイデアで修理完了。様子をみることに。何度かこの組み合わせでメンテナンスを繰り返せばモーターの錆も摩擦で落ちて、ブラシレスモーターの面目躍如となる筈…(笑)
今回は、
しつこさ大事
というちと教訓的なウザいネタです。
これが私の人生の極意で、身体に染み付いた(”沁み着く“の表記の方が近いのですが(笑))習慣を最大限発揮しての…
小康から完全復調へ
というお話です。
日々使う毎に予定通りモータの復調感がありありです。脱水時の高回転運転時の回転数も徐々に上がって来ました。
なんか身体を故障して手術を受けて…そろそろとリハビリを兼ねて身体を慣らしながらシーズンを迎えるプロの競技者を見守っている気分(笑)
当分は、見立通り騙(だま)し騙し遣って錆が取れて安定するのを待っことにしていましたが、まさに予想以上の速さでの復調です。とても錆で固着して固まってしまい、裏蓋を外したら錆で内側も真っ茶色だった
所から良くもここまでこんなに早く来ることは想像していなかった…という感じです。
そして、予想に比べれば絶好調なので上述の予定を早めて再度分解しました。分解はもう手慣れたもんです。工具準備、作業スペース確保などの前捌きにに10分程度。電動ドライバーとラチェットでセンサーや電源カプラー取り外し含めて10分程度。手際良い…
浸透系のサラサラ潤滑剤とそのシリーズの船舶系特殊潤滑剤の連続技の効果で錆は殆ど無くなっていました。金属の表面は適度に摩耗して平滑化された感じです。勿論錆の飛び散りは一切ありませんでした。斜めドラムなので、フッ素樹脂系の粘度が少し高い潤滑剤と鈍い黒み掛かった銀色の二硫化モリブデンが少し垂れ出ている感じです。
この時の観察から状況が落ち着いたので、今回でこのドラムの動作不良の件は最終仕上げのつもりで作業することにしました。殆ど新品状態の油脂類が勿体ないですが、それでも酸化膜が混入していると潤滑性能の耐久性が落ちるので丁寧に古い油脂を除去しました。
そして斜めにモーターは装着されるので、一番下になる部分に粘度の高いフッ素樹脂系の潤滑剤を塗布して下蓋とし、相対的に粘度の低い二硫化モリブデンを封印しました。次いで、上側になる面から二硫化モリブデンを丁寧にローターの周りに流し込みました。仕上げにまた封印の意味でフッ素樹脂の潤滑剤を塗布しました。こちらは上側なのでたっぷり塗布し、時間と共に下側に少しずつ供給される様に配慮しました。
丁度、まるで
二硫化モリブデンを粘度の高い潤滑剤でサンドウィッチする感じ
です。
ローターを電磁石の中心に固定するベアリングはドラム側に着いているので電磁鋼板と永久磁石がくっついてローターを手で回すことはできません。しかしローターを前後に動かす事は見違える程軽く、難なく出来るようになりました。
イケてる…
この辺の
最後の詰めが順調に進む時の快感
がたまりません。
上手くいかなかった時が有って、
それを超えた感じが心地よい…
(この感覚を共有したいなぁ…)
また駄目押しとして、固着していて取れなかったボールベアリングも低粘度の潤滑剤で古いフッ素樹脂の潤滑剤を一旦流し、丁寧にコンディショニングしました。そして再度フッ素樹脂系の潤滑剤を細いステンレス製の針を使って丁寧にボールベアリングに塗布しました。特に斜めになっているので、細いステンレス製の針を駆使して下からベアリングの上側に少したっぷり目に注入し、経時変化で重力(ヒックス場)によって自然にボールベアリングに少しずつ流れ込んで自然にグリスアップする様にしました。フッ素樹脂なので普通の油脂の様に酸化する事も無い為、耐久性は相対的に高いので安心です。モーターを装着せずドラムだけを手で回すと、クルクルとずっと惰性で回っています。今までに無い回り方。軽過ぎる…(笑)
仕上げに洗濯機の内部を綺麗に清掃してモーターをドラムに装着しました。これも慣れてきて手抜き。モーターには電気系統は付けず、固定するネジも必要最小限だけ着けました。表に回って手でドラムを回してみると…流石にモーターが装着されてない時の空転とは異なり、重たいローターのモーメントが感じられます。また、粘度の高いフッ素樹脂の潤滑剤と固体潤滑剤の二硫化モリブデンの抵抗感側に伝わって来ました。先程のクルクルととずっと惰性で回っているのとは異なり、粘度の高い潤滑剤でダンビンクされている感じが良く伝わってきます。これも今はサンドウィッチ状態ですが、少し経つと適度に混ざっていい感じに軽くなる筈です。
良し…
ということでネジはそのままで電気系統を組み上げ脱水モードで試運転。モーターは最低限しか着けいないのでスタート直後の低速回転数時の感じだけを確認しました。これまたまだダンピングが効いているのでトロイかと思いきや、モーターにトルクが有るのか予想外に良く回ります。
Lovely…
これで試運転も合格…というか期待以上の仕上がりでした。ワクワクしながら組み立てて、整理整頓、掃除をして完了。早速タイマーで朝の7時に仕上がるように洗濯機をセットして就寝しました。
翌朝、期待通りエラーコードも出ず、洗濯物を取り出してびっくり。軽い。
脱水が上手く行き過ぎて乾燥までしてしまった感じ
でした。厚手のタオルや衣類の縫い目が少し湿っているかなという程の仕上がりです。
翌日は少し洗濯物が多めでしたが、仕上がりは変わらず…。順調そのもの。
そして約1週間。厚手のタオルも縫い目も少し重いかなぁという程度にまで慣らしが進みました。それどころかウレタン系の相対的に厚く吸水の良い素材の内部までも軽くなって居ました。20年前の洗濯機が…
動画で伝わればいいけど…
完了(笑)
“熟考した上で1度買ったからには大切に…これが私の大切にしている習慣”
やり切った満足感に今は浸って(ビール飲んで(笑))ます。
蛇足
ここまで引っ張ってしまいました。はっきり言って楽しい。持てる知識を総動員して吾妹の20年ものの愛機を愛でつつ…
超蛇足
やっぱり頭を過ぎったのは、また
あんた…
やっぱマゾでしょうって…
超々蛇足
(運と勘と)
しつこさの人生
面目躍如って感じですよね〜
(やっぱ、しつこい(笑))
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?