評価に出会って良かったこと、困っていること
こんにちは!
リープでビジネスパフォーマンスの評価を担当しております、マルです。
「評価」という言葉を聞いて、どんな印象を受けるでしょうか。
「人のことを点数付けするの?」「偉そうじゃない?」とネガティブな印象を持つ方もいらっしゃるかも知れません。私も始めは、「なんだかすごく、おこがましい……!」という気持になったことを覚えています。
しかし、ビジネスパフォーマンスを評価・分析することの意義(詳しくはこちら→「評価ってなに?」評価とスキル向上と成果の関係性について)を知り、評価を実践してゆく経験のなかで、新たな思いが芽生えました。
今日は、評価に出会って良かったこと、それから困っていることについて、個人的な体験をもとに、お話させていただきます。
◇内省と成長の機会
まず、評価に出会って良かったのは、これまでの人生を通して自分に足りなかったところを知り、成長の機会を得たことです。
よく、様々な場面やコミュニティにおいて、快適に過ごし人と円滑にものごとを進めるには、コミュニケーションが大事と言われますが、これまでの私は、そう思ってはいても、相当に軽んじていたのではないかと思います。なぜならば、コミュニケーションのコアとも言える、対話における、構造や表現の機微にまで、詳しく注意を払っていなかったからです。
例えば、製薬会社様向けのサービスとして、営業担当者(MR)と顧客(医師)との商談(薬剤の情報提供)内容を評価する案件では、パフォーマンスが評価できるものさし「ルーブリック」を活用して評価をします。
その際、MRの持つ高い専門知識だけではなく、薬剤の情報提供全般がどのような論証構造で、どれほど説得的に展開されたか、そして、質問力や、話題の連関、言葉の機微まで駆使することで、医師の受容度をどこまで高めることができたのかも観察されます。(詳しくはこちら→リープ株式会社パフォーマンス評価・設計サービス)
このように、高いパフォーマンスを発揮している商談を多く拝見させていただくことで、これまでの自分が、どれほど対話の組み立てや表現を軽視した、思慮の浅いコミュニケーションをしてきたかを痛感し、これではいけない!という内省と、改善・成長への機会をいただいております。
そんな中で、実際に起きたこととして、夫とのやりとりが変わりました。
ある日、幼い息子が比較的大きな怪我をしてしまい(子どもは病気・怪我、よくしますよね……)、これまででしたら、怪我に対する心配や、恐怖をただ共有していたと思います。もしかしたら、「どうしてちゃんとみててくれなかったの!」と相手を責めてしまっていたかも知れません。
しかし、リープで評価に出会った今は、インストラクショナルデザイン(ID)の基本でもある「逆算思考」に立ち、息子を守るチームとして、具体的にどうあるべきだったのか、望ましくないことが発生した瞬間に、どのようなこと(#8000に電話をする、今後の連携について話し合うなど)をして欲しかったのかを話せるようになりました。
また、緊急事態が発生した場合にそうできるようにする、NEXT STEPは何か、など対話を組み立て、表現に注意を払いながら話し合えるようになってきました。
▼「逆算思考」についてもっと知りたい方はこちら!
◇終わりのない苦行という旅
一方で、評価に出会って困っていることは、終わりのない旅に出てしまった不安を覚えることです。
対話のミクロな観察で、観察者の視野が広がっていくという面白味がある一方で、その奥深さには際限がありません。
例えば、評価を始めた頃、商談を理解するには、使われている専門用語の理解だけが障壁だと思っていました。しかし実際は、ただ聞いていれば耳を流れて行ってしまう対話を全集中で観察し、手でつかむことができない「何が起きているのか」を、点数で表現することが求められます。
さらには、その評価点数の根拠を、事実と解釈をもちいて、お客様に論理的に説明する必要があります。そうすることで、はじめてサービス・アウトプットとなるわけですが、どこまで頑張ったとて、そこに正解やゴールはなく、常に改善点のみがある感覚です。
この挑戦の連続に、言葉にし難い不安を覚えながら、日々評価させていただいています。
◇まだまだ続く、評価から学ぶ成長の旅を楽しみたい
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
今回は、評価に出会って良かったこと、困っていること、それゆえの挑戦について、お話させていただきました。
あくまで個人的にはですが、評価というお仕事を通じて、コミュニケーションにおける対話の組み立てや表現という部分で多くを学び、成長の機会を貰ったと感じています。一方で、評価という旅の終わりのなさと難しさに今現在も挑み続けています。
と同時に、様々な役割のメンバーと、テクノロジーとの連携をもって、なんとかこのユニークなサービスを世に送り出し続けることに、大きな喜びを感じています。
今後とも、進化を続けるリープを温かい心で応援していただけますと幸いです!
Written by マル
リープ株式会社 評価・分析 エキスパート