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学校では教わらない「本の読み方」を知る!『乱読のセレンディピティ』(外山滋比古)
この頃は平行して2〜4冊くらい本を読んでいます。『戦略読書』的にポートフォリオを組もうとしても、試験勉強の合間にふと読んだ本に急にハマるような、突発的な「読み」もあります。
小説なら時間をかけたいですし、基本として「速読」的なスキルは持ち合わせていません。ただ、一冊を何度も繰り返すような「再読」はほぼ無く、精読のような「じっくり」読みもしていません。
よしあしはなくて好みと割り切っているけれど
『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ)きっかけに読書を考える
橋下徹氏は「データが切り札となるのは、デメリットの強調のときなのだ」とその著書で述べていたように、存在の重要性を説くには逆説的なアプローチが有効なのかもしれません。
その対象が無い、あるいは禁じられたら、世界はどうなるのか?本が禁制品となった未来を描いたレイ・ブラッドベリは何を言いたかったのか?『教養の書』を読んだきっかけでようやく手にしました。
傍から見れば型のディストピア小説。大衆は無自覚
『わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる』(Dain)を読んで
大黒摩季は「ワタシが好きな彼の好みの女性に変身していくプロセス」を歌いましたが、立川志らくは若手時代、師匠である立川談志に対してまさに「あなただけを見つめて」談志に近づくために、談志の「好き」を片っぱしから吸収していったといいます。
これは本についてもいえるわけで、どんな本を読むべきかがわからない場合は「人」から入ってみる。
影響を受けた、お気に入りの作家が好んでいる本があればそれはあなたにも
『戦略読書』(三谷宏治)から学ぶ「おもしろさの基準」
『戦略読書』を読みました。
本の読み方、三谷さんを形づくった本を知ることができ、たいへん知的好奇心をくすぐられました。
なかでも、“面白い情報”の要素を述べられているところ、ここは自分でも考えもてみようということでクリップ。
「私にとっての面白い情報とは、「反常識」「不合理や矛盾」、そして「数字」です。私はいつも、それらを無意識のうちに探しているのです。」(『戦略読書』(三谷 宏治 著)より
『だから人は本を読む』(福原義春)を読んで
福原義春 著『だから人は本を読む』を読みました。
福原義春氏といえば、資生堂の名誉会長であり、創始者の孫にあたる方。実業家であり、文化人。ビジネスとカルチャーの交わる点にいらっしゃるといいますか。あ、松岡正剛「千夜千冊」の装丁を担当されたことでも有名のようです。
いくつか読書や書評の本を出されていますが、初めて手に取りました。本書はなぜ読書をしてきたかなど、ご本人の生き様が主に語られます。響い
『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 -都市型茶室「6次元」の発想とは』(ナカムラクニオ)を読んで
ナカムラクニオ著『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 -都市型茶室「6次元」の発想とは』を読みました。
荻窪にあるカフェ・古本屋・ギャラリーが一体となった「6次元」。気になっていたお店です。イベントをこれまで多数開催しています。街の文化発信の場、にぎわいの役割を持つ6次元。本書には、つなぎ場のつくり方の考えがつまっています。
店主・著者のナカムラさんはテレビディレクターご出身。読んでいて感じたの
『読書をプロデュース』(角田陽一郎)を読んで
東大出身でTBSに入社、バラエティ班に配属。さんまさんや中居さんの番組が代表的かと思いますが、個人としては『オトナの!』がとくに好みでした。
『オトナの!』は知的好奇心を刺激するトーク番組としておもしろかったのと、ユニークなのは番組の成り立ち。ゼロからビジネスを生んで制作費を確保する独立採算番組。放送開始は2011年、はやいです。
最近では『オトナの!』をきっかけに、いとうせいこうが師と仰ぐ松
光文社古典新訳文庫『文学こそ最高の教養である』(駒井稔)は極上の読書案内
「教養としての〜」というワードでAmazon書籍検索をすると、そこそこのヒット数が出てきて、たとえば投資・ワイン・アート・落語・プログラミングなど幅広い。
なかには「ヤクザ」まで存在する(担当編集が知り合いなのですが、そこそこ売れているらしいです)。一般的な了見・価値観に寄せることで新しい化学反応が生まれています。
よくもわるくも教養ブーム「教養」というタイトル付けがそれなりにブームになってい
『街を変える小さな店』(堀部篤史)を読んで
『街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。』を読みました。
恵文社一乗寺店の店長である堀部さんの本です。本屋の歴史を振り返るだけでなく、さまざまな街の小さいお店にふれていて興味深く読みました。
自分の美意識を注ぎ込むような個人店が、街にあり続けるために客として何ができるか。堀部さんの言う「投票活動」はしっくりきたし、そういうお金の使い方になっていくんだろうなとふ
『幅書店の88冊』(幅允孝)を読んで
『幅書店の88冊 あとは血となれ、肉となれ。』を読みました。
ブックディレクターとして著名な幅允孝さんがオススメする88冊の本。本書は「初めての雑文集」というふれこみ通り、カチッとフォーマットが定められた書評ではありません。
瞬間レビューもあれば、じっくり長いもの、ビジュアルや文章のレイアウトの置き方など、工夫が凝らしてあります。読んでて飽きません。
「はじめに」のところでグッと掴まれました
「本屋をはじめたいなら」の決定版!『これからの本屋読本』(内沼晋太郎)を読んで
久しぶりの出社。こういうときでないと本屋で買い物ができないぞと、仕事を切り上げて代々木上原のロスパペロテスへ。
入口から進んで半地下ゾーンのすぐ右の棚にあるテレビ・サブカル・カルチャー棚からまずチェックしてタモリ本など眺めつつ、そこから一周。今回は2冊ほど購入。
正直、本屋に行く頻度はちょっと減っています。セレクトにこだわっているような個人経営の本屋で買えるときは、なるべくそうしたい。
本屋
『シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々』を読んで
仕事でも遊びでも遠出するときは、その土地にある独立系の本屋さんを探します。オーナーのセンスが注ぎ込まれたようなお店が好きで、訪れたら応援の気持ちを込めて1冊は買うようにしています。
ユニークなお店には固定のファンがついています。そこでは読書会や朗読会のようなイベントの体験がよくみられます。本というよりはそのお店の空間・人・思想に共感して足を運ぶようなイメージ。
まさにユニークを体現したような古
『読む力 現代の羅針盤となる150冊』(松岡正剛・佐藤優)を読んで
佐藤優という人物を知りたくて「まずは対談本から」と手に取りました。著者の本といえば、表紙か帯に氏の腕組の姿か顔が載っている(そんなイメージ)。自身のグッと力の入った表情が印象的。
ところがです。本書の帯には氏の笑顔が!対談相手の松岡正剛とのツーショット。照れ笑いにも見えるような、だけど現場の和やかな雰囲気は伝わってきます。
松岡正剛の連塾のゲストや主催のシンポジウムなどを通じて、交流を持ってき
『本へのとびら』(宮崎駿)を読んで
『本へのとびら』を読みました。
あの宮崎駿が岩波文庫から50冊を選び、紹介文とともに推薦していく一冊です。冒頭の写真をみると、すべての紹介文をいちど紙に手書している!とにかく熟考されたようです。
ジブリの原作という意味でももちろん選書されており『思い出のマーニー』、『ゲド戦記』。文学として名作とされる『星の王子様』『三銃士』『トム・ソーヤーの冒険』なども。さすがのラインナップ。
少年文庫なの