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逗子霊性修養会 オーストラリアにおけるベーダンタの沿革

相模(神奈川県)逗子市  日本ヴェーダーンタ協会
相模(神奈川県)逗子市 久木ひさぎ 日本ヴェーダーンタ協会

 今月の逗子久木ベーダンタ例会では、オセアニアのオーストラリア・ニュージーランドにおけるベーダンタの活動や、シンガポールとの交流などに関する話を拝聴しました。

 かつての白豪主義により、非西洋文化への不寛容が懸念される豪州での活動。ブリズベン(クイーンズランド州)の都市開発に携わりながら、信仰に励む。事業の必要性を認められ債務帳消し、聖ラーマクリシュナの御業を感じた。同志の協力で、地鎮祭も実現。

 寺院や教育機関などを建て、宗教・言語・音楽・舞踏を学べる。ベーダンタのメッセージを伝道すると共に、カルマ ヨーガとして奉仕ボランティアにも取り組む。ホームレスなど貧弱者に必要なのは、宗教よりも先に、まずは飲食の支援。インド料理の提供、多くはベジタリアン。

 「神歌ギーター」など、対面またはオンラインの勉強会を実施。豪州も日本も、先進国は自殺者が多い。「我々に内在する力」運動による支援として、若者の相談や瞑想を実践。そのためには、学校管理者の理解・協力が必要。ギーターの箴言「最低の自己を、最高のアートマンに」「自分は、最大の敵にして友」「自らを貶めない」を伝えたい。神は、私達の不可能を可能にして下さる存在。

本館の中に居る虫さんも、私達と一緒に話を聴いているような様子でした^^

 午後は『永遠の物語』より「7日間での悟り」を拝読してから開始。悟りを得られずとも、悟りへの挑戦から課題に気付く第一歩。

 「霊的生活」「仕事」「生き方」に関する質疑応答。

 キリスト教やイスラムは、神と人間の区別を重視するが、神秘主義の流れもある。キリスト「私と神は一つ」は、信者と神の間にも成立すべき事であり、後世にはエックハルト(1260~1328)のドイツ神秘主義が(異端として迫害されるも)挙げられ、イスラムにもスーフィズムが存在。ベーダンタによると、世界には神性が満遍しており、永遠のアートマンが私達に内在。有限なる肉体を持つ人間が、無限なる本質に辿り着けるかは、霊的成長の如何による。

 天国も永遠ではなく、より高い天界への嫉妬、あるいは下界(地上・地獄)への感情を伴っている。真なる信徒たるには「神は、私達の永遠の友であり避難所」「あらゆる考え・願い・活動を神に繋げる」が望まれる。

 セム系の一神教は、人間を罪人と捉える。インド哲学では、前世の罪は一時的な穢れに過ぎず、洗い落とせると考える。純粋になりたくば、純粋さを考え続ける。

 ギーターの経文は、ダイヤモンド・黄金・サファイアのように、各節が宝石のような箴言。あえて選ぶならば「あなたは、自分自身の親友であり敵」「常に私(クリシュナ・仏陀・キリスト・ラーマクリシュナ)を思い出し、戦え!」である。心の一部が、常に神と繋がっているのが大切。

 ありがとう御座いました。

合掌




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