両親のために人生を捧げてきた影響。異常な「責任感」に苦しむ
学生時代に、メンタル疾患になり、治療を続けてきました。
数年前に、病院を変えたところ、「複雑性PTSD」という診断をもらいました。
その後、治療方針が自分に合っていたおかげもあり、快方に向かっています。
ーーーーーーーーーーー
小さい頃から人の顔をうかがうクセがあり、自分よりも他人を優先させることが多い人生を歩んできました。
今では、自分が無理をしそうになっていることに気づけるし、他人にやさしくするためには自分を大切にしたほうがいいことも理解できるように。
消耗するほど、自分を犠牲にすることは格段に減りました。
ふり返ってみると、昔のわたしは「異常な責任感」に突き動かされて生きてきたように思います。
「わたしが母を守らなければ」
「わたし以外、母を助けられる人はいないのだから」
「わたしのことはどうでもいいから、とにかく母に幸せになってほしい」
そんな気持ちを原動力に生きてきたんですね。
本当は「母自身の問題」なのに、「わたしの問題」として対応してしまったこともありました。
母だけでなく、周りの人にも、そんな態度で接していたように思います。
昨日、家の掃除をしていて、ふと思い出したことがあります。
小学生のときの掃除の時間のことです。毎月、掃除場所が変わる制度だったのですが、わたしは、やたらと「トイレ掃除」をしていたんです。
トイレ掃除を進んで選ぶ人は少なく、
「誰かやってくれる人いませんか?」
と先生に問われると、つい、手を挙げてしまうんです。
何度も、何度も、トイレ掃除をしました。
「トイレ掃除をしたら金運が上がる」なんて聞きますが、当時は、トイレ掃除のメリットなんて何も感じていませんでした。
ただ、責任感に突き動かされて、トイレ掃除ばかりを選んでいたんです。
それだけではありません。
学級委員、生徒会など、ヒマなわけでもないのに、やたらと立候補してきました。
「自分がやらねば」
「誰かが困るくらいなら、自分が困ればいい」
そんな調子だったので、学生時代から超・多忙な日々を送ってきました。
今は、母の呪縛から解き放たれました。
でも、「母」の期待に応える代わりに、「社会や世間」の期待に応えようとする自分がいました。
それくらいに、両親から受けた影響というのは、子どもの人生を左右するんです。
家庭は、子どもにとってのはじめての「社会」。
「家庭でのルール=社会でのルール」になりがちなんです。
この状態を脱するためにできることをいくつか提案してみます。
・「自分の問題」と「相手の問題」を切り分けること。
・「なんでもかんでも、自分のせいにしない」
・「ひとり暮らしをして、一から自分で考えて行動してみること」
・「親と距離を置くこと」
・「友人や知人から“どんな家庭で育ったか”を聞いてみること」
パッと思いついたのはこんなところ。
異常に責任感が強いと、「他人の問題」まで「自分の問題」と捉えてしまい、がんじがらめになってしまいます。
それに、他人の問題を自分が解決してしまうことで、「相手が成長する機会」を奪ってしまう可能性もあります。
(わたし自身、「もっと早く母を突き放していれば、母自身で問題を解決できたかもしれない」と思うことがあります。)
ただ、両親のもとで暮らしているかぎり、「今までのわたし」を手放すのが難しいことも。
だから物理的に距離を置いて、自分の考えを育てていくことが大事なんです。そのうちに、「両親の影響」が小さくなっている自分に気づくと思います。
また、「他人の家のルール」などを聞いてみると、「自分がいかにくだらないこと」で悩んでいるかに気付けたり、「自分の家庭の異常な点」に気づくことができたりします。
「メタ認知」のスキルを身につけていくことが大事かと。
自分が「異常な責任感」を発揮していないか、客観的にみてみましょう。
「さすがに、これはおかしくない?」
こう突っ込めるようになれば、必要以上の責任感は手放していくことができます。
両親の影響はそんなカンタンに手放せないかもしれません。でも、地道に自分を変えていきましょう。
わたしも20年近くかけて、少しずつ「自分らしさ」を取り戻していきました。
今がいちばんしんどいなら、これからはよくなっていくばかり。
一緒に生きづらさを解消していきましょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
ーーーーーーーー
ブログ『満たしのキョロ』を運営しています。よろしければ、こちらもどうぞ。