見出し画像

2024年 48th 埼玉綜武道大会 part.2

自由型や武器型の振り返りを書く、書くと言って2週間近くが経ってしまった。

その間わたしがしたことと言えばYouTubeで
猫ミームのショート動画をひたすら見漁ったことくらい。
…舌ぺろパワハラ猫がすき。
みんなかわいいけど。

ってのは半分マジ(絶望)

あの日(2/26)以来、大学や道場に顔は出せてないが、気まぐれに居合刀を振ったり杖で構えを作ってみたり柔術をしたり、何かにつけ埼玉大会のことを忘れまい、覚えておこうと自分なりに努力はしてきた。(どや)
……じゃあさっさと書け、という話で。

ここから書く話は先日書いたpart.1↑の続き。良かったら読んでみてね。
ついでにハートくれたら咽び泣く。

合気道をメインにやってくれている学生たちからするとpart.2は武器型や拳法がメインなのでいささかつまらないかも。

…思い出すと合気道以外の種目はいつの間にか習って、いつの間にか試合に出ることになっていた。
初め、諸々習いたての時は
「刀かっこよ!武士じゃん!」
「ぜんっぜん刃鳴(刀が空気を切り裂く音)しねえ!思ったよりむず!!(居合)」
「杖、ながっ!てか、いてえ!
技めっちゃ掛かる!!!(杖)」
「蹴りこわっ、突き痛っ!(拳法)」
位にしか思ってなかった。

まあ、いまも対して変わってないけど。

結構そういう人多いんじゃないかなあ…。
先輩に何となくやらされる、みたいな経緯の人。
しかしやってみるとこれが意外と面白い。
合気道と繋がってるなあ、武道って奥深いわあって色々と思えたりした。

(わかってない人)

あっ…
そもそもみんな俺ほど暇じゃないわ…(深淵


1.居合道(組抜刀・規定型・抜刀斬)

・組抜刀試合
※分かりやすく例えれば、速抜ガンマン(刀ver)選手権です。
斬るスピードや型の正確さを対人で競います。


この日は初戦敗け。三連覇ならず。
優勝は去年決勝で戦った小沼さん。
情けないことに、ぜんっぜん必要な集中力がなかった。
…稽古してないからだろうけど。
敗けて気付いた。
すべての種目の中で恐らくいちばん集中力が要る種目は組抜刀試合ですね。
「はじめ!」の「は」に反応する、一瞬の集中力ってのかな。
そもそも組抜刀に集中力が必要だってことを認識するくらいには集中出来てなかった。

情けねえ。

ともかく納刀(のうとう)型、ここだよなあ。
稽古しないことにゃ、集中力も養われない。
前の大会勝ってるからと言ってそんなに貯金は保たないのがよーくわかった。
勝負は甘くねえ。

・規定型

去年の反省は活かせた

※ひとりで5本、型を披露する種目です。

準優勝。優勝は菊地先輩。
点差は1点も、そういうさ、分かりやすいもんじゃないんだよなあああ。
斬付の止め、入替足の浮きのなさ、斬のキレ、

ちょっと敵わないわ、マジで(N回目)

3位の麻見さんはとにかく所作が綺麗。
特に本体技1本目(4本目)の脚捌のえっちな美しいこと…いやもうあれは確信犯だね。
ちげえねえ。

わたしはというと、去年の反省を活かして
・型を少し大きくした
・納刀のタイミングを早くした
・納刀時に刀身の長さが見えないようにした
・斬付を止める時に切っ先がぶれないように
・後足の膝を曲げる(柔らかく)使うように
等々工夫した。
先生にも度々アドバイスを頂いた。

いや、反省多すぎん?

・抜刀斬試合
※真剣で巻藁をスパスパ斬る試合です。
斬る位置、切り口の美しさ、等間隔で斬れてるか等を競います。

これも初戦敗け。
斬る位置がどー見ても遠かった。
意気消沈しつつ納刀型まではきちっとやることを心掛けた。
手に握ってるのは真剣。
人も自分の命も奪える凶器。
そうさせない様に心と技術を鍛えて、美学まで昇華させちゃうのが人間の面白いところで。
刀に違わず、武道全般に言えることかもしれない。

優勝は井上先生。
両膝、人工関節なんだよ。それでもやる気力がほんと凄い。
気力とか精神力とか大嫌いなワードだけど、
ほんと魂感じた。すげえ集中力だった。

集中力に色気はいらないな、って感じられた。

…えーっと、井上先生が枯れてるとかそういう不躾な意見ではなくてですね、
もっと清らかな、洗練された、そのー…(語彙力)


2.杖道(捕杖)

押返倒
小手を決めて(背屈させて)倒す。
煽って投げる。ええ写真じゃ…。
綾落(手を綾の形にさせて)で投げる。
極め技。
前腰折倒(お腹の前に杖を当てて振り回す技)

※徒手で攻撃してきた相手に、杖で技を掛けます。技の正確さやスムーズさを競います。

優勝はわたし。2連覇。
準優勝は五十嵐主将
3位は加藤先輩、松本くん。

技を掛けきる(杖先が技の終わりにどこを向いているか)、技の連絡(コートを扇状に使う、とか)、釣り、崩し(受けの反応を見つつ)
そういうところを意識した。

やっぱり極め技は減点多くなるなー。
わたしは4試合中、3回間違えた。
決勝は割にスムーズにいけた。
また足運び意識して稽古したい。

杖は浮転身要らないから、組手乱取出来ればすぐ試合出られる。
居合や拳法に比べりゃタイパいいんじゃないかな?
来年はもっと出場者増えるといいですねえ。

しかし、現役学生が当たり前に杖の試合出る日がくるなんてねえ。
まして、準優勝しちゃうんだから。



3.柔拳法

果敢に突きを出す。
両者の構えと後ろ足の膝を見比べてみてほしい
決勝戦。前蹴で牽制。

※自由組手の乱取です。 
簡易版MMAだよこれ(自主規制 大人の事情)
打撃有り、投有り、固技有り。
たぶん観ている方が楽しい格闘技です。
(やってる方はしんどい)
馬上から地上戦に移行したシーンを切り取って乱取化したみたいですね。

優勝はわたし。2連覇。
準優勝は藤島くん。
3位は片山くん。

昨年に比べたら出る人増えたなー、
って現役学生の姿がここにもいるじゃん。

女子学生も出ちゃうんだからすごい。
出た、ということが本当に尊いし、結果的に
怪我がなくて良かった。

この事は、この大会を通じていちばん言いたい。

自由乱取を男女混同でやらせたらダメ絶対に!!(練習じゃなく、本番で!)

武道が乱取化すればそれはもう格闘技なのであって、まして自由乱取なんて歯止めの効きにくい(歯止めをするためには技術が要る)
種目を男女でやらせるなんて、しかもルールにも規制が取られてない(投げは禁止、など)なんて…こんな表現で言いたかないが、運営側の短慮としか言えない。

上段突きがいくら寸止めとはいえ、
「入っちゃった」が常に頻発する種目で大事になってからでは…遅すぎる。
安全性の担保が取れないのはもちろん、男子側にもメリットがない。
それは少し考えれば分かることだ。

観ながら憤っていたのは俺だけなのだろうか。

来年も女子が出場してくれるのはとてもいい事だと思うが、もしやるのであれば男女で分けるべきだろう。

じゃなければ"出させない"のも賢明な大人の判断じゃないのかな。



4.合気道自由型(徒手・武器混合)

ハンズアップからの大外刈!
西部劇を彷彿とさせる
留学生の挑戦。
変なおじさんを切り落とす真歩ちゃんpart.1
変なおじさんをぶん投げる真歩ちゃんpart.2
変なおじさんの突きをいなす真歩ちゃんpart.3
倒れた刹那を狙う。
自分を中心に相手を投げ飛ばす
潜って崩す。
足も掛けちゃう。
これを撮れる青木先輩すげえよ…
袴がひらひらしてるとビジュいいね。
打撃コンビ
カウンター、後の先、崩し
一枚に凝縮されている。好き。

優勝は真歩ちゃんとわたし。3回目。
準優勝は麻見さん鈴木さんペア。
3位は恩田くん小沼さんペア。

麻見さん鈴木さんペアの真剣捕と、膝崩しの投げは渋すぎた。好きすぎるので今度やってみたい。良すぎる。

恩田くんは側転のクオリティが12月よりも増していた。
学生たちはそれぞれ、やってみたいことを工夫しながらやっていた様に見えた。
何組か、僕が極めまで流れを作ってしまったのだけど、次はセルフで作れたらもっと楽しいと思う。
はじめは習いながら、だね。

膨大なアイデアを25秒に閉じ込めるのは何回やっても慣れない。
曲を作ったことはないし音楽の才能は全くないけど、もしかしたらこんな感じに近いのかなあ。

学生たちの演武を見ながら、あれいいなー、やってみたい、って感じた動きがあった。
体が柔らかいよ、みんな。

…今回はOLの周りをうろつく変質者、
というテーマで演武を作った。

シンプルに彼女の綺麗な受身をみんなに見せたいと思っていたのだが、それだけでなく彼女にボンボン投げさせる姿も見せたかった。
それも前後の攻撃から。

"背中を取られても投げ飛ばしちゃう系OL"
…これだ!と閃いて型合わせ。
しっくりきて良かった。

絞技をさりげなく入れたのと、横腰捨身の裏拳極めはこだわりポイント。
いつかやってみたかったので、やれて満足。

大返を入れるタイミングを前後に入れ替えるというアイデアは真歩ちゃんに助けられた。
たぶん、作る上でいちばんのファインプレーだったと思う。

ペアの力を引き出す、ペアに助けられる、
そんな経験が出来るから自由型は楽しい。
数ある種目でいちばん好きかもしれん。

武器型にもチャレンジしてみたいな~

でもやっぱり…自分のことだから
投げたくなっちゃうんだろうなあ。

・まとめっぽい何か part.4

試合経験が宝。
常日頃からお世話になっている方々

今回も胴着の紐は切れるし、足裏はひび割れるし、肘は化膿して受身どころじゃないし、で散々な体調ではあったがペアや後輩の頑張りに支えられ、何とか15試合を戦い抜くことが出来た。感謝しきりです。

前回の大会を経て、大会が、自分が、学生たちがどう変化したのかを感じられるのはもう少し先かもしれない。

そもそもこれらのレポートはサイバー綜武館の試合結果が書ききれない細部があるならば、それを選手の立場から書いてみようと思って始めたのが最初のきっかけだった。
その自己満が誰かの心に残るのであればこれに勝る喜びはない。

自分を鑑みてみれば…
バリバリ動ける選手でありながら学生ではない。かといって先生でもない。
そういう中途半端な時間をゆらゆら泳ぎながら楽しもうと思って20代ももう後半戦だが、もう少し楽しませて頂ければと思っている。

わたしの次の楽しみはズバリ学生選手権である。
色々想像はしている。
が、それを超えることが必ず起こる。

猫ミームでも見ながら、楽しみに待っていようと思っている。

お し ま い

いいなと思ったら応援しよう!