海外ルーツの高校生の対面授業で感じたこと
ご縁があって、海外ルーツの高校生の対面授業を担当させていただいた。
今回はJLPTのN1(日本語能力試験で一番難しいレベル)対策クラスだ。
実は、高校生に対面授業するのは今日が初めて。どんな生徒たちか・・・と、ちょっとドキドキだった。
放課後、やって来たのは中国ルーツの1年生と2年生の男子生徒2人。この対策クラスは、受講したい生徒たちが受験したいレベルの講座を受けることになっている。他にも数名いるようだけど、本日は2名で授業。
明るく、なかなかコミュニケーション能力が高い2人。早速、文法の問題集に取り組む。やっている途中でも、気になるところがあれば、質問が矢継ぎ早に飛ぶ。
2人とも、来日してある程度の年数が経っているので、生活言語は問題ない。でも、N1で用いられている語彙は、生活の中でも聞かないし知らないものも多いようで、「むずっ!(難しい)・・・」「見たことないし・・・」の連発。
とりわけ印象的だったのが「できれば~のほうがいい」の意味の「~に越したことはない」という表現。「お金はあるに越したことはない」なんて使ったりするが、彼らは知らなかったそうだ。
なんと、「引っ越し」の意味だと思っていた・・と、異口同音に語る2人。
なるほど。引っ越しねえ・・・全く予期せぬ発想だ。
確かに、問題文は「車の運転ができればそれに越したことはないけれど、都会なら不自由はない。」だから、思わず引っ越しを思い浮かべたんだろうなあ。
でもこれで、意味・使い方がバッチリ記憶に残ったんではないだろうか。
答え合わせをしながらも、好きなアニメや、コンビニでのバイトの話をしてくれたり、なかなか密度の濃い1時間だった。
12月の試験に向けて、前向きに一生懸命頑張っている彼ら。私は、今日だけの受け持ちだけど、そんな彼らに出会えて清々しく温かな気持ちになった。
マスクの下の笑顔が印象的な2人。
短い時間だったけど、ありがとう!
JLPT N1合格、頑張れ!
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