夏は瞬く間に溶けていく
「9月になれば─」
何か気分が変わるかもしれない、とは
「八月のカクテル光線」(山際淳司 1985年 ) の一節である。夏の甲子園で箕島との延長の末破れ去った星稜ナインがいつまでも夏を引き摺らない為に必要な言葉だったのだと思う。
なぜこの短編を思い出したかというと、バスで妻のもとへ向かうまでの道中、美しい高速道路の照明に目を奪われたからだ。
道路照明と甲子園のカクテル光線が何故リンクしたのかは分からないがそんなことはどうでもいい。
そんなことを考えていく内にまた一つ夏が終わ