志村駿介@リーンオンミー

ダウン症の弟を持ち、障がいのある人と自然と共生する環境で過ごす一方で、一般社会の「障が…

志村駿介@リーンオンミー

ダウン症の弟を持ち、障がいのある人と自然と共生する環境で過ごす一方で、一般社会の「障がい」との向き合い方に課題を感じ、真のノーマライゼーションの実現を志し、2014年に株式会社Lean on Meを設立。 「障がい者にやさしい街づくり」をビジョンとし、スペシャルラーニングを展開。

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障がい者支援の素人だった僕が障がい者支援者の研修事業を立ち上げるまでの話②

前回の記事対極にある、障がい福祉とビジネス前回は、スペシャルラーニングの立ち上げから賞をもらうまでの話をまとめましたが、今回は一体どのように”ビジネスとして成立させたか”という点で書いていきたいと思います。 早速、値決めの話からしたいと思うのですが、障がい福祉業界に特化したeラーニングサービスが存在しなかった時代に、一体自分たちのサービスは「いくらなのか?」という値決めをすることが一番難しかったです。例えば、他社が同様のサービスをしていて、「それと比較して安いですよ〜」とか「

    • 障がい者支援の素人だった僕が障がい者支援者の研修事業を立ち上げるまでの話①

      新規事業の立ち上げ僕は、2014年に株式会社Lean on Meを設立し、当時はスタートアップやベンチャー企業という言葉すら知らない状況でしたが、「知的障がい者やそのご家族の役に立ちたい」という想いだけで起業しました。 そのため、スキルもお金も人脈もなかったので、障がい者施設で非常勤職員として働きながら生活費を稼ぎ、スペシャルラーニングの立ち上げをしました。 事業アイデアを思いついたきっかけ 僕は新卒で「はま寿司」という回転寿司チェーン店に入社し、静岡県のお店で店舗責任者

      • 31歳の天使?いや、ただのオッサンです。笑いと食の詰まった兄弟バースデー旅行

        ダウン症は天使?ダウン症は天使と言われることがありますが、うちの弟は天使だった瞬間は遠に通り越しており、ちゃんとしたオッサンです。 ゲップとオナラが大好物で1人でかましながら笑い続けてます。 幸せなやつです。 そんな弟が31歳の誕生日を迎えたので、高級ホテルに宿泊させて盛大に祝ってあげました。(生まれた時は10才まで生きれないと医者に言われてたやつがその3倍以上も生きてるのはなかなかな大往生です) 弟のための逆ダイエット旅行グループホームに入ってから体重が落ちて痩せ気味だ

        • タイ視察で見えた未来!スペシャルラーニングが拓く新たな可能性とは?

          タイ視察の目的スペシャルラーニングは障がい福祉業界へバーティカルSaaSで展開しているプロダクトですが、ホリゾンタルにも展開できるポテンシャルを感じています。その検証することを目的に、2024年7/20〜27までタイのバンコクへ行ってきました! 賢い人は国内にいながらリサーチしてわかることなのかもしれないですが、僕はアホなので自分で足を運んで現地で直接話を聞いて体で覚えるスタイルでインプットしてます笑(運は強い方です!笑) 去年の視察について 今回のバンコクは実は2回目の

        障がい者支援の素人だった僕が障がい者支援者の研修事業を立ち上げるまでの話②

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        • アメリカの障がい者支援を学びに1ヶ月留学した記録
          0本
          ¥1,000
        • ダウン症の弟との思い出
          1本

        記事

          ニュージーランド視察で学んだ!リーンオンミーが実践する3つの重要な知見とは?

          リーンオンミーの3つの大切なことリーンオンミーでは、事業をしていく上で大切にしていることが3つあります。そのうちの一つに、「諸外国の先進知見のインストールすること」とあり、僕は創業当初はアメリカのオレゴン州で障がい者支援の勉強をして、その後、中国やイギリス、タイと視察を重ねながら、日本の障がいのある方やその家族が置かれている状況について考えてきました。 ニュージーランドへ視察視察に行った背景 2年前に弟と二人でイギリスへ視察に行った際に、国際ダウン症協会や全英自閉症協会、

          ニュージーランド視察で学んだ!リーンオンミーが実践する3つの重要な知見とは?

          リーンオンミーの中長期ビジョンについて

          リーンオンミーの存在意義「どうやったら障がいのある方とその家族が将来の見通しを立てれるか?」について、ずっと考えながらこれまで障がい福祉現場の第一線で活躍される方や海外で障がい者支援をされている方などいろんな人と対話させていただき、解像度を高めてきました。 その中で、見通しを立てるためには下記の3つの課題があることに気づきました。 「支援や子育てにおける根拠のある個別最適な情報が入手困難」 「知的障がいがある方が利用できるサービスや選択肢が少ない」 「親亡き後のお金の管

          リーンオンミーの中長期ビジョンについて

          リーンオンミーは10周年を迎えました🎉

          株式会社Lean on Meは、僕が当時24歳のとき(2014年)に設立し、起業して数年間は障がい者施設でアルバイトをしながら生活費を稼ぎ、2016年4月に日本初の障がい福祉業界に特化したeラーニング、スペシャルラーニングをリリースしました。累計利用人数 8万人、累計利用施設数5,200施設を超えるサービスへ、今日まで成長してきました。 「障がい者にやさしい街づくり」のビジョンのもと、知的障がいのある赤ちゃんを産んだ親御さんから、「リーンオンミーがあったからこの子を育てようと

          リーンオンミーは10周年を迎えました🎉

          累計調達額が約3億円になりました。

          今日誕生日を迎え、32歳になりました! この1年は本当に、シビれる一年でした。 ヘタレな自分も全開でしたし、重たいことを自分で抱え込んでしまう悪い癖も出てたなと反省も多々… そんな中、リーンオンミーの仲間にたくさん気づきをもらい、叱ってもらい、助けてもらい、本当に支えられました。 経営者としても一つ、成長させてもらえたと思います。 まだまだジェットコースターのような日常ではありますが、それもまたベンチャーの良いところだと楽しみながら成長していこうと思います。 リーンオンミーの

          累計調達額が約3億円になりました。

          障がい者施設で起きる虐待をなくしたい。

          僕にはダウン症という知的障がいのある弟がおり、母は障がい福祉サービス事業所で障がい者支援の仕事をしています。 僕も母の影響で障がい者支援の現場で非常勤職員として働き、その後、2014年に株式会社Lean on Me(リーンオンミー)を設立しました。 リーンオンミーでは、障がい福祉サービス事業所で働かれている職員さんへSpecial Learning(スペシャルラーニング)というオンライン研修サービスを提供しています。(https://leanonme.co.jp/servic

          障がい者施設で起きる虐待をなくしたい。

          総額2.5億円の資金調達を実施しました!

          リーンオンミーはこの度、サムライインキュベートさん、栖峰投資ワークスさん、みずほキャピタルさん、池田泉州キャピタルさん、SMBCベンチャーキャピタルさん、i-plugの中野社長(エンジェル出資)より出資をいただきました。また、みずほ銀行さんと商工中金さんから融資をいただきました。 インクルTechで障がい者にやさしい街をつくる。インクルTech インクルTechとは、インクルージョン(Inclusion)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、SDGsに

          総額2.5億円の資金調達を実施しました!

          Special Learningを知って欲しい〜障がい福祉業界(知的障がい)の現状も踏まえて〜

          知的障がいのある方は、全国に108万人おられ年々増加しています。特別支援学校(昔の養護学校)を卒業して就職や進学される方が3割程度、残りの7割の方が障がい福祉サービス事業所にいきます。こちらが全国に13万事業所あり、約100万人の方が働かれています。この障がい福祉サービス事業所は、(現状では)障がいのある方が行き着く最後の砦となっています。 最後の砦であるはずの障がい福祉サービス事業所障がい福祉サービス事業所で働きたいと思う職員さんは、優しい人や貢献の気持ちが強い人が多いで

          Special Learningを知って欲しい〜障がい福祉業界(知的障がい)の現状も踏まえて〜

          ダウン症の弟は経済的自立ができるのか

          重度の知的障がいのある方の経済的自立をどうやったらできるだろうかと考えていました。 ダウン症のある弟は生活介護という事業所に通っていて、身辺の自立から訓練をするところで過ごしているので、比較的お金を稼ぐことが難しい環境にいます。 とはいえ、「いくら稼ぎたいか?」と言っても、弟は10円玉を出したら全てのものが買えると思っているので(兄が甘やかしすぎました)、お金に関する知識はほとんどありません。 弟がいきなり毎月20万円の給与を稼ぐことは難しいけれど、人生における選択肢の中

          ダウン症の弟は経済的自立ができるのか

          さようならCPを観て

          なぜ1972年に公開された映画を2019年のいま視聴したかというと、とある飲み会での会話がきっかけでした。 就労支援基礎講座や障がい者雇用セミナーでご一緒させてもらっている社会福祉法人北摂杉の子会ジョブジョイントおおさか所長の星明聡志さんに機会を作っていただき、同社会福祉法人の松上利男理事長と社会福祉法人加島友愛会の酒井大介専務理事と星明さんと4人で沖縄料理店(2件目)で飲んでいました。 話の経緯は忘れましたが、酒井さんから「志村くん、この仕事してんねやったら『さようならC

          アメリカ オレゴン州への短期留学(2日目くらい)

          自閉症のレンジィ あまり◯◯症とかは言いたくないのですがわかりやすくする為にあえて使いました。レンジィは現在35歳で週に3日ここへ来て2時間ほど過ごしています。 レンジィは少しシャイですがとても仲良くしてくれました。 バスケットボールと野球、ホッケーを観るのが好きで、彼女自身は歌うのが大好きです。 初対面の僕に「Let it go」を歌ってくれました。 トレーニングジムで出会った仲間たち オレゴンのトレーニングジムの中でも一番障がいへの理解があるのがこちらのイース

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          天龍寺にてダウン症の弟とお散歩♪

          京都の天龍寺にて弟と散歩してきました~

          天龍寺にてダウン症の弟とお散歩♪

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