レジリエンス恋愛塾.5ー心の回復力をUPさせる”神の視点”とは?
こんにちは、メンタルケア心理士・恋愛カウンセラーの櫻麻 莉子です。
恋愛力を高め、折れない心をつくる『レジリエンス恋愛塾』。
5回目の今回は、心の回復力をアップしてレジリエンスを向上させる”神の視点”について。恋愛で傷つくようなことがあると立ち直れない、夜も眠れなくなっちゃう、という方のために、心が少しラクになる方法をお伝えしようと思います。
まだ起きてもいない「未来」を怖がらないで
あるカップルがいたとします。
大好きな彼氏とラブラブで嬉しい。この先もずっと一緒に仲良くしていたい。
彼女は、いつもそう考えていました。
ところがある日、そんな彼女にいきなりこんな事態が起きてしまいました。
*彼から突然「距離をおこう」と切り出されてしまった。
*浮気されていたことが発覚! 別れるか別れないかの瀬戸際に立っている。
このように、恋愛において心に大きなストレスがかかる状態になったとき。
もし彼女=あなただったら、どうしますか?
え、なんで?
私何か悪いことした?
なんでこんな苦しくならなきゃいけないの?
さまざまな「?」と「⁉︎」が心に渦巻き、ちょっとしたパニック状態になってしまう方も少なくないのではないでしょうか。
実際に、彼に対して「なんで? やだ! なんで⁉︎」と詰め寄ってしまったり、ショックで泣き出して収拾がつかない状況に陥ってしまったりすることもあるかもしれません。
でも、よく考えてみてください。
本当はあなたはその”彼女”ではありません。
他人事として客観視してみたら、どうでしょうか。
実は、本当は彼からしてみたら、そんなにコトを「重く」は考えていなかった可能性もあります。
まあ、ここまで無邪気な勘違いもなかなかないかもしれませんが、一つの例として挙げさせていただきました。
この場合、”彼女”の方は”彼”が大好きで、自分視点から一直線に、彼だけをまっすぐ見ている状況です。
〈恋は盲目〉なんていう言葉もありますが、まさに周りが見えていない状態です。
こうした、視野が極端に狭くなっている、彼しか見えないという一直線な気持ちの状況で生まれた「不安」は、必要以上に人の心に「恐怖」を与えてしまうことがあります。
その不安や恐怖の感情が気持ちの落ち込みを助長してしまい、どんどん「ダメな方向」や、「そうなっては嫌だ」という方へ気持ちを運んでいってしまうのです。
この、ネガティブ方向へ転がっていく心の動きを制御するには、いったいどうしたらいいのか。
その答えこそが、”神の視点を持つコト”です。
いったん自分とは赤の他人になって、ものすごーく高い地点から、カップルであるふたりの姿を見下ろしてみる。
過去、このあたりからおかしくなっていったんだな、という地点がわかるのなら、当時かわした言葉、シーンを振り返ってみると良いと思います。
もしかしたら、あなたにとってイヤな記憶のあるシーンかもしれないけれど、それを映画のワンシーンか何かのように思い出してみて。(あなたはあなたじゃない、神です!)
さきほどのカップルのエピソードを例に、”神の視点”で眺めてみましょう。
こんなふうに、”神視点”から客観的に、冷静に自分達の姿を見ると、”一直線の視点”では見えなかった、いろいろなことに気がつくと思います。
さらに、見ているだけではなく、情報の整理も同時に行ってみてください。
前回の『ストレス・不安耐性を高める〈自分軸〉思考という武器』の記事でもお伝えしましたが、正しい「一時情報」(この場合は、彼からもたらされた情報や気持ちのニュアンス)を味方につけることはとても大事です。
状況を的確に分析し、把握することができていれば、そんなに「まだ起きていない未来」を恐れる必要はないのです。
見る「角度」と「高度」を変えると気持ちも切り替わる
浮気のことにしたって、真実を知るには、やっぱり”神視点”が大事です。
実際、本当に彼が浮気していたにせよ、です。
この場合は、本気で彼が相手に夢中になっていて「奪われる可能性のある浮気」なのか、彼女から理解されないストレスや忙しさからくる「ちょっとした出来心の浮気」だったのか、を冷静に把握すること。
それによって、どうにか彼の心を取り戻すための方法を考えるもよし。
思い切って彼には見切りをつけ、先に進むもよしです。
神の視点を手に入れると、未来がもっと大きく広がって見えるようになります。
自分にあるもっと大きな可能性、他のさまざまな選択肢、彼以外のもっと自分にしっくりくる男性がいるということ……etc.
多くのことに「気づける」ようになります。
そして、未来の広がりだけでなく、”あの時の過去の自分”さえも明確に見えるようになることがあります。
「あ、あのとき、本当はこうしたらよかったんだ」と気づくこともあるでしょう。
でも決して、「あの時こうすれば…」「なんでそうしなかったんだろう…」「どうして出来なかったんだろう…」という後ろ向きな方向には考えないでくださいね。
そんなときは「今度は絶対にこうしよう! うん! そうしよう!」でOKです。
高度の高い場所から360℃見渡せる”神の視点”を持っても、常に体と心は前を向いていること。
前を向き、心の動体視力を鍛えて、新たに舞い降りてくるチャンスを逃さないことに集中してみると、さらに運も開けてくるかもしれません。
心の回復力は未来に向かうポジティブな力になる
気の持ちよう、とはうまくいったもので、同じものを見ても、嬉しい気分になる人と、悲しい気分になる人がいる、といわれています。
恋愛に限らず、人生の中で起こる出来事も同じです。
何事もポジティブシンキングできるに越したことはないのですが、繊細すぎる人、傷つきやすい人や、打たれ弱い人にとっては、それはかなり難易度が高いことだと思うのです。
ポジティブに考えて! さあ、前向きに考えて!
ただ闇雲にそういってみたところで、それは酷なことです。
傷ついたら、無理に明るくふるまい、明るい方向に思考するのではなく、
傷ついても、その原因を紐解き、分析し、状況把握できる整理能力を磨く。
思考の向く方向を無理に急転回させるより、まずはふわ〜〜〜っと。
視点を上の方向に持ち上げて、空から俯瞰で見られる視点を手に入れる。
360℃見渡せる場所なら、ものの見方の角度を変えることも自由自在です。
この神の視点で物事を見られるようになれば、傷ついた心、パニックに陥った心の回復を早めることができるようになります。
レジリエンスは、心の回復力。
これができるようになるだけで、あなたの心のレジリエンス能力は格段にアップした、といえるでしょう。
でも、そんなに簡単に過去の恐れや傷が消えたりなんてしない。
そう思う方もいると思います。
不安や恐れ、過去の傷。
深く、尖ったものであればあるほど、見方を変えても、そんなにスピーディに、素早く回復できないこともあるでしょう。
でも、焦らなくても大丈夫です。
〈時薬〉という言葉があるように、時間がゆっくりとその傷を癒してくれる、という効果も味方をしてくれます。
時間の経過×”神視点”。
ゆっくり、時間をかけて、この振り返りと分析を繰り返し、過去の痛みを、これからのあなたの未来の栄養分にしていけたらいいのです。
あなたにもし、癒えない心の傷があるのなら。
時間の経過とともに、その傷がゆっくりと過去の遠い記憶に変わっていきますように……♡
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