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住宅・不動産テック事業成長 虎の巻【マーケティング編】

みなさんこんにちは。
株式会社リブ・コンサルティングの篠原です。

前回は自己紹介にとどまりましたので、今回は住宅・不動産業界におけるマーケティング、その中でも「新規のリード開拓」という点についてお伝えいたします。
僕の天才的なユーモアのなさが全面的に出ておりますので、関心ない方はつまらないと思います。

業界特化型マーケティングの落とし穴


このnoteを読んでいただいている多くの方はBtoBのサービスやプロダクトを展開される企業の方かと思います。
その中でもある程度業界や規模を切らずに展開を広げていく場合、基本的にはWEB媒体やマスメディアなどを活用しながら広く認知度を上げていきリードを獲得に繋げていくことが大枠の基本路線かと思います。
ただ、特定の領域を重点的に掘り下げていく場合においては、同様の手法ではなかなかシェアを高めていくことはできません
例えば、「エンプラ向けに開拓していた企業がSMBに攻める」、「都市部から地方に攻めていく」などで多くお悩みを抱えているのではないかと思います。
上記同様、住宅・不動産業界を攻めるのであれば、まずは固有の特性を把握し、ターゲットインサイトに合わせたマーケティング戦略を取ることが非常に重要です。

マーケティングの視点から見る住宅・不動産業界


住宅・不動産業界においておさえるべき業界特性は以下の4つです。

①    デジタルリテラシーが低い
②    ファーストムーバー不足
③    業態めちゃくちゃ多い
④    顕在化していないニーズが多い

①   デジタルリテラシーが低い

前回のnoteでも「とんでもなくアナログ」と書きまして色々なところから怒られそうですが、業界全体で見るとやっぱりアナログです。
営業の現場でも施工の現場でも紙やFAXでのやり取りはまだまだ残っています。
「API?RPA?OCR?なにそれ美味しいの?」みたいな。
ANDPADなどの施工管理アプリもサービス提供各社の努力もありようやく定着してきています。
マーケティングにおいてもやっと業界的にも各社きれいなHPを持つようになり、WEB広告すらあまり理解していなかった時代からようやくインスタグラム活用が広がってきています。
そんな業界を攻略していくなかで、

LPからのCVRが大幅改善!
SFAセールスプロセスの可視化!
BIツールを活用した経営ダッシュボード構築!
AIチャットボットで業務自動化促進!

といっても目に止まらないというのが実情です。

②   ファーストムーバー不足

BtoB商材を取り扱っている皆さんであれば、お客様から「これはどこの会社が導入しているんですか?」「成功事例を教えてもらえますか?」と聞かれた経験は多いかと思います。
住宅・不動産業界では、これ、絶対聞かれます

住宅・不動産はエリアビジネスという特性上、愛知県A社の成功事例を岩手県B社が模倣すれば同じように成功できる、という仕組みが長く続いています。
明確に競合となることがないのであれば、よそがやっていることを真似すればいい。逆に言えば、成功するかわからないチャレンジを自社がする必要がない
そういった歴史の中で成長してきた業界ですので、ファーストムーバーはほとんどいません。

だからこそ、まずはなんとしても成功事例を確立することが業界攻略のポイントとなります。

③   業態めちゃくちゃ多い

住宅には注文・分譲があり、不動産には仲介・売買・管理・賃貸があります。それぞれの業態でビジネスモデルやKSFは違います。
例えば分譲住宅は在庫回転率が重要です。一年間の営業利益をそのまま翌年に向けた仕入れに突っ込みます。仕入れた土地が売れなければ大赤字です。なので、より直接的に「成約」に繋がるサービスが好まれます。
一方、注文住宅は請負い型のビジネスモデルであり、基本的に先出しがありません。0から家を建てるのでリードタイムも長く、お客様の利便性を上げるサービスであったり、満足度向上に繋がるサービスだったりも好まれる傾向にあります。
また、会社の規模やフェーズによっても導入すべきサービスの優先度は変わってきます。

皆さんのサービスが住宅・不動産業界において「どの業態」「どの規模」に刺さるのかを分析し、そこを刺しに行くようなマーケティング戦略を描くことが重要となります。

④   顕在化していないニーズが多い

先に顕在化しているニーズからお伝えすると、「売上を上げたい」「利益を上げたい」です。それ以外のすべてが顕在化していないニーズです。
①でも書かせていただいたように、デジタル化が遅れている業界のため、「このサービスを導入するとどんないいことがあるのか?」というイメージがあまり持てないというのが現状です。

特にバックオフィス系の業務効率化ツール等は劣後してしまうことが多いため、定量的にメリットを見せたり、需要を喚起するような訴求をしたりすることが成功のポイントとなります。

住宅・不動産業界でのマーケティング手法


挙げだすと切りがないので、ここでは代表的な手法とその考え方を2つだけ紹介させていただきます。

①  タイアップセミナー

リード獲得のためのセミナーを実施されている企業様は多くいらっしゃるかと思います。セミナーでの成果創出のためのポイントは、
・同業他社とのタイアップセミナー
・自社サービス導入企業とのタイアップセミナー
をうまく活用することです。

同業他社セミナーは、皆さんが取り扱っている商材と近い、でも競合はしない企業と共同で開催するセミナーです。ターゲットからすれば1度のセミナーで2商材の情報が得られるため、申込のハードルが下がり、リード獲得に有効です(一方、熱感は低いです)。

よりオススメしたいのは成功企業セミナー。
皆さんのサービス導入によって成長を遂げた企業に登壇いただき、なぜ導入したのか、なにが良かったのかを共有いただきます。業界内の成功事例を実際の企業の声をもとに自社のサービスを紹介できるため、契約に繋がりやすいリードを獲得できます。

②  DM・FAX・お手紙

テック企業だからといって、デジタル広告で業界開拓する必要はありません。業界のリテラシーもあり、こういったオフラインの手法でしっかりリードを獲得できます。

特に前述した「顕在化していないニーズ」を刺しに行く場合、経営者宛の手紙を送付し、その後、手元に届いたタイミングで追い電をすることでかなり商談化率を高めることができます。

おわりに

書き殴り過ぎちゃいました。
本当はもっと具体的な事例もたくさん共有したいのですが、読む側も(書く側も)しんどいのでまた別の機会に挑戦します。
直接ご質問いただいても大丈夫です。

「日本で最大のアナログマーケットをみんなで変革しよう」という前回のタイトルにもある通りこのような細かい文脈もおさえた上で、みんなで頑張っていきたいです。

次はなに書こうか。と考えながらビールの缶をあけます。
(お酒大好きです。皆さん飲みましょう。)
ありがとうございました。

株式会社リブ・コンサルティング
住宅・不動産インダストリーグループ
マネージャー
篠原健太

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