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発光する言葉が世界を照らす _ 詩

沈んでいくのは夕陽か僕の心か
追いかけてみてもあの海の果て迄辿り着けない
叫んでいるのは雨音か君の本音か
問いかけてみてもこの声の弱さじゃ届かない

星が流れたところでどうせ君を見つめているから
願いをかける隙もない
月が満ちたところでどうせこの胸は空っぽだから
願いを込める術もない

嫌われることが怖いのか嫌うことが怖いのか
擦り減った優しさや絡まった愛しさ
振り返れば赤蜻蛉、思い返せば向日葵か
考えれば考えるほど夜は黒く染まってく

懐中電灯の明かりくらいの思い出を詰めて
夜の東京タワー、街を見下ろして
ありったけ全部、言葉をばら撒いた
悲しい言葉の水滴に光が反射して
激しい言葉の火花が咲いて
優しい言葉の色彩が跳ねて
愛しい言葉は光を放って
どれも、どうして、全部輝いて、
この世界をこんなに照らすんだ

銀河鉄道に乗り遅れたって悲しい顔して
夜の東京タワー、裾から見上げて
ありったけ全部、言葉をばら撒けよ
あの日のさよならに星を落として
涙の粒が無重力に浮いて
この胸の痛みを歌にして飛ばして
あれもこれも言葉で放って
どうだ、どうした、全部輝いた
この世界をこんなに愛すんだ

君の歌が、僕の詩が、
君の偽物が、僕の本物が、
君の泣き言が、僕の戯言が、
君の文字が、僕の音声が、
君の落書きが、僕の綺麗事が、
君の言葉が、僕の言葉が、
君の言葉で、僕の世界が、
君の心を、僕の言葉で、
君の世界は、僕の世界は、
だから歌うんだ
だから書くんだ
だから話すんだ
だから綴るんだ
歌をやめないで
詩をやめないで
言葉を止めないで
言葉を紡いで
どんなに世界が真っ暗な闇でも
言葉が世界を照らすんだ
どんなに世界に光がなくても
言葉が光を放つから
だから僕らここにいるんだ
だから僕ら言葉を放つんだ
どれも、どうして、全部輝いて、
この世界をこんなに照らすんだ
だから、

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